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探索






 朝晩が肌寒くなり




 裏山の木々が、赤く染まり始めている。




 風も変わった。




 少し冷たい。




「……秋だな」




 小さく呟く。




 龍の祠を探している。




 だが




「……広すぎる」




 山を見渡す。




 範囲が広い。




 当てもない。




 このままでは、見つかる気がしない。




 まずは、探し方からだ。




 天狗と九尾に聞く。




 探し方は?。




 二人は少し考えて




 物を渡してきた。




 龍の鱗。




 龍の爪。




「……これは」




 手に取る。




 見た目は普通だ。




 だが、違う。




 何かがある。




 二人が説明する。




「これと同じ力が出ている場所を探せ」




 そういうことらしい。




 祠の下には、鱗と爪が埋まっている。




 だから




 同じ“力”が出ているはずだと。




「……なるほど」




 理屈は分かる。




 だが、問題がある。




「……古いから」




 九尾に、言われる。




 うなずく。




 長い時間が経っている。




 力は弱まっている。




「……近づかないと分からないかもしれん」




 天狗に、言われる。




「……面倒だな」




 正直に思う。




 まずは、この感覚を覚える。




 目を閉じる。




 意識を向ける。




 鱗。




 爪。




 感覚を探る。




「……すごいな」




 力を感じる。




 巣にあった古い鱗も渡された。




 どれぐらい古いか分からないが




 力が弱まっているらしい。




 感覚で探る。




 近いので普通に分かる。




 だが弱い。




 検証する。




 土に埋める。




 十メートル掘る。




 底に置き




 石を置いて埋め戻す。




「……こんなもんか」




 次に、カラスを呼ぶ。




 上空へ上がらせる。




 どこまで感知できるか。




 高さを変える。




 止まる。




 確認する。




「……五メートルなら分かる」




 カラスが答える。




「……それ以上は?」




「厳しい」




 そう返ってくる。




「……なるほど」




 目安ができた。




 ちなみに、新しい鱗と爪。




 これは違う。




 百メートル上空からでも分かる。




「……別物だな」




 改めて思う。




 つまり




 ある程度近づけば、見つけられる。




 だが




 その“近づく”が問題だ。




 範囲が広すぎる。




 方法を決める。




 カラスへ変化する。




 カラスに教えてもらい




 飛び方を覚えた。




 空を使う。




 千里眼。




 空間移動。




 それも使う。




 現地へ飛ぶ。




 地図を広げる。




 区画で分ける。




 順番に潰していく。




「……これしかないな」




 上からは、カラス。




 地上は、状況に応じて変える。




 猿。




 狼。




 地形で変える。




 一日、1区画。




 それを毎日繰り返す。




 探す。




 感じる。




 移動する。




 また探す。




 予知も使ってみる。




 だが




「……出ないな」




 反応がない。




 未来で、まだ見つけていないか。




 それでも続ける。




 一日。




 二日。




 三日。




 見つからない。




 ふと考える。




「……十メートルか」




 もし




 それ以上深い場所にあったら。




 感知できない可能性もある。




「……面倒だな」




 思わず口に出る。




 だが、やるしかない。




 山の中を見渡す。




 紅葉が広がっている。




 風が吹く。




 葉が揺れる。




「……探すか」




 小さく呟く。




 そのまま




 探索へ向かった。





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