表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Reborn-異世界転生は残酷だった-  作者: 漣ナガレ
第一章 地蛇 アーススネイク
10/21

蛇10 集団の力は強いが弱いとうざい

戦闘描写は難しいですね。

(体が軽い、しかも速い。かなりいいなこれ。)


とりあえず森を移動しているとき何となく体が軽い感じたので全力疾走してみた。そしたらこれまでとは目に見えて明らかに違う。目線が低いから速さの基準と比べるものがわからないから何とも言えないが。


「煌迅」 … 自身のあらゆる速度を上昇させる。


鑑定のレベルが上がったので改めて鑑定してみた。色々詳しくなっていたがやはりまだ触らないと鑑定が出来ない。不便だ。どうにかしたいけどなこれ、レベルが上がれば使い勝手はよくなるか?







しばらく森を進むと川が見えてきた。けれどアマゾンなんかで見る大きい川ではなく日本の山で見るような小さい川だ。付近に魔物らしき姿は見当たらず、風で木が騒めく音と水の流れる音がより憩いの雰囲気を(かも)し出している。


(一休みするにはいい場所か。)


ふと上を見てみるとなにか橙色(だいだいいろ)の木の実のような果物のようなものが多くついていた。それ以外にも多くの見慣れない植物や果実、木の実が存在していた。


(異世界だから当たり前なんだけどな。)


とりあえず鑑定してみて食べれそうだったら食べよう。ということで木に登っていく。特に気配感知なんかのスキルに何も引っかからないので周りに魔物はいないのだろう。

一番最初に目に入った橙色の果物の所に来たので鑑定してみた。


メルヒーユの実…水気が多い場所に存在するメルヒーユの木の実。水気が多く、少々酸味がある。


(なかなかの説明文かな。とりあえず食べれそうだ。)


では実食。お~おいしい。確かに水分が多く、酸味もある。がそこまでたくさん食べようとは思わないかな。味は魔物よりおいしいけど量が少なく、膨れそうには無いな。時々食べるくらいがちょうどいいかもしれないな。


(ん?)


何か変な感じがしたので辺りを見渡す。けれど何かがいるような形跡はない。動きを止めて周囲をよく観察する。


[気配感知Lv2が気配感知Lv3になりました。]

[熱感知Lv2が熱感知Lv3になりました。]

[遠見Lv2が遠見Lv3になりました。]

[透視Lv1を手に入れました。]

[条件を満たしました。鑑定Lv3が鑑定眼Lv3になりました。]



(めっちゃ気になる単語が聞こえたが今は放っておこう。後手に回ると面倒くさい。右方向の枝に何かいる。枝と葉で見にくいが、形でなんとなくわかるな。リスか?)


熱感知のスキルはサーモグラフィのような感じで視界が見える。暗視と組み合わせると相手の場所が明るく見えて便利なのだ。透視のスキルは心なしか障害物が透けて見える。隠れている奴も見つけやすくなりそうだ。


リスっぽい影を追っていると自分がいる枝に近づき少し離れたところに降りてきた。パッと見た目は普通のリスだ。しっぽが二つあり、毛並みが茶色と緑のツートンであるところ以外は。つぶらな瞳でこっちを見ている。


キュラルレイラット Lv2


(おい、触れずに鑑定出来たぞ。ホントに気になるがまずは目の前のリスだ。見た目はかわいいが騙されないぞ。ウサギでもう十分だからな。)


あのウサギもかわいかったのは見た目だけだ。戦闘中は全然かわいくない。このリスもきっとそうなんだろう。しばらく睨み続けていたが向こうは一向に動き続ける気配はない。ので思い切って威嚇してみた。


[威嚇Lv1を手に入れました。]


リスはビクッとなってやがて少しづつ後退していった。けれど自分は警戒をやめない、やめることが出来ない。







周りをリスに囲まれいているのだ。






(何匹いる? 軽く三十は超えるぞ。)


さっき威嚇したのは気配感知で感じている数が増え続けていたためこれ以上はまずいと思ってやった。が少々遅かったかもしれない。


「「「「「「「「キューーー」」」」」」」」


そんなかわいらしい鳴き声と共に十匹ほどのリスが飛び掛かってきた。けれど自分はそれを避けたいけど避けられない。今自分は枝の上にいる。足場が不安定で動きにくい。

仕方なく一匹を尻尾で撃ち落とす。そいつは地面に落ちたがすぐに起き上がった全然ダメージが入っていない。近くにいたやつには毒液を飛ばす。毒液を食らった奴はもがき苦しんでいたがやがて動かなくなった。やはり毒は効くようだ。


しかし一匹ずつしか対処できないししかも足場が悪い、降りようにもその間にやられる。結局自分はリスにたかられてしまう。けれどあまり痛みは感じていない。もしやこのリスたちは弱い? と思っているがやはり噛んでくるのはやめてほしい。それよりも…


(止めろ止めろ!! 落ちるだろうが!!)


自分はここから落ちることを怖がっていた。今いる枝の地上からの高さはそこそこある。死にはしないだろうがダメージは入り隙が出てくるだろう。それに地上の方がもっと多くのリスにたかられるだろう。そんなのは御免だ。


[鱗Lv2から鱗Lv3になりました。]

[毒耐性Lv1を手に入れました。]

[麻痺耐性Lv1を手に入れました。]


(お前ら毒なんて持ってたんかい!! おまけに麻痺も! タチ悪すぎだろお前ら!!)


集団で敵を襲い毒や麻痺で弱らせた後に一気に殺る、そんなヤバいことされてたまるか!

毒耐性と麻痺耐性を得たおかげでとりあえずは大丈夫かもしれないが相変わらず数が多い! 尻尾で撃ち落としたり毒液あびせたりリス噛んだままほかのリスへぶつけたりそんなことをしているが一向に数が減る気配がない。お前らどんだけいるんだよ!!


[レベルアップをしました。アーススネイクLv2からLv3になりました。]


(ありがたいけど今にタイミングありがたくない!)


そう思っても自分の脱皮は勝手に進んでいく。脱皮しながらもリスを攻めていくがここで・・・


(あっやべ。)


木から落ちて行ってしまった。


バチャン‼


川の中へと。


(痛っ!っくは無い? 冷たい? ここ川の中か。ラッキーだな)


川は人にしたらそれほど深くは無いが自分にとっては結構深い。普通なら身動きがとれないかもしれないがそこは心配ない。なぜなら


[泳Lv1を手に入れました。]


こういうことだ。


おまけにリスどもは泳げないようで水の中でもがいている。しかも数が多い。となれば…………


(死ねリスども‼)


自分は水中から水面でもがいているリスに向かい牙をたてる。そして水中へ引きずり込む。息が出来ずまた毒による苦しみでリスはすぐ息絶える。そしてその方法でかなりの数を殺った。

途中でスキルを習得したかどうかで泳ぎが上手くなった奴もいたが自分のスピードにはかなわず無惨に殺してやった。


(残りはどれくらいだ?)


川にいた奴らはいなくなったがまだ木の上や地上にいる。けど大分少なくなった。少々気休めにはなるな。


しばらく水の中にいたがリスは来ない待ち構える態勢のようだ。このままではらちが明かないので少し顔を水から出してみた。


何匹かのリスが飛び掛かってきた。


(アホかこいつら。)


毒を吐き、当たらなかった奴等には毒霧を吐く。さっきからレベルガンガン上がっているので一気に毒霧が広がった。自分もビビってしまったわ。

それでも来る奴は一番不幸かもしれないな。



足をくわえ水に引きずり込む。


(はい、終わり。次。)


同様に仕留めていく。お前ら学べよ………。




やがてバカなリスはいなくなり、残りは木の上で自分を見下ろしている。またこれだよ。さっさと終わらせたいんだけど。


(仕方がないな。)


川岸から離れる。案の定飛び掛かってきた、が普通に降りてくる奴もいる。


(全滅を避けたか。)


さっきまで木の上ではリスの速さに対応出来ないでいたがレベルが上がったからか余裕で対処出来る。出来るなら一対一サシでやりたいが一対三ぐらいまで対処出来るので大丈夫だろう。



ふと視界に一回り大きいリスが見えた。


(あいつあまり動いてないな。)


鑑定したいな、と思っていると


アルバ・キュラルレイラットLv4


(また鑑定出来た。どうなっている? さっきの鑑定眼ってスキルのおかげか? って考えてる暇はないか。)


いまだに多くのリスが自分に群がってきている、さっきよりも焦っている感じがする。どうやらこいつらもう後がない様だ。ならばこっちもそうさせてもらおう。

もうさっさと終わらせたい。


周囲にまき散らすように毒霧を吐く。範囲も広がり毒も強くなり霧が広がるのも早い。風任せだが。けれどリスを足止めするのは十分だ。

一部は毒をくらい動けなくなるか苦しむかしているが多くが避けている。まあこう何回も毒吐いて毒くらっとけば学習するか。自分は近くにいる毒をくらったリスを先に仕留めていく。その隙に他のリスも襲っては来るが複数ではなく単体で来る。こいつらやっぱバカだな。


(やっぱ学んでないのか?)


そんな奴らに自分は巻き付き、締め上げ、噛みつき、毒をくらわす。巻き付かれた時点でリスは終わりだが念には念を入れる。噛みついてきてもがくのもいるが力が弱く、逃げられない。


そしてついに…


(動いた。)


あのボスリスが来た。しかし自分にすぐ突っ込んでは来ず円を描くようにゆっくりっと移動している。


(余裕がありそうだな、歴戦感漂ってるね。)


すでにほかのリスは十匹もいない。死体はめっちゃあるが。


「ギューギャキュキュキュキュキュ!!」


(来る!)


ボスが合図を出すと残り全員が一斉に襲ってきた。自分を中心に取り囲むように。ボスは構え、いつでも突進が出来るように構えている。だが…


(悪いね、終わりだ。)


自分から外へ向かい土槍を繰り出す。リスたちは勢いあまり突き刺さる。ボスはすでにこちらに突進してきており急ブレーキをかける。その隙を自分は見逃さない。土槍をすり抜けるとまずは足を喰らう。ボスは尾でたたき応戦する。


(大して変わってはないか。ってうぐっ!?)


ボスのステータスは感覚的に普通のリスと変わってはいない。がもう片方の足で踏まれた。思ったより力がある。頭がへこむかと思ったわ。だがもう終わりだ。

自分は体に巻き付きさらに締め上げ、力を籠める。


(ええい!抵抗するな!)


最後の抵抗とばかりにボスリスは暴れまわる。








だが次第に力が弱まり





動きが鈍くなり





完全に止まった。












こうして自分とリス軍団との戦いは終了した。


同じことばっか言っている気がする……。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ