四季 (川)
春
桜の季節も終わりをつげる
風に吹かれ 花びらが
川面にひらり
桜色に染まった川面を
ゆっくりと小舟が進んでいく
そっと川面に手をふれる
指先が桜色に染まる
夏
今宵は七夕
年に一度 逢瀬を楽しむ
織り姫と彦星
夜空に流れる天の川
あなたとふたり
夜空をながめる
秋
紅葉が山の頂上から
徐々に下界におりてくる
紅い川が流れてくるように
山を彩る
人恋しい
秋の夕暮れ
冬
凍てつく寒さの中
川辺に佇む
朝靄が朝の光を浴びて
オレンジ色に染まっていく
ふと
珈琲の香りが
貴方が珈琲を手に
微笑んでいる
ふたりブランケットにくるまり
朝日を眺める
読んで頂きありがとうございました。