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ライスシャワー物語 『疾走の馬、青嶺の魂となり 天に駆けた孤高のステイヤー』  作者: 風花 香
第二章 打倒 メジロマックイーン

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天皇賞(春)いざ、発走

 ゲートが開きまずポンと飛び出したのは大方の予想通りメジロパーマーでした。

 メジロマックイーンと同世代であり、サラブレッドとしては若くない6歳ながらも、超晩成型のこの馬はこの時が1番脂の乗った時期だったかもしれません。

 円熟味を増した老獪な逃げが嵌れば、十分に逃げ切る力があることは既に証明済みです。


 そして、2番手の位置に外枠からスーッと上がってきたのが新緑のターフに映える雄大な芦毛の馬体メジロマックイーンでした。


 メジロパーマー以外の人気馬たちがあまり前に行かない中、メジロマックイーンのこの位置取りは引っ掛かったものだったかもしれません。

 引っ掛かるとは、騎手の意思に反して馬が勝手に前へ前へと行ってしまうことです。当然ペース配分も無い走りになるわけで、無駄なスタミナの浪費に繋がります。


 しかし、メジロマックイーンの得意なレースパターンはいつでも先頭を窺える好位に取り付き、その無尽蔵とも言われるスタミナによるロングスパートでゴールまで押し切る展開です。


 そんな横綱競馬を得意とするメジロマックイーンですから、多少前に取り付いたからといって、さして気になる事もありませんでした。


 1周目のスタンド前を通過し大歓声があがります。

 メジロパーマーのリードが5馬身、6馬身と広がり、メジロマックイーンはこの辺りで4番手の位置に落ち着きます。


 その後ろ5,6番手の位置には、内でメジロマックイーンを見るようにマチカネタンホイザ。

 その外に前を走るメジロマックイーンの芦毛の馬体の影のようにピタリと追走する黒鹿毛の馬体、ライスシャワーが続きました。


 まるで「お前だけを見ているぞ」と言わんばかりの徹底したマーク振りには鬼気迫るものがありました。

 

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