59 台車
ファーッと背を伸ばした。
今回は魚も食べ早寝した甲斐もあって起こされる前に起きれた。
ニアは元々セリーヌの部屋だった場所で寝ている。
ガンジは別の部屋だったがもう起きているようだ、流石漁師朝が早い。
睡眠を必要としない四体の精霊達を布団から引っ剥がした。
ダルクとセリーヌも起きてきたので隣でまだ寝ているリーネを揺らして起こす。
ンーと背を伸ばしている。
此方が持ってきたお土産は全て置いたが、今度は魚と大麦を沢山お土産に持たされている、少しだけミカンも持った。
ロック鳥の羽根を羽織って準備が出来た。
「もう行くのけ?」
ガンジが見送りに来た寂しいのだろう、主にリーネと会えなくなるのが。
残念じゃなかったニアの元へ行って意味もなく揺らして起こした。
「んー?なあに?」
と目を擦りながら聞いてきたので特に何もないと答えたら
「このヒトデナシ!」
枕の横に置いてあったヒトデを投げられ今回は当たった、ガッデム。
「助かったよありがとう」
一応お礼を言っておいた。
「ストレングス」
ロック鳥の羽根を羽織ったセリーヌを背負った。
「フライ」「フライ」「フライ」
リーネの代わりにまた風の精霊が唱える、帰りはダルクがお土産を背負っている。
「じゃあまた明日荷台、とフウタを寄越す
ね!」
「ウインド」「ウインド」「ウインド」
行きと同じ様にダルクが腰に付けた魔導具の灯りを頼りに飛ぶ。
当然リーネが付いて来てるか確認もする。
行きよりスピードを上げているので空が白くなってきた頃には山の麓に着いた。
セリーヌはさっさと降りて家に入ろうとしてイテッと頭をぶつける、そうだアースウォールを解除してなかった。
解除して家に入りロック鳥の羽根を片付ける。
リーネはまずコッコ達の元へと行った、どうにも心配だったようだ。卵が二つ転がっていたと持ってきた。
当たり前だがまだ台車は無かった。
ダルクも荷物を置いて空を飛び冷え切った身体毛布で包み温めた。
まだ夜が明けたばかりだ、皆ダルクを真似て毛布の包まるといつの間にか眠っていた。
家を訪ねてきたブラウゼアの職人が台車を持ってきてくれた、セリーヌが台車の代金の金貨1枚を払って渡す、麓まで運んでくれたので色を付けてある。
無事予定日に付いた台車に安堵してトーマスさんの所へ焼いた魚を台車発注のお礼に持って行った。
ジュリオも外に出て届いた台車を観察した、当然馬は居ないが成る程立派な台車だ、流石にロック鳥が乗り切る量を積むことは出来ない。
縦3メートル横2メートルといった所か、獲った獣を積んで運ぶ目的として作った台車がまさかモンベルとの流通に使う事になるだなんて誰が想像出来るだろう?
お昼に目玉焼きとお土産の魚を食べた最高だ!今日は目玉焼きも1/2だった。
リーネはコッコ達の水を新しく替えていた餌はまだまだ残ってるのでそのままだ。
あっと思い出してアルさんの所へミカンを二つ持って訪ねるとエルザさんが迎えてくれた、オリーブさんも奥から手を振ってくれる。
「はい、コレでいいの?」
エルザさんから5ミリ〜2センチの薄さに切られた、一枚物の40センチ位の真四角な板をいくつか受け取った、10枚以上は有りそうだ、布に包まれている。
「ありがとう御座います、これで大丈夫」
お礼を言って持ってきたミカンを二つ渡して後を向き右手を挙げて家に戻った。
その動作はアルさん一家へのマイルールだ!
夜が更けて暗くなったのでフウタに台車を飛ばせる段階になった、積み終わって夜になったらまた戻って来てと伝えた。
要はないがヤミー、ライ、ドッさんも付いて行くそうだ。
「フライ」「ウインド」
頼んだよと四体の精霊を見送った。
シュルルル パシッ
シュルルル パシッ
シュルルル スカッ イテッ
ヤミーとライがヒトデを投げて遊ぶ
フウタは犠牲になっていた。




