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ライスシャワー物語 『疾走の馬、青嶺の魂となり 天に駆けた孤高のステイヤー』  作者: 風花 香
最終章 6歳 生涯最高のかけがえのないゴール そして……

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ヒールからヒーローへ

 3度目のGⅠ載完を果たしたライスシャワーにとって、この時の京都競馬場の雰囲気は初めて味わったものだったことでしょう。


 ミホノブルボンの三冠を阻んだ菊花賞、メジロマックイーンの3連覇を止めた天皇賞(春)。

 何れのレースもライスシャワーが勝利した際に浴びせられたのは罵声が多くを占めていました。

 競走馬にとって一番の目標である舞台で勝利したにも関わらず、ライスシャワーは刺客であり敵役だったのです。


 その後スランプに陥り全く勝てなくなると、余計なことをした馬として蔑まれ、以前に書きましたが「所詮はダービー16番人気の馬」と築いた経歴にまでケチをつけられる始末。


 ですが、本当はライスシャワーを愛する人はたくさんいました。

 余計な事を……と言っていた人たちも、ブルボンをマックイーンを倒しておいて情けない走りをするな! と、それは罵声ではなく叱咤激励だったのです。


 諦めずに走り続けるその姿に人々はいつしかライスシャワーを応援し、勝利を願っていたのでしょう。


 1995年、第111回天皇賞はレース後ライスシャワーへの祝福に包まれました。

 この馬に携わる全ての人に幸せと祝福を……そう願い付けられたライスシャワーという馬名。

 

 長い年月を経て、大衆の夢と大きな野望を砕き嫌われ、敵役に徹したライスシャワーは、初めてライスシャワーの為だけに注がれる喝采の雨を浴びたのでした。


 勝った時には馬房から首をにゅーっと伸ばして「えっへん! 今日は勝ったんだぞ、凄いだろ!」と主張し、カメラを向けられると喜んでポーズを決めるライスシャワー。

 

 疲れ果てた表情と身体で「どんなもんだい!」と誇らしげなライスシャワーのこの時の姿に、詰めかけた京都競馬場の大観衆も、テレビで視聴していた競馬ファンも、そして後年になって彼の存在を知った私も、おめでとう。よく頑張ったね。と声をかけるのでした。

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