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ライスシャワー物語 『疾走の馬、青嶺の魂となり 天に駆けた孤高のステイヤー』  作者: 風花 香
第二章 打倒 メジロマックイーン

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三つ巴 そして直線へ

 メジロマックイーンの登り坂での仕掛けに対して、ここまで3番手を走っていた馬は抵抗らしい抵抗もすることができず後方に消えていきました。


 2番手をずっと走ってきた後のGⅡ3勝馬ムッシュシェクルは、メジロマックイーンと併せ馬の形で競りましたが、丘の上から下りに向かう辺りで一杯となり、先頭争いから脱落します。


 中段から前を窺おうとしていた3番人気のマチカネタンホイザは対応が遅れ、ここで前との差を広げられてしまいました。

 菊花賞、天皇賞(春)の両レースはそのコースの特性上、最後の直線に向くまでに前の方に取り付いていなければ届かないとされています。

 ゆえにここで離されてしまったマチカネタンホイザに最早勝機はなくなってしまいました。


「どうした!? 新世代の力はこの程度か!?」


 メジロマックイーンのそんな声が聞こえてくるかのようでした。

 果たしてメジロマックイーンは先頭を走る同僚、かつてはメジロライアンも加えた3頭でメジロ軍団を形成していたもう一頭の雄、メジロパーマーに「待たせたな」とばかりに並びかけ、最終コーナーに入りました。


 しかし、メジロマックイーンより後方で競馬をしていた馬の中で、ただ一頭だけ脚色が違いました。

 外から迫り並びかけてきたのは、芦毛のメジロマックイーンとは対象的な黒光りする漆黒の馬体でした。

 メジロマックイーンだけを狙いすました黒い弾丸と化したライスシャワーが、最後の直線で絶対的王者に並んだのです。


 最内メジロパーマー、真ん中メジロマックイーン、外ライスシャワー。

 春の盾を賭けた最後の攻防が始まります。


 

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