50 いざモンベル!
説得という名の脅迫に近い形で勝ち取ったモンベル行きの切符は明後日の夜明け前になった。
100キロ程度の距離なら2時間も飛べば余裕で着くだろう、それにこちとら直線距離で飛べるのだ、もっと早く着く可能性の方が高い。
フウタに頼んで一度下見に行ってもらったら1時間ちょっとで着いたという。
明日はお爺さんへのお土産を買いにまたブラウゼアの街へ行くそうだ。
僕は行かないけどね、リーネもコッコッ達と遊ぶから行かないと言った。
たまには夫婦だけで行って楽しんでくれば良いと、年寄り目線で思っている。
魚も食べたいが釣りもしたいんだが、そんな文化はあるのか?
コレばっかりは行ってみないと分からないだろう(釣り)と呼ばれているかどうかも分からないのだ、現地で調べるしかない。
お爺さんは漁師だと聞いてるから網なのか銛のようなもので突くのか、釣るのか分からないが魚は手に入るのだろう。
お土産ね、僕もリンゴでも採ってくるか?
ウイリアム・テルのようにリンゴを矢で狙ってみるか?
いや勿体ないなとすぐその考えを止めた。
はぐれ狼が血の匂いで寄ってきたけど、もし出会っても飛べるから何の問題もないだろう。
そこ迄考えると睡魔が襲ってきた。
起きるとパンに蜂蜜、更に目玉焼きがあった、早速コッコ達が産んでくれたのだ、一つしか無かったがなんて豪華な食事なのだ!
目玉焼きを4等分に切り分けたから一口分しか無かったがなんて幸せ、蜂蜜も非常に甘い5年ぶりだ、当たり前に食べられる物ではない。
皆で美味しさに感動と共に感謝しつつ食べた、ここでも思ったが醤油が欲しいな元日本人として調味料と言えば醤油だ。
塩とイワシと瓶があれば魚醤なら作れるかも知れない、瓶が無くとも壺はあるこの蜂蜜だって壺に入ってるし。
また一つモンベルに行く楽しみが増えた!
ダルクとセリーヌがブラウゼアの街へ行くのを見送るとリーネがコッコ達に餌をあげていた。
飼ってすぐ卵を産んでくれるなんて素晴らしい鶏だ、もっと産んでくれても良いんだぞと少し見てから後にする。
家に入り解体道具を包んだ大きな布を手にとって家を出て道標まで歩く。
誰も居ないのを確認して
「フライ、ウインド」
リンゴの木を目指して飛んで行く、10分程度でリンゴの木に着くと赤いリンゴがまだ沢山残っている。
美味しそうなのを選んで布の中に入れていく、全部で5個になるよう採って暫く木の下で休む。
フウタ達は3並べがブームらしく今はソレばかりやっている、娯楽がないからなぁ。
将棋でもあればな〜と趣味の一つだった将棋を思い出すが、対戦相手が居ないので楽しくないし、作れてもルールを教えるのも楽じゃない。
ん、オセロならイケるかも?ルールは簡単作りもシンプルだ。
それに木材だってアテはある、トーマスさんには最近頼み事多かったからアルさんに頼めば何とかしてくれないかな?
オリーブさんリンゴめちゃくちゃ喜んでくれたし、そうだアルさんに頼もう!
そう決めて追加でリンゴを5個採って合計10個を持って帰りアルさんの家に着くと奥さんのエルザさんが迎えてくれたのでリンゴを5個渡して薄く切った四角の木の板が何枚か欲しいと伝えた。
アルさんは仕事でまだ居なかったが奥からオリーブさんが
「絶対に用意させるわ!」
と言ってくれた、やはり食べ物の力は偉大だ。
家に戻りテーブルの上に5個のリンゴを置くとリーネがパタパタと近付いてきて
「二つ頂戴と言ってリンゴを持って行ってしまった」
お爺さんは一人だし問題ないだろうとリーネの行方を見ているとユーリとテスにリンゴを渡している。
ヤミーと3並べをしてる時にダルクとセリーヌが帰ってきた。
テーブルの上のリンゴを見てダルクが一瞬またやったなコイツみたいな顔を向けて来たが特に何も言われなかった。
お爺さん用に瓶に入ったワインやら細々した雑貨、畑で採れたジャガイモ等を入れた包みにそっとリンゴを3つ入れた。
瓶があるのを知ったのもかなりの収穫だ。
市場で既に加工されている肉を買ってきたというので食べたらとても柔らかい肉だった、コレはあのロック鳥のモモ肉だと言う。
高かったが折角だからと購入したそうだ。
さぁ寝て起きたらモンベルだ!
ここまで呼んで下さり有難うございますm(_ _)m
エピソードも50となりました。
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※尚1エピソードは1000〜2000文字を基準に作ってます多くも少なくもない程度にしてあります。




