最終話 レンホイの丘の竜
そして最終話です。私はこの話に出会ったときに本当に感動しましてね、この伝ワーク民話の話を創作しましたよ。だって、ドングリの中に居た虫を少女が育てていたらどんどん大きくなってどれは「リンドブルム」というワーム型のドラゴンに成長したんですよ。で、村人達が手に付けられないということで育てた責任を取らされてリンドブルムを眠らせて網にかけて少女ごと追放するって話ですけどなんと竜と少女は追放された島で仲良く生きるという話で終わるのです。
これ、創作民話じゃなくて実存する昔話ですからね。
ちなみにレンオアムという言い方が正しくドイツ語読みでリンドブルムですが白のリンドブルムを見ると幸運が訪れるのだそうです。流星の事だとも言われています。
これがイギリス民話だと逆に襲われたワームが逆襲して人間の血肉を覚えたばっかりに騎士が竜退治するという話になっています(なお育ての親である少女だけは襲わなかったようです)。一歩間違っていたらデンマーク民話もそうなっていたのです。主人公の少女は血だらけになりながら退治された竜の首を抱きしめて泣きながら巨大な意思を竜退治した騎士に向かって「何するのよ!」と言って石を投げつけたそうです。『モーディフォードの竜』という伝承です。この悲劇を後世に伝えるべく教会には竜の絵を描いたのですが18世紀に教会の悪魔の象徴は相応しくないとしてなんと消されてしまったのです。文字通り歴史まで抹殺された竜がいます。DQ7の「チビイ」のモデルとだとも言われています。。『モーディフォードの竜』の竜は本来紋章だけのはずのワイバーンとされワイバーンが紋章の世界の外に飛び出し立派にドラゴン伝承の一部に加わった証拠ともなります。
なのでこの無名のデンマーク民話のような西洋竜の伝説こそ世界に広げその民話が観光資源となり文字通り地元住民を守る「竜」になりえるんだということを最後に伝えて『善の西洋ドラゴンの探求』を終わりにしたいと思っております。特に昔話の民話の絵を削るなんて私は言語道断だと思うし特に英国はウエールズの赤竜が守護する国なのですからこの判断は実に残念な史実であったと追記せねばなりません。




