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第11話 ケツァルコアトル

ケツァルコアトルそのものを説明する前に。この言葉を検索してもゲームのキャラだったり恐竜の名前ばかり出てきます。つまりオリジナルの方にヒットする件数が少ないのです。また「人身供養を止めさせた神」などと書かれているサイトもありますがそれは10世紀ごろに「ケツァルコアトル」と名乗ったアステカ文明の王様の事だとされています。この王様は近親〇〇で追放の憂き目にあったともされます。日本風に言うと「龍王丸」みたいな感じでしょうか。同一の存在じゃないので気を付けよう。恐竜の方は「ケツァルコアトル『ス』」とスが余計に一文字付くのでそこで見分けよう。また表記ゆれも多く「ケツァルコアトール」などと表記してるサイトや図書もありますが同一です。ただし本当は「ケツァルコアトール」と書くのが正しいのですが本評論は日本で一般的に流通してる「ケツァルコアトル」表記としました。


 ケツァルコアトルをご覧になりたい方は渋谷区民でしたら代々木公園にメキシコ政府が1990年にケツァルコアトル像を寄贈したのでよろしければご覧ください。ちなみにケツァルコアトルとは「羽毛のある蛇」という意味です。


 テスカトリポカの最大のライバルです。第一世界はテスカトリポカが太陽として支配したがケツァルコアトルがこん棒で殴って玉座を追放。さらに当時世界に住んでいた巨人を皆殺しにしました。


 「おいおい、本当に善の神かよ?」ってここで早まらないように。


 第二世界はケツァルコアトルが太陽神となって支配しましたがジャガーに変身したテスカトリポカが現れケツァルコアトルを蹴り、さらに当時居た生き物を猿にさせて荒廃させます。やってることが無茶苦茶。


 第三世界はテスカトリポカではなく漁夫の利とばかりにトラロックという神様が太陽となって支配します。が、ケツァルコアトルが天から火の雨を降らせトラロックを追放します。さらにトラロックの后までケツァルコアトルはさらってしまいます。トラトックというのは雷神・嵐の神でゼウスとかインドラと同等の神だと思ってください。それでもなぜかケツァルコアトルは玉座につきませんでした。


 第四世界はチャルチウィトリクエという水の女神が支配しますがなんと洪水の神でもある彼女が洪水で追放されるのです。現在は第五世界になります。


 じゃーケツァルコアトルはじゃこの5神の中でなんで別格なのかと言うと死者の骨を集めさらに自分の血を混ぜて人類を作ったからです。つまり人類の父なのです。文字、天文学、農業の神でもあります。つまり別格中の別格なのです。逆にテスカトリポカは黒き神として植民したての宣教師から悪魔扱いされます。南のマヤ文明でもククルカンと言われて崇拝されていたのも大きいのでしょう。ケツァルコアトル神殿は首都メキシコシュティーから南に50kmぐらいのところにあるようですが生贄とされた人骨が約130体見つかっております。このことからもケツァルコアトル神が生贄を止めさせたというのは嘘だと分かったのです。


 ケツァルコアトルは人類に火を与えたともされ学問の神でありとうもろこしも与えたとされます。つまり文化英雄神なのです。

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