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老後生活からの異世界転移は即死スタート!?  作者: マグロちゃん
第四章 ロック鳥

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42/170

42 VSロック鳥

 こいつはツイてる あれは人の子だ、見る限りあの長く鋭い鉄の棒も持ってなければ硬い皮膚も無さそうに見える。


 しかも二匹も居る。


 ずっと前に他の仲間を狩った人の群れは皆あの長い鉄の棒や飛び道具を持っていた。


 脅威は一つもないだろう本当にツイてる、うちの子供達が腹が減ったとピーピー鳴くから渋々来たがすぐ戻れそうだ。


 隠れているようだが、裏に周ればいいだけの話だ、それじゃ頂くとしよう、我は旋回して滑走態勢に入る…。


 木の陰から飛び出た一匹が大声をあげて我の気を引いてるようだ。


「おい、アホみたいに赤い鳥めこっちだ!」


 ビューンと飛んで去る人の子と木の下に居たはずのもう一匹が居なくなってるのを確認する、何処へ消えた?仕方なく逃げる一匹を追う。


 人の子にしては素早いが所詮は人の子だ後悔してももう遅い、すぐ追いついて食らい…ん? 人の子は飛べたのか?


 どう見ても空を飛ぶ人の子を追いかける、だが我の方が速い、振り切れるとでも思ってるのか?


 グングンと人の子との距離が近付いてくる、もう既に我の身体一つ分程度しか離れてない。


 人の子が横に半周回転し此方を正面に見据えながら後ろ向きに飛んでいる。


 器用な飛び方をするもんだと感心するがもう目の前、後は(くちばし)で挟むだけだ、あぁその身は柔らかく温かな血がたっぷり流れるのだろう…


 人の子が手を前に出して何やら呟いた。


「ライトニング、ブラインド」


 パリパリッと身体が痺れて右の羽根が動かせない、やられた、あの人の子は何をした!?夜のように目が利かない!!


 動く左の羽根だけで身体を維持しようとしても旋回しながら地面に着いてしまう。


 ドッシャァァァァ


 激しく地上にぶつかり土や草が吹き飛ぶ。


「キエエエエエエエ!」


 マズい、威嚇をして時間を稼がなければ、先程まで見えていたのに何も見えなくなったのも意味が分からない!? 本能が激しく危険を伝えてくる。


「ボルト」


 グッ?何かまたされた?左の羽根も動か…


「ボルトボルトボルトボルトボルト!」


 ダメだ身体が動かない、一体何だこれは!?



「エアーサイクロン!」



「ギョエエエエッ!」

 ブチブチッブチッ



「何だ〜割と呆気なかったな、ビビって損した気分だ」


 緑黒紫の三体は何も活躍出来なかったとブーブー文句言っていた。


 頭と胴体が離れて転がっている()()は二度と飛ぶ事も動く事も無かった。



ロック鳥視点は遊び心ですm(_ _)m

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