小さなお友達へのプレゼント
ある少女と小人さんの出会いと小さなプレゼント。
私ね、最近こまっているの。
小さくなった鉛筆や消しゴム
少し余ったメモ帳
どうしよう。
パパやママは
「大切に最後まで使ってね」
って言うけれど
使いにくいの。
どうしたらいいのかなぁ?
そんなある夜、眠っていたら
ごそごそごそごそ音がしたの。
気になって起きてみたら
小人さんがいたの。
私はびっくりしたけど
話しかけてみたの。
「小人さん、小人さん。何をしているの?」
そうしたら小人さんが
「わ!起こしちゃったか。ごめんね。
実は僕みたいな小人はね、みんなが使いずらそうな大きさの
鉛筆と消しゴム、メモ帳を、夜の間借りてたんだ。
夜は小人にとって、お勉強の時間なんだ」
「そうだったのね。だったらこれ、小人さんにあげる!」
「え!こんなに素敵なもの、もらえないよ…」
「素敵?もうそんなに古くてボロボロなのに?」
「古くてボロボロ?とんでもない!
僕はすごく素敵な宝物だと思うよ!」
「そう?」
「そうだよ!どうして君はこれをボロボロなんて思うの?」
「だって、買ってもらった時はもっとキラキラしてたんだもの」
「それでも同じものじゃないか」
「それもそうね…」
「これはずっと君の宝物だよ!」
「そうだね。小人さん、ありがとう!」
「うん。ずっと大切にしてね」
2人でにっこり。とても楽しい!
「ねえ小人さん、私とお友達になって!」
「いいよ!」
「じゃぁお友達の私は
鉛筆や消しゴム、メモ帳を、小人さんに貸してあげる!」
私は机をごそごそ。
小人さんが使えそうな鉛筆、消しゴム、メモ帳を探した。
「わぁ~!こんなに沢山ありがとう!」
その日から私は、小さな鉛筆も消しゴムもメモ帳も
大切に使うようになったの。
それでも私には小さくなってしまった鉛筆と消しゴムとメモ帳は
小人さんへプレゼントしたの。
私の小さくて大切なお友達だから。
ね、小人さん。