第1話 西洋善ドラゴンの探求
私は「ドラゴン」が大好きな人間である。それも東洋龍ではなく西洋のドラゴンが、である。しかし竜に関する本を見ると「西洋のドラゴンは神に敵対する悪の存在」とか「無秩序・カオスの象徴」と散々な叩かれっぷりである。
――そんなぁ ファンタジー作品の王様的存在なのに
しかしそんなことはなかったのだ。ちゃんと創作上のドラゴンではなく「伝説上のドラゴン」でも守護竜と呼ばれる存在が多く居たのである。今回、それらを挙げて行こうと思う。創作で参考になれば幸いである。カクヨムでは「評論」ジャンルで、なろうでは「エッセイ」作品で投稿予定である。
え? 知ってるよ。ウエールズの竜《《だけ》》でしょ? という方へ。
違うんだな。ウエールズの赤竜だけじゃないんだな。もちろんウエルシュドラゴンは国旗になったぐらいだからさすがにこの竜の存在や認知度は飛びぬけているけどそれだけじゃないんだ。ただし「連合王国」の一員で国旗と言っても英国国旗ユニオンジャックに組み込まれてないから「そんな国旗あったっけ?」という人も多いのだけどね。それでは初めにウェルシュドラゴン(ア・ドライグ・ゴッホ)から始めようか。なおこの評論のカラーは赤にするよ。もちろん認知度の高いウエルシュドラゴンの色だ。
【本作品の「西洋」の定義】
※1:「西洋」とは欧州はもちろん北米も豪州もNZも含みます
※2:ロシア連邦は全域を「西洋」とします(ウラル山脈以東をアジアと線引きしない)
※3:ジョージア、アゼルバイシャン、アルメニアは西洋に含みます
※4:トルコ(特にイスタンブール以西)、イスラエル、キプロスは西洋に含みます
※5:西洋ドラゴンは「西洋竜」、東洋竜は「東洋龍」表記となります
※6:中南米は西洋に属しません。議論の余地が大いにあることは分かっていますが
※7:ハワイ・グアムは西洋に属します。よって日本はロシアも入れてWで西洋文化圏の隣国です