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ライスシャワー物語 『疾走の馬、青嶺の魂となり 天に駆けた孤高のステイヤー』  作者: 風花 香
最終章 6歳 生涯最高のかけがえのないゴール そして……

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人の気持ちを理解する馬

 的場騎手が後年インタビューで語っていた言葉です。


「勝てない日々が続いて陣営としても苦しみもがいていましたからね。だからあのレースを勝った時は本当にもう……嬉しくてね。なんて素晴らしい馬なんだ、この馬は人が苦しみもがいていることを知っているんじゃないか。一番レースで苦しい思いをするのは……ライスシャワーなんですけどね。それでも最後の最後、ふらふらになりながらも必死に脚を伸ばしてくれましたからね。あのレースは僕の競馬人生において、どのレースよりも印象深いレースですね」


 競走馬に限らず、動物がどれだけ人間の言葉や感情を理解しているかはきっと専門家の人たちをもってしても定かではないでしょう。

 しかし、的場騎手はライスシャワーに聞いてみたい事があったみたいです。


 それが「なぁライス。君は俺達の言葉や感情を理解していたのかい?」ということ。


 ライスシャワーは頭の良い馬です。数多の馬と関わってきた的場騎手をしても、ライスシャワーほどそのように感じた馬はいないといいます。


 苦しみ悩む家族に等しい存在を見て、ライスシャワーは何とかしたい、自分が勝てば! という気持ちになったのかもしれません。

 勝つことで自分の未来が切り開かれることまでは流石にわからないかもしれませんが、ライスシャワーは自分が勝ったときに自分を取り巻く人たちが喜ぶ姿を覚えていたのではないでしょうか。


 自分自身の未来の為ではなく、大切な家族を笑顔にしたい一心。それがライスシャワーを最後の最後まで前に突き動かしたのではないかと思います。

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