ライスシャワーと斤量の関係
復帰初戦の有馬記念で3着と好走したライスシャワーは、年が明けると去年と同じローテーションが組まれました。
京都記念、それから日経賞と出走したのです。
どちらのレースも実績でライスシャワーが飛び抜けていました。
復帰初戦の有馬記念で好走したこともあり、当然のように1番人気に支持されましたが、結果は奮わず6着に沈みます。
「有馬記念での走りにはちょっと期待したけど、やっぱりこの馬は終わってるんじゃないか?」
この2レースでライスシャワーを見限った人も多かったかもしれません。
この2つのレースの惨敗について後に的場騎手はインタビューで気になる発言を残しています。
「有馬記念ではそこそこいい走りをしましたから年明け2戦は人気になりましたけど、如何せん斤量が重いですからね。ライスは身体がないだけに可愛そうだなぁと思いつつですね……」
ライスシャワーが安定したパフォーマンスを見せられる斤量が58キロ以内だった場合でした。
京都記念では60キロ、日経賞で59キロ。身体の小さなライスシャワーにとって58キロと59キロの間にボーダーラインがあったのかもしれません。
たった1キロ、軽くても体重400キロを超えるサラブレッドたちにとってそんなに影響があるのか。と疑問はありますし、実際に斤量がどの程度の影響を及ぼすか詳しくは解明されていないようです。
しかし、体重500キロある馬と体重440キロ程度のライスシャワーが同じ斤量、例えば60キロを背負ったとしたらそれは大きな差になるのではないでしょうか?
500キロの馬にとっては12%。440キロの場合は13.6%。約1.6%の違いがあります。
仮に500キロの馬が背負う60キロと同じだけの負担にするとしたら斤量は53キロにしなければなりません。
これで互いに自らの体重の約12%を背負う事になります。
ですが、身体の小さい馬はライスシャワーだけに留まりません。他にもいくらでも同じくらいの体重、同じだけの斤量を背負って走る馬はいます。
なので、ここで言っておきたいことを纏めると、ライスシャワーにとってベストなパフォーマンスが期待できるのは斤量58キロまでであるということ。
的場騎手、飯塚調教師ともに同じような考えでした。




