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11 一日を振り返って

 時系列に今日起きた事を整理し始める。


 ① 意味不明な場所で死んでいると同時に浮遊霊?になっていた。


 ② スライムと思われる生き物が現れて重雄を溶かして尽くし二匹に数を増やした。


 ③ 緑のマリモに出会い話し掛けたら攻撃らしきものを仕掛けられた。


 ④ 他の色のマリモをチラホラ見掛けた。


 ⑤ 巨大な怪鳥を目撃した。(New)


 簡単に整理した所で辺りはとっぷり闇に囲まれていたが、一度生命を棄てる事を決意し意味不明な存在となった重雄には、不安や恐怖よりも状況判断への興味の方が大きい。


 改めて身体の彼方此方を触ったり叩いてみる、触感はあるが自分ではかなり強く叩いてるつもりでビンタしたり頬を抓って(つねって)も痛みは感じない。


 虫歯治療の時に麻酔かけて麻痺してるかのような感覚に近いかな?


 ジャンプしたり倒れたり地面にグーパンいれたりしながら、自身の状況を確認して分かった事は浮かぶ事はやはり出来ないし、何をしても痛みを感じる事は無かった。


 関節という機能はあるようで痛みはないが、元々の人体の範疇を超えて曲がる事は無さそうだ。


 脱力した左手を掴んで右手だけで左手を持ち上げると、普通に持ち上げれる事も分かった。


 リンゴ?を持ち上げられなかった事から試してみたが、重くて持てないといった感覚ではなく固定されたものを持とうとしてる感覚に近かった。


「この世界のものに干渉出来ない感じか?」


 漠然としか答えが見つからない、ただあのマリモもどきには多少干渉出来ていた形だし。


「明日はもう少し詳しく調べてみるか」


 先程と同じように地面に身を投げた重雄が空を見上げる。


 星はあるが月らしき物は見当たらなかった、代わりに土星のような惑星はあった。


「やっぱり別世界なんだよな」


 暫く土星らしき惑星をぼーっとを眺めていたが、流石に飽きて眠りにつく訳では無いが、目を閉じ朝が来るのを待った。


 少し離れた所で薄っすら黒いマリモもどき数体が重なり合う形で重雄を見ていた、重雄は一切気付かなかったが一人でドタバタしてた頃から見られている。


 大人しくなって寝転んでる重雄を興味深そうに見ている、一回り大きな個体が囁くようにゴニョゴニョ話だすと他の数体が揃って頷いた。


 飽きたのか確認し終わったのか黒いマリモもどき数体は、闇の深い方へぞろぞろ戻っていくが重雄が気付くことは無かった。



 ―――――――――――――――――――――――


 闇の精霊A 「ゴーストの様なおかしな存在だが邪気は無さそうだ。やってる事も変だけど」


 闇の精霊一同 ウンウン


 闇の精霊A 「放っておこうか」


 闇の精霊一同 ウンウン


 興味深そうに重雄を見ていた一団だったが、重雄の位置付けをしたと同時に興味を失ったかのように住処へ帰っていく。

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