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第一章3『みちのお母さん。』
「っふ。」
訳もわからないが、口元が緩んで声が漏れた。
ーお母さんが、私に嫉妬?
正直、想像がつかない。
お母さんは、
娘の自分から見ても、
凛とした綺麗な人。
そして、
強く芯がある人。
私の家族は、
お父さん、お母さん、2個上のお兄ちゃん、私の4人。
お父さんは、中学2年生の時に亡くなってからは
お母さんが女手一人で
2人を育ててくれた。
お母さんが結婚したのは17歳で、
お兄ちゃんを産んだのも17歳。
私を産んだのは19歳。
そんな私も今では、18歳になったが
あと一年で私を産んだ年齢と同じだなんて
信じられようことか。
昨年は、お兄ちゃんを産んだ歳と同じだ。
昨年も私は、しっかりと高校生だった。
そして、次は大学生。
親が望んだ道を外れないように、
外さないように生きてきた。
それでも、何かと癪に触るようなことはしたようで、
自分では何も思わないことで
度々説教を受けていた。
その度に、
「うざ。」「うるさ。」
と心の中で、大声で唱えまくった。
そうでもしなければ、お母さんを殴ってしまいたくなることが
何度もあった。