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プロット

脚本です。

平成のある年の春。

横浜の小さな出版社でライターとして働く三浦美砂子は 夫婦の不倫問題で離婚を決意し若い頃を過ごした京都に心を癒しに来ました。

彼女にとって ここ京都は高校を卒業してすぐに就職した懐かしい所でした。

そして 彼女は元同僚の松倉早紀に再会する為に訪れたカフェレストラン「ノスタルジア」で 一枚の古いモノクロ写真と出会います。

その写真には外国の軍人と美しい芸者が写っていました。

この写真に不思議な郷愁を覚えた美砂子。

そして レストランのオーナーシェフ稲垣陽一からこの写真は彼の養父の遺品だと聞きます。

彼女は その日の夕食で訪れた小料理屋で元芸妓の老婆岸本チヨ(豆千代)からこの写真にまつわる話を聞く事とになります。

彼女には 京都に来たのはもう一つ理由がありました。

それは結婚する時に戸籍謄本を見て初めて知った 幼い頃 死別した母親の本名と出生の秘密を確かめる事でした。

そして 彼女は母親の出生地で一人の少女と出会います。

この少女に懐かしい感情を覚えた彼女は この少女と会うためにこのアパートに通います。

ある夜 彼女は高瀬川で子持ちのキャバ嬢コユキと出会います。

そんな時 チヨが倒れ 病院に運ばれます。

元々 映画のシナリオライター志望だった彼女はチヨから聞かされたこの物語をシナリオにしようと決意しましす。


昭和21年 

この花街には小鶴と言う美しい芸妓がいました。

彼女は 大阪の空襲で家族を失くし その上 初恋の特攻隊員石田幸夫がアメリカの戦闘機の機銃掃射で戦死するのを目の前で目撃しその精神的なショックから性格が粗暴になっていました。

終戦後 京都に流れ着いた所を姉芸妓のもみじに助けられ芸妓となっていました。

そして この年のクリスマス。

小鶴は 当時 舞妓のチヨと妹芸妓もみ春と伴に日本政府と進駐軍の間で密約が交わされた雪の山荘で舞いを披露することになりました。

そこで 米陸軍将校のマシュー・オーエンと出会います。

そして 小鶴は山荘の座敷でマシューと記念写真を撮ります。


昭和34年 

陽一の養父 木村雅幸は 歌手を夢見てキャバレーでボーイをしていました。

彼は 当時 売れっ子芸妓となっていたチヨに淡い恋心を抱いていました。

チヨも同様に年の離れた雅幸に好意を持っていました。

そんな中 雅幸は 七条新地(赤線)の遊郭で働いている幼馴染の稲垣真由美と再会します。


昭和26年 

小鶴は 夜の高瀬川で少女リンダと出会います。

そして 翌日 偶然、立ち寄ったカフェーでマシューと再会します。

マシューも戦争で家族を失くしており言葉を通じない二人でしたが急速に魅かれ合います。

そして 小鶴 マシュー リンダは鴨川の土手を散歩します。

その時 マシューは近く朝鮮戦争に出兵すると小鶴に告白しました。

それを聞いた小鶴はマシューに初恋の特攻隊員の石田幸夫から託された幸夫の軍服のボタンが入った

お守りを渡します。


昭和34年 

初デートが叶った雅幸とチヨ。しかし お互いに告白を出来ず別れます。

雅幸は 大切にしていたギーターを質に入れてチヨが欲しがっていた真珠の首飾りを買います。

その頃 雅幸にキャバレーでの歌手デビューの話が持ち上がりました。

そして デビューの夜。

この恋は 叶わぬ恋と悟ったチヨ。

彼女は 客とキャバレーを訪れ 雅幸に冷たい態度をとります。

そして チヨは雅幸と真由美の遊郭で下働きをしていたリンダが歌う曲で客との濃厚なチークダンスを

します。

真珠の首飾りを渡せず 呆然とする雅幸。

それを見ていた 真由美は雅幸に恋心を感じ始めていました。


昭和26年 

マシューは 小鶴に未練を残したまま朝鮮へと出発します。


平成 

美砂子も この物語に未練を残したまま仕事に戻る為 京都駅のホームにいました。

新幹線に乗ろうといた美砂子にもチヨの養女の久美からチヨが危篤との電話が入ります。

急いで病院へと向かう美砂子。


昭和26年 

小鶴に日本政府連絡官の田中からマシューの消息についての電話が入ります。

そんな頃 小鶴は 真由美の父親が経営する洋食屋「ちどり亭」で客から朝鮮から福岡に多数の傷病兵 戦死者の遺体が運ばれていると聞かされます。

マシューの身を案じる小鶴。


昭和34年

高瀬川で自分の境遇を卑下して涙を流すチヨ。


昭和26年

小鶴は 妹芸妓もみ春とチヨの手助けで 置屋「松本」を抜け出し田中の手配で福岡へと向かいます。

連絡船で吹雪の関門海峡を渡る小鶴。


平成

美砂子 久美 久美の娘のリカが見守る中 チヨが息を引き取ります。


昭和26年

雪の福岡県芦屋海岸にマシューに逢うことが叶わなかった小鶴の姿がありました。


昭和27年

朝鮮で片足を失ったマシューとリンダが高瀬川で再会します。

マシューは リンダに冬の山荘での写真を託します。


昭和34年

雅幸は 横須賀に引っ越すリンダからマシューから託された写真を託されます。


平成

美砂子は チヨが亡くなった病院で陽一から自分は雅幸の養子だと聞かされます。


昭和34年

失恋で哀しんでいる雅幸と遊郭を辞めて工場で働いている真由美が高瀬川で再会します。

真由美は 雅幸に質屋から買い戻したギターを渡します。

そして 真由美は雅幸に 父親が病気になり また遊郭に戻ることになると告白します。

それを聞いた雅幸は真由美に愛を告白します。


平成

葬儀場。

陽一は棺の中のチヨの首に雅幸の遺品の真珠の首飾りをつけます。

葬儀の後 美砂子は あの少女に逢いにアパートを訪れます。

しかし そこにあったはずのアパートは空き地になっていました。


京都を去る朝。

美砂子は 高瀬川でキャバ嬢コユキと再会します。

コユキは 息子レンと夢を叶えるために京都を離れると言うことで高瀬川に架かる橋の上で美砂子は 

この親子と別れます。

高瀬川を見つめる美砂子は ふと母親の形見のお守りを開けます。

中からは古いボタンが出て来ました。

そして美砂子は 先斗町で少女を見かけます。

逃げる少女。

追う美砂子。

まるで 鬼ごっこをしてるかの様に二人は先斗町の狭い路地を駆け抜けます。

そして 二人は高瀬川に架かる橋の上で向き合います。

美砂子は 少女にボタンを渡そうとした所 突然、少女は美砂子を抱き締めます。

美砂子は 少女に母の温もりを感じ この少女は母親だと確信します。

橋の上で抱き合う親子。

チヨと出会った小料理屋に挨拶に訪れた美砂子に女将の久美が一枚の絵ハガキを渡します。

それを見た美砂子は 小鶴のその後の消息を追い福岡へと向かいます。


アメリカの片田舎のとある家。

クリスマスツリーの傍に老婆の姿がありました。






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