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ライスシャワー物語 『疾走の馬、青嶺の魂となり 天に駆けた孤高のステイヤー』  作者: 風花 香
第一章 出生~3歳クラシック戦線

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13/64

菊花賞 直線へ

 レースはそのまま終盤を迎え、縦長だった馬群が後ろの方から徐々に前方に詰まっていきます。


 迎えた2周目の3コーナーの登り坂。京都競馬場の最大の難所であるこの坂で無理な逃げを打ったキョウエイボーガンの脚色が鈍りました。

 持ち味を活かしたレースをしたかもしれませんが、この馬には過酷な3000メートルの長丁場を逃げ切るだけの力がなかったのです。


 満を持して2番手の位置から先頭に立ったミホノブルボン。

 

 ライスシャワーの鞍上、的場騎手もゴーサインを出します。そのゴーサインに鋭く反応するライスシャワー。

 予想通りの、そして想像以上の手応え。

 

 3コーナーを過ぎ4コーナーに向かう間、坂の頂上からの下り坂を利用してのラスト800メートルの追い比べ。

 過酷な2200メートルを戦った先の最後の踏ん張りどころ。

 

 坂を下りながら4コーナーを曲がり、直線入り口では先頭に立った無敗の二冠馬の姿に場内、割れんばかりの大歓声が上がりました。


 迫る後続も鋭く4コーナーを曲がり直線に向きます。

 その中でも2頭の脚色が素晴らしい。その2頭の内の一頭が黒鹿毛の馬体ライスシャワーでした。


 レースの実況は最後の直線をこの様に実況しています。


『あと、400メートルだ! どこからでも、何でも来いという感じかミホノブルボン! ミホノブルボン!』


 レース序盤から折り合いを欠き、距離適正の限界を超えているであろう3000メートルの長距離。

 それでもこの無敗の二冠馬は最後の直線、先頭でゴールに駆け込まんとする意地とプライドを見せます。


 ここでダービーで見せた最後にもう一度伸びる二の脚が発揮されれば三冠馬の栄冠はこの『栗毛の超特急』に輝くでしょう。

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