メジロマックイーン
メジロマックイーン。
ライスシャワーより2歳年長のこの馬はこの時既にGⅠレースを3勝しており、1991年度には最優秀4歳以上牡馬に選出されています。
祖父、父と天皇賞を制覇しており、親子3代制覇の野望を託されたこの馬は古馬となった最初の年の天皇賞であっさり勝利し、その偉業を涼し気に達成してみせました。
更に翌年の天皇賞では1世代下の二冠馬トウカイテイオーとの世紀の対決に人々が沸く中、他馬もろともトウカイテイオーを一蹴してみせ史上初の天皇賞(春)2連覇をやってのけたのです。
もう一つのGⅠ勝利も菊花賞であり、この情報だけを見るとライスシャワー以上に長距離向きのステイヤーを想像されるかもしれませんが、宝塚記念2着、有馬記念2着と中距離での実績も申し分ありません。
極めつけは不幸にも騎手の騎乗ミスで2着に6馬身差の1位入線ながら最下位に降着となった天皇賞(秋)があります。そのミスさえなければ天皇賞春秋連覇の偉業達成は間違いないものでした。
また栄枯盛衰のサイクルが早い競馬界において、通常ならばピークを過ぎている6歳になりながら初戦をコースレコードで圧勝するなど、正に年齢も距離も不問の名馬の中の名馬でした。
そんな絶対的王者が狙うは前人未到の春の天皇賞3連覇。これは天をも掴む偉業です。
2019年現在をもって、JRAの芝GⅠ同一競走3連覇を達成した馬はいません。
(もし間違っていたら誰か詳しい人教えて下さい(笑))
そしてメジロマックイーンの鞍上、若き日の武豊騎手は春の天皇賞4連覇中。5連覇を賭けた大一番でした。
老獪な王者と若き日の天才ジョッキー。人馬ともに大偉業に挑戦するこの最強の相手にライスシャワーは挑まなければならないのです。




