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カニヴァな彼女  作者: 椎家 友妻
第四話 だめ~ん♡
21/28

4 冷たい伊緒

 キンコンカンコン。この言葉を微妙に変化させると、

 ウンコ カチコチになるのだが、今はそんな事実はどうでもいい。

 それはともかく、昼休みの始まりを知らせるチャイムが鳴ったので、俺は(ただ)ちに席を立ち、伊緒の居る席へと向かった。

 今朝の誤解(ごかい)を解き、仲直りがてらに一緒に昼食を食べるためである。

 伊緒は朝のホームルームこそ来なかったものの、一時間目の授業にはちゃんと教室に戻って来た。

しかし機嫌が直った様子は全くなく、今に至ってもその不機嫌そうな表情は変わらない。

 そんな伊緒に、俺はやや怖じ気づきながら声を掛けた。

 「な、なあ、伊緒」

 すると伊緒は冷たい視線で俺を(にら)み、今朝と同じく抑揚(よくよう)のない口調でこう返してきた。

 「何かご用ですか?」

 う~む、丁寧(ていねい)だが何と他人行儀(たにんぎょうぎ)で冷たい応対だろう。今までの伊緒なら、

 『なになに?ヤー君』

 と親しみ一杯に返してくれたのだが、今の伊緒はまるで別人のようだ。

 正直、怖い。

 しかしここで(ひる)む訳にもいかないので、俺は努めて平静を(よそお)って伊緒に言った。

 「あの、さ、よかったら一緒にお昼でも──────」

 と、言いかけたその時、背後から奈吾さんが、

 「ヤー君♡一緒にお弁当食べませんか?」

 と言って、俺の右腕に抱きついてきた。

 「のわわっ⁉奈吾さん⁉」

 (あせ)る俺。

今朝に続いて何とも大胆な行動だ。

しかも俺の呼び方が『ヤー君』に変わっている。

この呼び方は今まで伊緒しか使わなかったが、それを今奈吾さんが使った。

これは伊緒に対する挑戦(ちょうせん)(いな)挑発(ちょうはつ)だろうか?

それを察した周囲の生徒達が、口をつぐんで俺達に注目した。

教室に異様(いよう)な緊張感が流れる。

そんな中、挑発(ちょうはつ)された(?)伊緒は、一瞬険(けわ)しい表情を見せたものの、奈吾さんの言葉を無視するようにそっぽを向いた。

こういう場合はどうすれば丸く収まるのだろう?

とりあえず、ここで奈吾さんの申し出を受け入れるのが一番マズイと思うので、俺はやんわりとした口調で奈吾さんに言った。

 「わ、悪いけど、遠慮させてもらうよ」

 「えーっ?どうしてですか?」

 奈吾さんはそう言い、俺の右腕にそのふくよかな女体を密着させてきた。

 おおぅ、何と心地良い・・・・・・なんてうっとりしてる場合ではない。

ここはキッパリと奈吾さんに言わなければ。

なので俺は奈吾さんに言った。

 「奈吾さん、せっかくのお(さそ)いは(うれ)しいんだけど、俺は、伊緒と一緒にお昼を食べたいんだ」

 その言葉に、そっぽを向いていた伊緒がピクンと反応した。

少しは機嫌が直ったかな?

と思っていると、奈吾さんは更に体を密着させ、(ささや)くように俺に言った。

 「私だったら、ヤー君の望む事、何でもさせてあげますよ?」

 その言葉に、俺のハートとアノ部分が(くる)おしいまでに反応した。

何という事だ。

せっかくさっきの一言で伊緒の心をこちらに引き寄せられたのに、今の奈吾さんの一言で、俺の心が思いっきり奈吾さんに持っていかれたではないか。

しかも俺の望む事を何でもさせてくれるとは本当だろうか?

××で××な事や、××な格好で××な事もしてくれるんだろうか?

更には××なシチュエーションで、奈吾さんが××になり、俺が××で、こんなプレイとかも・・・・・・。


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