戦国天皇賞 出走と決着
天皇賞(秋)のスタートが切られました。
まず初めに飛び出したのがツインターボです。
この馬はとにかく逃げて逃げて逃げまくる。この戦法しかありません。
ターボエンジンが逆噴射しないことを祈るファンも大勢いたことでしょう。
2番手を追走するのが、GⅠ2勝のマイル王ヤマニンゼファー。
ライスシャワーは最内の1枠から発走し、そのまま内ラチをキープして4番手辺りを進みます。
2番人気のナイスネイチャも早めに進出し、好位につけます。
ヤマニンゼファーに代わり別の馬が2番手に上がりました。
2コーナーを曲がって向正面で既にツインターボが後方を7馬身ほどちぎってリードします。
3000メートル級のレースと違い、この2000メートルの天皇賞(秋)は澱みのないペースで流れていくことが多いです。
現在はスローペースになることも多いですが、この頃は乱ペースになるケースが目立ちました。
1000メートル通過は58秒台と先行勢にとって決して楽なペースではありません。
しかし、残り800メートル辺りで好位追走していたヤマニンゼファーがペースアップします。
息の長い末脚と類稀な勝負根性が武器のマイル王の早めの仕掛けです。
それに続いて各馬も上がっていきます。
ライスシャワーも同様に上がりますが、3コーナーを曲がり4コーナーに向かう途中辺りで早くも失速したツインターボを押すような形となり前に出られません。
ツインターボのエンジンは既に止まっていました。
4コーナーを曲がり東京競馬場の長い長い500メートルの直線に入りました。
先に抜け出したヤマニンゼファーが直線入り口にある坂を堂々と駆け上がり、その外からは中団から徐々に進出してきたセキテイリュウオーが伸びてきます。
ライスシャワーも直線に入り進路を取ると追い出しに掛かりましたが、先頭を争う両馬の末脚の切れ味には遠く及びませんでした。
それどころかその他数頭の馬にもかわされ、結局3着以下を4馬身ほど離し、セキテイリュウオーとの壮絶な叩き合いを制したヤマニンゼファーの6着に終わりました。
天皇賞春秋連覇の野望は泡沫の夢と消えたのです。




