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転移、そして目標。

こんにちは!雪結晶です!!

こちらの作品は、カクヨムさんの方で連載している物をそのままコピーして纏めているだけなので

変な点が多々あるかと思います。

良けれは随時報告していただけると嬉しいです!


【エピック・ワールド】

─今までにない自由なゲームをテーマに自分だけの箱庭世界と設定でロールプレイングを楽しめるVRMMORPG。

 それがエピック・ワールドである。

 これは21xx年当時、莫大な人気を博し一時期は深刻な品薄で数ヶ月待ちなんてこともあった。


 このゲームは基本的に1つの大きな大陸がプレイヤー毎に与えられ、そこを自由にできるというものであった。

 そこでは自分の好きな設定でロールプレイングを行うことができ、地形や建物は勿論、キャラクターや各勢力を自由に設定できそれらに沿ってゲームを楽しむ事ができる。

 その上、他プレイヤーの大陸へも行けるようになっており物資の強奪や貿易なども自由である。

 そんなわけでエピック・ワールドでは沢山の大陸で数多の勢力圏が出来上がっていた。


 一応このゲームも自身や敵、仲間のレベルには上限がある。

 さらに全てのNPCの類は勿論仲間にできるのだがレアな部類は例え【設定】に入っていたとしてもその大陸にリスポーンするとは限らない。

 他の手段として、このゲームではキャラクリエイトができるのだが欲しい種族を創る為にはアイテムが必要だったりする。

 なのでレアな種族やモンスターを創ろうとするとかなりのコストが掛かってしまうのだ。

とは言えキャラクリエイトは自由度が高く、外観だけはそれらに似せることはできるのだが…


 ちなみに先のレアなものたちはサーバー内にごく少数しかおらず中にはキャラクリエイトでは生み出せない者もいる。

 一方でたった一体だけキャラクリエイト限定のキャラもいる。

 ぶっちゃけ全て揃えるのは無理に等しい。

しかし、俺はこれら全てを揃えているのだ。

え?なんでかって?


それは──

俺こと[蒼月 悠太(あおづき ゆうた)]は世界トップに上り詰めたからだ。


 最初はここまでやり込む筈では無かったのだが

 自分の大陸内で自らの国を築き上げ様々なものを創っていく内に

アレも欲しいコレも欲しいとの具合で色々と集めていった結果がこれだ。

 課金額は当に4ケタ万を超えている。

 お陰様で色々と犠牲にすることになってしまったが…

とは言え本来できないようなこともここまでくると運営も優待してくれて、できてしまうのだ。

 これらによって俺はトップに上り詰めた。

 同時に多くのプレイヤーから反感を買ったのだが。


 俺を倒す為にサーバー中の名だたるプレイヤーを筆頭に討伐軍が組まれた。

ここまでプレイヤー同士が団結したのも初めてでそりゃもう、お祭り騒ぎ。

 実に10万ものプレイヤーが俺の大陸に攻めてきた。

 対する俺は配下のNPCが5万体…

 その上相手のプレイヤー1人1人に配下や仲間はいるのでその数は知り得ない。

 しかしギリギリとは言え結果は俺の勝ちだった。

 それ以降はここまでの規模の討伐隊が組まれることはなかった。

 ともあれ1つゲーム、それもリアルタイムで10万もの人が同時に協力する。これは多分世界でも類を見ない事だろう。

 それぐらい、皆んなが熱中してこのゲームをやっていたのだ。


 それから7年経った、俺もアラフォーになってしまった。

 あのゲームも歳をとったと言えばいいのか…

 端的に言えばエピック・ワールドは衰退した。

最早、あの時の輝きはなくサービス終了というカウントダウンが始まっていた。

 結局、課金額はもうひと頑張りで億に届く程に使い込んだ。

俺にとっての全てがこのゲームに捧げられていた。

 親から引き継いだ会社を売却し、持ってた株も売り払い、大勢の人に迷惑をかけたのだから。

 それがあと少しで無になる、明日0:00をもって。


──やってきたことに後悔はない。

 時刻は23:50、目の前には大きな椅子─玉座が置いてある。

 それは禍々しく神々しい相容れない2つの要素が織りなす美─。

 ここは玉座の間。

 この俺の居城である【ヴァルハラ城】は神話の宮殿からその名を取った。

 そこは確かに神々しく神聖な空気を放っている。

…反面、何か不気味な雰囲気も醸し出すその外観と内装は俺の趣味だ。

 故にかなり時間をかけた場所である。

俺の最期はここにしたい、そう思える場所だ。


そう、最期なのだ。

 思い残しは無いようにしたい。

…1番俺が手塩をかけて育てた彼女をもう一度目に焼き付けておこう。

 コールのコマンドを打ち彼女が来るのを待つ。

 俺がこのゲームで課金した殆どは彼女の強化の為だった。

 最初にクリエイトした思い出のキャラで、設定では俺の妹である存在。

 このゲーム内にも一体しかいないレアな存在でもあった彼女…

そんな思いに更けていると玉座の間の重苦しい扉が開かれ彼女が現れた。

 そして彼女は俺の前にちょこんと立つ。

あと5分で終了する。

 そうだと分かっているのだが───。

 あぁ…何度も見てきた彼女─[セレスティア]に我ながら見惚れていた。

 可愛らしい小柄な体型に膝まで伸びた絹のような繊細な金髪。

愛くるしい、くりくりとした二重と長いまつ毛が特徴な紅の目。

 下手をしたらこの城よりも時間をかけて創ったその少女は、

俺の最も大切なキャラクターであると言える。

 せめてこの子だけでもなんとかならないのか。と思っていると、

もう終わりまで1分を切っていた。


楽しかったな…明日からできないんだな…

そう思うと…ふと想いが溢れ出してしまった。


「終わりたくねぇよぉぉぉ!!」

 ─それは、叶わない願い。

「あぁ…セレスティア、今までありがとう」

 あと10秒程で終わる理想郷。

「本当に、ありがとうな」

 そういってセレスティアに抱きつく。

 勿論、感触はないし温もりなんてものは存在しない。

 彼女も、周りの配下も皆んな無表情だ。


『まもなく強制ログアウトされます』


そんな無機質な声と文字が目の前に現れて


──俺の理想郷(セカイ)は暗転した。


 真っ暗な世界となったエピック・ワールドから現実へと帰る為、自分の頭に触れる。


「あれ?ゴーグルが…ない?」


 …おかしい、状況がわからない。


「っ!」


 直後、謎の激痛と共に俺の意識も暗転した。


「お兄ちゃん!大丈夫!?」


 聞き覚えのない声だ。

 ふと目を開けると信じられない光景があった。


「ティア…?」


「うん!セレスティアだよ〜!」


  ──夢か。

 周りを見渡せば玉座の間に居るようだった。


 …これが夢ならば楽しんでおくべきだろう。


「ティア、少し手を貸してくれ」


「もちろんだよ♪」


 小さくて温かい手だった。

 なんとリアルなんだろうか。

 目線を上げれば、配下達が跪いている。

 彼らは城での雑務と警護を任されている守護部隊【ガーディアン・フォース】の面々だ。


「面をあげよ。」


「「はっ!」」


 見事に揃った声が響く、ゲーム内ではNPCの声まではなかったので

少しむず痒い。


─さて、なにをしようか。

 夢ならば覚めるもの、そこまでに何をするかは非常に迷う。

 すると、配下の1人が話しかけてくる。


「僭越ながら伺いたいのですがアムラ様、此方はどこでありましょうか。」


 静かな部屋に優しい紳士のような声が響く。

─彼の名はセヴラス、ガーディアン・フォースのリーダーであり、整えられた髪と髭を持ち黒のタキシードを着ているまさに紳士。

 とて、人間のような姿をしているが正体は変容種(アナモルフ)というレアモンスターだが。

 そしてアムラとは俺のエピック・ワールドでの名である。

 というか、それよりも…


「どう言うことだ?ここはお前の家であるヴァルハラ城だぞ。」


「はい、勿論此方がヴァルハラ城であることは存じ上げておりますが、気配から察するに外が以前とは違う場所だと思われます。」


「なに?なるほどな、ならば外に赴いてみるか」


 ふむ。夢にしては随分突飛な設定なものだな。

 兎に角、玉座から立ち上がり外へと向かおうとする。


「私もついてっていいかな??」


「もちろんだ。」


そうしてセレスティア─ティアと共に歩みを進めた。




「なん…だと…」

 外に出た。

ただそれだけの筈なのに阿寒が走る。

 何故なら、目の前に広がる世界は俺の知らない場所であった。

 同時に肌で風を感じる、寒さを感じる。


 夢にしては余りにもリアルすぎる感覚。

 前者も驚きだが、後者の方が圧倒的に俺の感情を揺さぶる。

これは夢ではない可能性が大いにある。

 創作物だけの話だと思っていたことが起きた。


ああ──()()()


 俺はエピック・ワールドに全てを捧げてきた。最早現実などどうでもいい。

そう思わせるほどに。

 ただ、これが現実であるかはわからない。

 でも今はただコレが現実であると信じたい。


 もう、何も楽しくない虚しい世界などに戻りたくない。

 俺はこの自分の全てが詰まったこの場所《ヴァルハラ城》で生きたいのだ。


 空は青く、不快な都会の喧騒も何もない。

 周りにはただ、美しく、芳しく伸びる草がひたすらに広がる草原。

 何があるのか分からない、いつ死ぬかも、そもそも何処なのかも。

 更には、やっぱり夢であるかもしれない。

 

 それでも、俺はこの寒さも風も何もかもが新鮮に感じる。

ありきたりな状況だと言うのに新鮮に感じてしまう。

 俺にワクワクとした感情が駆け巡る。

 景色のせいだろうか、それとも隣にいるティアのおかげか。

 いずれにせよ、俺は今までにない喜びを肌で感じた。


「ティア、一旦戻ろう。」


「えっ?、う…うん!」


 とりあえずは、現状の把握。

 NPCが話し始めるなんて夢でしかありえないと思っていたがここまで来たらもう吹っ切れた。

 全て何でもいい、この幸せが、ワクワクが続くなら。



 急いで玉座の間に戻り、セヴラスに命を出す。


「セヴラス、今この城にいる覇皇六将はおうろくしょうをここに呼べ。」


「畏まりました。」


 冷静に考えれば今までヴァルハラ城があった場所から異世界?に来たわけで、配下がどれだけ残って居るかは分からない。

 そもそもの世界に生命体が他にいるかも不明だが、こちらも戦力が多いに越したことはないのでそちらが先だ。

 そして、戦力と言う意味で俺の配下で最高クラスの力を持つ覇皇六将が無事ならば取り敢えず安心だ。

 …因みに配下が俺に逆らうことはないと踏んでいる。

 理由は単純で今、隣にいるティアが俺に従っているから。

 彼女が俺に従っている限りどれだけ配下が束になろうと勝つことはできない。

 まぁ毛頭、配下達が逆らうことは考えられない。

 俺は数々の苦難を共に乗り越えた彼らに絶対の信頼を置いているからだ。


「アムラ様、覇皇六将の方々がいらっしゃいました。」


 セヴラスが玉座の間の扉を開け、そう伝える。


「入室を許可する。」


 随分上からな返しだが絶対者ってこんな感じだと思う。

 そう、俺は絶対者に憧れてエピック・ワールドを始めたのだから。


「「失礼致します!」」


 6人が声を揃え深く頭を下げる。

 そして、俺の前まで歩き、跪く。


 やはり忠誠心に問題はないだろう。


「面をあげよ。」


「「はっ!」」


 そう言って6人が顔を上げる。


「覇皇六将全員、陛下の前に!」


 6人の内の1人が代表して話しかける。

 彼女は覇皇六将のリーダー[永劫無極]の異名を持つ空間と時間を統べる神、テンペスタである。

 容姿はバランスの良い凹凸のスラっとしたシルエット、腰まで伸びた大和撫子を思わせる美しい髪、キリッとした切れ目の女性でシスター服に身を包んでいる。


「あぁ、ご苦労であった。」


「…滅相も…御座いません…陛下の…ご命令で…あれば…いつでも…」


 少し辿々しい喋り方で話すのは、[星元統主]の異名を持つ星と元素を統べる神、ステラ。

 小学校高学年位の身長に、無造作に伸びた真っ白い髪と眠たげな目をしているその少女は魔法学園みたいなものを連想させる黒と赤を基調とした制服に身を包んでいる。


「いやいや、これ程までに早く集まってくれたのだ。労いの言葉くらい送らせてくれ。」


「ありがとうございます、陛下の慈悲深さには感服でございます…」


 優しく丁寧な口調で話す彼は[生死共操]の異名を持つ生と死を司る神、ネクロス。

 ボロボロな黒と金のローブを纏っており、肩の辺りから大量の骸骨の顔が生えている。

 ローブに付いてるフードによって顔は見えない(そもそも作ってないのだが)が目の当たりから金と白銀の光がオッドアイのように揺らめいている。


「何もそこまで言うほどでもないさ。」


「いえいえ、尊き陛下の元へ迅速に向かうのは配下d──」


 長くなりそうなので止めるようネクロムを静止させる。


「これは…申し訳ありませんでした。」


 気にするな、と首を振り本題を話そうとした時

 先に1人が口を開いた。


「それでぇ〜陛下はぁ〜何のご用件でぇ〜お呼びになったのですかぁ〜」


 間延びする様な喋り方をするのは[生息樹主]の異名を持つ自然と生命を司る神、ハルモニアだ。

 よくあるエルフの様な長い耳に全体的にスラッとしているが少し胸が大きい。それでも、テンペスタ程ではないが。

 おっとりとした垂れ目とふわっとウェーブのかかった金髪だがティアの様なクリーム色の様な金髪ではなく、しっかりとしたものである。

 服装は緑を基調とした少し民族的なものを纏っている。


「お前らなら薄々気づいてるかも知れないが、ヴァルハラ城がどこか分からない

 場所に転移している。

 それらに関しての情報共有を目的としてお前達を呼んだ。」


 ぶっちゃけ転移云々よりも配下がどれだけ残っているのかを確認したいだけなのだが、それじゃあ格好がつかないのでそれっぽく話した。


「生憎、俺には探知系の魔法やスキルがないのでな、今の我々の状況を細かく教えて欲しい。」


「えぇ、えぇ、その様なご用件でしたら私にお任せ下さいな。」


 上品な口調で話すのは[情命主宰]の異名を持つ、支配と感情を司る神、キリアルヒアである。

 豊満な身体に美しい金髪を縦ロールにした、つり目気味の女性。

 服装もボリュームのある赤紫色のドレスを着ておりお嬢様感がかなりある。


「あぁ、確かにお前の持つスキルはそれに適しているな。では、報告を頼もうか。」


「ソノマエニ」「少しよろしいですか?」


 潰れた様な男性と透き通る様な女性の声が交互に聞こえる。

 その二つの声の主は最後の覇皇六将、[創破無為]の異名をもつ破壊と創造を司る神、クレアトゥスだ。

 腕の一つは白くてな小さな女性のもの、一つは瓦礫の様なものがかろうじて腕のようになっているもの。

 顔には無表情な面を着けており髪というよりも触手の様な黒い物体が何本も地面まで伸びている。

 服装も白と黒のローブの様な修道服のような、なんとも曖昧なものを着ている。


「なんだ?言ってみろ。」


「ハイ、ホウコクノアイダニ」「いくつかの僕を外に放っても」「ヨロシイデショウカ?」


「それは良い案だが仮に何かしらのアクシデントによってそれらを喪失したときお前の僕では少し痛手だな。」


 というよりも、クレアトゥスの配下達はひとまず無事だったようだな。

 まぁ他の配下達の話は追々聞くとして。


「ナラバ、ゴーレムデモ」「創り出しましょうか?」


「あれは動きが鈍いので、ここは私の創ったアンデッドに任せましょう。」


 確かにネクロスのアンデッドならば、短時間で周辺の探索を行えるだろう。


「私の能力の方がぁ〜早くできると思いますよぉ〜」


「でも、その子(ハルモニア)の能力ってかなり曖昧な情報しか入らないよね!」


 ずっと無言で隣にいたティアが口を開いた。

 彼女の言ったことは正しい、ゲーム内でも敵勢力の大雑把な把握は彼女に頼っていたが細かい情報はそれだと捉えきれないので他の方法を使っていた。


「そ、そ〜ですねぇ〜…」


 バツが悪そうにするハルモニア。

 まぁティアは設定上、俺の妹なのであまり強く言えないのも無理はない。

 そろそろ間延びしそうだ。ここは俺が上手く纏めるべきだろう。


「では2人に任せるとしよう。細かいことはネクロスに、大雑把な所はハルモニアの能力で頼もう。」


「「畏まりました(ぁ〜)」」


そんなわけで報告を始める前に2人が動き出した。



「『クリエイト:レッサーアンデッド』」


 ネクロスが詠唱を行う。この世界ではどうなるか俺としても気になるところだ。



──するとネクロスの身体についている骸骨が一つ落ちた。

 まぁ、そうなるように設定したのは俺なのだが、実際こうして見ると少し怖い。

 …それはまるで生きてるかのように動き始め周りには黒い泥の様なものが纏わりつく。そして段々と狼のようなモンスターが形成されていく。

 これはエピック・ワールドで言うアンデッドウルフという大したことない下級モンスターだが、その俊敏な動きが初心者の内だと少しばかり面倒な相手だ。


「上出来だな、ネクロス。」


「ありがとう御座います。」


 さて、ここで俺も1つ魔法を使おうかな。

 ─エピック・ワールドでは特別、仕事ジョブは存在しない。

 好きなスキルや魔法を習得してレベルを上げていくと言った具合にできるのだ。

 そんな中俺は、全属性の最低限の魔法以外は全て強化魔法をひたすらに上げていた。

 これは序盤の内に公式チートキャラとか言われてるティアを従えていたことに起因する。

 お陰様でどんなに弱いキャラでも中間層位のプレイヤーに対してそこそこ善戦できる程度まで強化できるようになった。

 そんな強化魔法をアンデッドウルフにかけることで効率を上げれると踏んだのだ。


「『グラントパワー Lv.1』」


 初めて魔法を使った、その筈なのだがまるで昔からやっていたかのようにすんなりと使える。

 暖かい光に包まれたアンデッドウルフは見た目こそ変わらないが先程とは桁違いに能力が向上している。


「ここまで…強化…されるとは…陛下…流石…です…」


「これくらい造作もないさ、ネクロス。」


「はっ!ではアンデッドウルフ、陛下の為に周辺の探索を行いたまえ。」


 命を受けたアンデッドウルフは任務遂行のため、玉座の間を飛び出して行った。


「それじゃあ〜私もぉ〜始めますねぇ〜グリーンコネクション〜」


 グリーンコネクションはハルモニアの持つスキルの一つである。

 端的に言えばあらゆる自然や生命との感覚を()()()に共有ができる。

…のだが感覚を持たないものとは共有したところで何も起きない。

 とは言え動物などと共有すれば自由に周りを把握できるので便利ではある。

が、これも共有する対象を術者が認知してなくてはいけないので使い勝手が悪いのと動物の動きまではどうにも出来ないので見たい情報がみれるとは限らないのだ。


「あ〜、そこに飛んでる鳥とぉ〜共有しますねぇ〜」


 ここから鳥は見えないのだが認知するというのは勿論、気配でも良いので探知系の魔法を彼女には納めさせている。


「あぁ、頼むぞ。」


「はぁ〜い!」


「では、本題に入るが2人には随時、情報共有を任せる。現状、些細な情報でも

 有益だ。何かあれば私の話を打ち切ってでも情報を共有して貰おう。」


 2人が深く頷く


「えぇ、えぇ、では本題に入りましょうか…只今私の支配下にある魔物達に城内

 の状況を確認させておりますが、元々この城に居たもの達に関しては問題あり

 ませんわ。」


キリアルヒアの報告に一先ず安心したが…


「アイテム等の類はどうなっているのだ?私の把握している限りは問題ないと思うのだが…」


「えぇ、えぇ、テンペスタの言う通り武器やマジックアイテムは問題ないですわね、ただ食糧や素材として使うアイテムの消失が確認されています。」


…それは少し困る。

 俺や【至神種ゴッド】である覇皇六将、【越神種エーテリアン】であるティアを始めとした一部の配下には食事の必要は無いのだが、必要している配下が大半である。

 更には素材も永久に使えるアイテムに関しては問題ないのだが、消費型のアイテムの補充が効かなくなってしまう。

 この世界に関して不明瞭な点が多い今、できるだけアイテムの消費は避けたいのだ。


──更にキリアルヒアの報告は続く。


「更に、城に居た者以外の全ての存在が消失しておりますの。」


「ソノジョウホウニ」「間違いはないのかしら?」


「えぇ、城外にいた私の支配下にある者達との連絡が取れませんの。」


「ソレダケデハンダンスルノハ」「些か問題じゃないかしら?」


「はぁ……そこで議論をしても意味がないだろう。

それにどの道、連絡が取れないなら、いないと考えるべきだ。陛下、それで宜しいでしょうか?」


「あぁ、それで構わないとも、別にあれらは戦力としても足しにならんしな。」


 それどころか食糧や素材が不足している今、嬉しい話だったりする。

 そう、元々この城に居たものなんて500にも満たない数だ。

 せっかくの広い大陸だったので主戦力となるキャラ以外は城以外の適当な場所に配置していたためである。

…そんなことを考えているとハルモニアが報告を始めた。


「少しかかりましたがぁ〜半径5km圏内に集落や大きな構造物はぁ〜

ありませんでしたぁ〜同時にぃ〜脅威となりうる存在もぉ〜

恐らくいないと思いますよぉ〜」


「周りの地形はどうなっている?」


「この辺りは殆どが草原ですがぁ〜北の方に大きな森林がありましたぁ〜」


「なるほど、ならば近い内にその森の探索を行うとするか。」


「私も報告を宜しいでしょうか?」


「あぁ、ネクロス。頼む。」


「現地の人間と交戦に入りました。」


面白い展開になってきた─。



─アルカナス王国、人口は約20万人の中堅国家と言ったところか。


 魔族領デモミニアに隣接するその国は、魔族と人間を隔てる境界線の国として

多くの冒険者が集まる国であった。

 そしてこのハロルドとオスカーもその1人であった。


「先日突如現れた巨大構造物の調査…ね。」


 オスカーは不安であった。

 冒険者と言うのはその仕事柄、荒事が多い。

 しかしその分報酬も弾むので依然として人気の高い役職だ。


 かく言うオスカーとその悪友であるハロルドも冒険者の報酬に惹かれてこの業界に入った。

 それぞれ、冒険者はランク分けされており、基本的にはそのランクに応じた仕事を自由に選んで請け負うことになる。

 だが、低いランクの冒険者は依頼の内容を選ぶことはできない。

 規定上は可能なのだが、冒険者として食っていくなら仕事なんぞ選ばず受け持てという暗黙の了解。悪い習慣のようなもの。

 彼らも駆け出しの内は色々と嫌な依頼を請負わされたものだ。

 しかし、今は違う。


 何を隠そうこのオスカーとハロルドはE〜Sの6段階あるうちBランクであり、

 これは数ある冒険者の中でも上位30%の実力である。


 Bランク冒険者クラスになると依頼の内容もある程度自由に決められる。

 なにせ、上位30%ともなると、貴重な戦力である。

 特に魔族領と隣接するこの国では魔族の襲撃も多い為、尚更重宝されている。

 待遇も、勿論他とは一線を画している。


 だが、今回は違った。

 冒険者を管理している、冒険者ギルドに緊急の依頼として無理矢理駆り出されたのである。

 報酬がいつもより少し高いのでそれ程不満はないが、自分達ほどの冒険者が緊急で調査のためだけに使われるというのが不安だ。


「オスカー、そんな景気の悪い顔するなって、別にその中に入って来いと言うわけでもなく、その付近と建物の外見のみの調査なんだからさ。」


「確かにそうなんだが…」


 先日、突如として魔族領との前線にある森林付近に謎の巨大構造物が現れた。

 直ちにリスクを考慮して遠隔からの調査が行われたが、何かしらの妨害が入っており、ただ巨大な構造物だと言うことしかわからなかった模様。

 しかし一応、国としては魔族が何かしらの方法で作り上げた対王国用の要塞であるという認識だそうだ。


 オスカーを不安にさせるにはその情報だけで十分であったが、まだある。

 彼は遠隔からの調査を行った人物達と面識がある。

 それはAランクの冒険者で構成されたチーム、『守護者の盾』だ。

 Aランクに関しては上位10%のみしか居らず比較的上位の冒険者が多いとされるこの国でも数十名しかない。


 そんな彼らの実力はかなり高く、そこらの魔族程度の妨害など、大した問題でもなく調査できるのだ。

 その中でも『守護者の盾』は対魔族のプロフェッショナルでメンバー全員が魔族の魔法体系や魔法に詳しく対策方法を確立させている。

 勿論その中には妨害や創作の魔法も入っている。

 そして彼はそんな面々の1人と一度、個人的な依頼を共に遂行したことがある。

 間近で見たその実力と魔族への対策は、瞬時で一生届くものでは無いと彼に悟らせたほどだ。

 そんな彼らが殆ど情報を得られなかった相手に何ができようか。


 結局、不安が解消されないままその付近へと辿り着いてしまった。


「確か、この先に例の建物があるらしいぞ。」


「俺の探知では何も感じないぞ…」


因みにこのパーティーではオスカーがサポート、ハロルドがアタッカーを担っている。


「マジかよ…それはちょっとやべーかもな。」


「ちょっとどころじゃない!俺は探知魔法に関してはAランク匹敵すると言われてるんだぞ!!」


 そう、冒険者のランクは色々な実力を総合した結果と今までの実績で振り分けられる。

 オスカーの場合、探知系の魔法には才能があるのだが、体力や魔力の量が並の冒険者程度しかない。



「わかってるって…だがあまり取り乱すな、何があるかわからんぞ」


「ほんと、お前ってこういう時程、冷静だよな…──って、居る…な。」


 しかし周りには何も見えない、ただ静かな森が続いてるだけである。


「距離は?」


「前方500m、数は1だがかなり速い。」


「魔族か?」


 探知魔法をフルに研ぎ澄ませその正体を探る。


「いや、アンデッドだな、アンデッドウルフ。」


「アンデッドウルフか……少し()()()()()だな。」


─苦笑いのハロルド。


「あぁ、それにここまで速いとは聞いたことがない。もう、来るぞ!」


「そのようだな…」


「打つなら先手必勝よ─!『エンチャント:フレイム』!!」


 その言葉と共にハロルドの手に持つ剣は炎を纏う。


「俺もそのつもりさ、『ストレンクスパワー』!!」


──瞬間、ハロルドの肉体が強化される。


 これで迎撃の準備は整った、後は敵を待つだけ。

 気配が段々と近いてくる。

 遂に先程まで姿の見えなかったそのアンデッドはもう、目前に来ていた。




(なにもないですね…)

 ネクロスは焦りを感じていた。

 敬愛する主人の命に従い外の調査を行う。

 これはネクロスにとって最高の事であり、何としてでも成果を出したい所であった。

 そしてそれを達成する為、彼は今自ら生み出したアンデッドウルフの視界を介して調査を行っている。


 しかし、何か有益な情報があるかと言えば特にない。

 言うなればハルモニアの能力でも把握できる様な情報しか提供できないのである。

 短期間での情報収集において、常にその前線に立ってきたネクロスとしては自分でしか得られない情報を必ず主人に届けたいのだ。

 なのに、何も得られない。

 だからこそ焦る、何かないのかと。


 しばらくして、ネクロスはアンデッドウルフを森林に向かわせた。

 既にハルモニアが報告を始めている。

 早く自分も有益な情報を得なければ。

── 一層焦りが増す。


 突如、アンデッドウルフは何者かを瞳に捉える。

 少し近づけば鮮明に見える、2人の人間の男であった。

 刹那、ネクロスは更に近づくように命をだす、現地の人間の実力を測る。

 これはかなり有益な情報ではないか。


 もっと急ぐ様に命令する。

 そして彼らの目前に来た時、

一閃の光がアンデッドウルフの首を穿った──。



「現地の人間と交戦に入りました。」


 面白い展開になってきたな。

 そんなことを思っていると、ティアがネクロスに話しかける。


「経緯はどうなってるの?」


「はい、遠方から人間の姿が見えたものですので、実力を確かめるのが最も有益な情報となり得ると考えた次第で御座います。」


「あまり見境なく攻撃しても返って不利益になるだけじゃないかなー?」


「…セレスティア様の…仰る通り…ネクロスは…もっと…慎重に…なるべき。」


「も、申し訳御座いません。確かに、成果を出すことに対して貪欲になり過ぎて、冷静さを欠いてしまいました…どうか、この首一つでお許しを!」


 途端に自らに魔法をかけようとするネクロス。


「い、いや気にするな。何もそこまですることはない、それよりもアンデッドウルフの視界を皆に見えるようにできるか?」


「え、えぇ、可能です。ですが、せめてその前に私に罰を──」


「陛下の言葉が聞こえなかったのか!」


 物凄い剣幕でテンペスタが言う。

……何もそこまで怒らなくてもいいのにとも思う。


「も、申し訳御座いません!!『リンク・ヴィジオーネ』!」


 その魔法の効果によりアンデッドウルフの視界が皆に共有される。


───森にて


 ハロルドは目の前のアンデッドウルフに全力の一撃を加えた。

 それも、剣にはアンデッドの弱点とされる炎を纏い、

 オスカーの支援魔法によって強化された肉体で、だ。


“ウォォォン!‼︎"


 甲高い叫びがアンデッドウルフから発される。

 首に穿たれたその一撃は確かに食い込み相手を確実に殺せるものだった。

 だからこそ、オスカーは勝敗に旗はもう上がったかの様に感じられた。


…裏腹に、ハロルドは違和感を覚える。


「剣が抜けねぇ……オスカー!コイツはおかしい!!逃げるぞ!!」


「んな!もう、殺せそうなんだぞ!もう少し身体強化をかけるから、殺りきれ!!」


 一見、誤った判断のように思えるが、これは正しい。

 アンデッドは再生能力が高く、首か胴体を焼き切らなくては倒すことができない。

 それも、その俊敏さと腕力の強さで年に多くの冒険者を亡き者としているアンデッドウルフ相手なら尚更だ。

 ただ、この場合は相手が悪かった、なにせ強化魔法に関しては随一の強さ誇るアムラの強化を受けたアンデッドウルフなのだから。


「『ストレンクスパワー』!」


 低位の強化魔法である『ストレンクスパワー』は身体に大きな負担がかかる。

 勿論、上位のものであれば負担も軽減されるのだが。


「あぁぁぁ!!くそっ!」

 ハロルドは再び腕に力を込め、剣を押し込む。

 既に首は再生が始まっており、先程よりも一層抜けづらく、まるで根の張った樹木のように固くなっている。


“ウガァァァ‼︎”


 凄まじい力で地面を蹴り上げたアンデッドウルフはハロルド目掛けて飛び込む。


「ハロルド!!あぁぁ!!『プロテクション』!!」


 通常『プロテクション』を使用すれば、ある程度の攻撃は防げる。

 しかし、目の前のソレには全く通用しなかった。

 その証に、目の前のハロルドの腕はアンデッドウルフに噛みちぎられてしまっている。


「あぁぁぁ!お、オスカー!!逃げろ!!」


 ハロルドは片腕を噛みちぎられた痛みに耐えながら、懸命に叫ぶ。

 一瞬、戸惑いをみせたがそれに応じる様にオスカーが逃げていく。

 プロの冒険者として情に流されない判断をしたオスカーは賞賛されるべきだ。

 相方のそんな姿を見たハロルドも少しでも時間を稼ぐために必死にアンデッドウルフを殴る、抵抗されても殴る。

 その甲斐あってか一瞬、怯みを見せた。


「くそったれガァ!!」


 その隙をつきハロルドは全力で走る。

 オスカーがこの化け物に殺されない様に。

 出血が止まらない、千切られた腕もそうだが殴る際に抵抗されて引っ掻かれた場所からもだ。

 多分、出血多量で死ぬだろう。

 それでも、走り続ける。


 それから数十秒ほど経っただろうか、もう走る体力がない。

 だが、きっと時間は稼げたはずだ。

 後ろから追いかけてきてるであろうアンデッドウルフを最後の力で迎え撃つため、後ろを振り向く。


……しかしそこには、何も居なかった。





「ハロルド…すまないっ!あの時大人しく逃げとけば…」


 オスカーは自分の使える全てを持って、ソレから逃げていた。

 相方が稼いでくれたその1分1秒を無駄にしない為だ。

 既にかなりの距離走っただろう。

 もう魔力も体力も底をつき始め歩くのが精一杯である。

 それでも走ろうと、足に力を入れる。

 アンデッドウルフを誘き寄せているであろう相方も、あの状態を見るにそろそろ限界だと思われる。

 彼が死ねばヤツはその嗅覚を使い俺を追いかけてくるだろう。

 だからこそ、走るのだ。

 助けを求める為に、相方の仇を打つ為に…



──その時であった。


「あぁぁぁぁぁぁぁ‼︎!」


 背中に激痛が走る。

 地面に横たわり上を見上げる。

 そこには、本来まだここに来ないと思われていた相手が、

首に相方の剣が刺さったアンデッドがこちらを見ていた。


「な、なんで…!く、クソがぁぁぁ…」

 意味を為さないと分かっていながらも全力の抵抗を行おうとするオスカー。

 しかしそれは叶うはずもなく、アンデッドウルフの鋭い爪(無慈悲)が彼を穿つ。


 それを最後にオスカーの意識は深い闇へと落ちていった。




(え?めっちゃ弱くね?)

 それがアムラの、目の前の惨劇を見た純粋な感想だ。

 相手が何者かがわからない為、断定はできないが少なくとも自分達の脅威となる人間は居ないのではないかと思わせるほどに弱かった。


 とは言え少しはやるタイプな様で

 味方を庇って味方と反対の方向へ逃げるその精神にはアムラも関心した。

が、それもネクロスの指示で動くアンデッドウルフには意味をなさなかったが。

 その後の人間も大したことはなく、

それどころかさっきの人間よりも更に弱く、たった2回の攻撃で絶命してしまった。


 因みに、アムラは始めて人を殺す所を見た。

 それは生々しくこの世界に来る前ならば、吐いていたかもしれない程だ。

 しかし、今のアムラは【魔神種フォールンゴッド】であり、ヴァルハラ城の主、神々をも従える絶対者、アムラ・ヴァルキリオンである。

 最早、そんな存在の彼には虫が死んだ程度にしか感じられないのだった。



「ご苦労だった、ネクロス。」


「二度も失態を犯したこの私にそのような、労いの言葉を…!陛下の寛大さにはつくづく、感服させられます!!」


「あ、あぁ…」


 流石にそこまで言われると…と苦笑い気味に返してしまう。


「ソレニシテモ」「あれは弱すぎですね。」


「あぁ、それにはアタシも同意だ。」


「だよね!!私もそう思う〜♪」


「わたくし達としてはありがたい限りですわ」


「そうだねぇ〜あれだったらぁ〜脅威にはならないもんねぇ〜」


「…なんなら…人間全てを…陛下のモノに…できそう…」


「あら、それいい案ですわね!」


「タシカニ」「素晴らしいですね」


「アタシも同意だ。」


 他のメンツも深く頷く。


「なら、それで決まりと言うことで良いか?」


 え?何言ってんのコイツら。

 勝手に人間を支配されても困るし

 第一、もしかしたら人間の中にも脅威となり得る存在がいるかも知れないのに。

 まぁ、さっきの戦いをみたらそんな心配無用だと思ってしまう程ではあったが。

 取り敢えず、配下の暴走を止めるべきだろう。


「まぁ待て、一応まだ人間勢力の強さが不透明なんだ。

だから、相手を探る方が先だろう?

それに相手が如何な戦力か把握してからでもそれは遅くない筈だ。」


「陛下の仰る通りでございます。」


「わたくし達としたことが、申し訳御座いません!」


「「申し訳御座いません!」」


「あぁ、大丈夫だ…それよりも大事な話がある。」


途端に配下達の目が真剣になる。


 別に人間を支配しようとかいう話ではない。

 まぁどの道人間について探る必要はあるだろうが

人間を探るよりも先にすべきことがある。


「この世界の勢力について探る事を先ずは目標としよう。」


 取り敢えずの目標。

 右も左もよくわからない世界で掲げるにはありきたりな目標。

 だがそれは今、最も大切なものでもある。


「故に万が一をとってお前らに動いて貰う。」


 本当はもっと弱い存在でもいいのだが、

 何かあった時、かなりの力になる上に蘇生もできる存在の彼らのほうが使い勝手が良いだろう。


「「畏まりました!!」」


 そんな若干の歓喜を包んだ声が玉座の間に鳴り響くのであった。



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