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モブの田中くん  作者: 牛蒡野時雨煮、
3/6

田中くんといつもと違う朝のホームルーム1


「今日からクラスに新しい仲間が加わります」

 担任の吉尾先生(27歳美人独身)のゆったりとした声で教室が一斉にざわつく。

「転入生か!」

「え、男?」

「女子!?」←俺

「女子希望!」

「どっちでもよくな~い?」

「でもさ、男ならイケメンがいいなぁ~」

「イケメンならオレで充分だろ!」

「はいはい、皆さんし~ず~か~に~!」

 吉尾先生が眉をハの字にしながら手を叩く。この動作が俺たち男子生徒の間では可愛いと、女子の間では真似したいと評判である。

「先生は転入生を呼びに行くので静かに待ってるんですよ?」

「「「はーい」」」

 そう言って吉尾先生が教室を出て、階段を下りていくのを確認すると一斉に話だす。まあ、仕方がないよね。

「なな、五十嵐くんはどっちだと思う?」

「……え、ああ。どっちでもいいんじゃない?」

「うっわ~余裕があるイケメンは台詞が違いますな~」←俺

「五十嵐なんかバケツに突っ込んで気絶しろ!」

「イケメンは消えろ!」

「え、えー!! それ酷くないか!?」

「ちょっと男子うるさーい!」

「うるさいのは五十嵐だけでーす」

「お、おい里井!」

「五十嵐くん席立たないでくださーい」←俺

「ホームルームまだ終わってませーん」

「お、お前らー!」

 今日も見事に弄られ声を上げた五十嵐くんに一斉に笑い出す。

 それにしても、7月に転入生かー。4月の始業式に五十嵐くんが転入してきたばかりなのに不思議なもんだ。

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