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春と温泉





 桜が咲き誇る季節となった。


 


 鳥の鳴き声が、山に響いている。


 


「……いいな」


 


 小さく呟く。


 


 早朝


 


 山へ入る。


 


 山菜を採る。


 


 原木栽培の椎茸も、ちょうど出ていた。


 


 収穫する。


 


 そのまま卵も回収する。


 


 出荷の準備を終える。


 


 子狐は、そのまま出荷に向かった。


 


 今は、温泉に入っている。


 


「……気持ちいいな」


 


 思わず声が出る。


 


 温泉は、五右衛門風呂へ繋いでいる。


 


 源泉を入れ


 


 水も加えて温度を調整する。


 


 そこから、適温になった湯を檜風呂へ流す仕組みだ。


 


 外の景色を眺めながら入る風呂。


 


「……最高だな」


 


 小さく呟く。


 


 温泉が出てから


 


 近くで新たな水源も見つかった。


 


 カラスが確認する。


 


 亀にも聞いて、調べてもらった。


 


 結果は、水だった。


 


 温泉ではない。


 


 なので、その場所には井戸を設置した。


 


 温泉用の水として使っている。


 


 さらに、亀から要望があった。


 


「温泉の近くに池が欲しい」


 


 そのまま作った。




「……亀は水のある場所に転移できると言っている」


 


「……まあ、いいか」


 


 そういうことにする。


 


 温泉は、法人で管理することにした。


 


 新たに、温泉供給業を追加した。


 


 さらに、ハウスを何棟か建てる。


 


 温泉の排熱を利用するためだ。


 


「……使えるものは使う」


 


 そういう方針だ。


 


 そして、近所の土地も買った。


 


 そこまでパイプを延ばす。


 


 小屋を建てる。


 


 足湯と、檜風呂を設置する予定だ。


 


 ご近所に開放する。


 


 鍵を配り


 


 使えるのは、近所の人だけにする。


 


 掃除は当番制。


 


「……その方が楽だろ」





 警備会社と契約し。




 緊急用の通報スイッチを設置して。




 入口と周辺をカメラの監視もお願いしたい。


 


「……爺ちゃん 婆ちゃんが倒れてもこれで大丈夫」


 


 ついでに




 東屋も作りたい。


 


 蒸し料理ができる場所も作る予定だ。


 


 温泉の湯気を使う。


 


「……悪くない」


 


 そう思う。


 


「……忙しくなるな」


 


 子狐が。


 


 まあ――


 


 上手くいくだろう。


 


 温泉から上がる。


 


 三月に植えたジャガイモの様子を見に行く。


 


 芽が出て、葉もついてきている。


 


「……順調だな」


 


 畑を見て回る。


 


 そのとき


 


 子狐が戻ってきた。


 


「おかえり」


 


「ただいま」


 


 軽く声を交わす。


 


 カラスも戻ってきた。


 


 ロバに乗っている。


 


 家畜の見回りの帰りらしい。


 


 秋田犬たちも一緒だ。


 


「……にぎやかだな」


 


 小さく呟く。


 


 しばらくたち。


 


 温泉の配管工事が始まった。


 


 近所用の温泉施設の工事も進んでいる。


 


 さらに


 


 町で古い建物を一つ購入した。


 


 法人の事務所にするためだ。


 


 電話だけ引く。


 


 転送設定にして


 


 子狐のスマホへ繋ぐ。


 


「……これでいいか」


 


 ひと通り整った。


 


 春の空気の中で


 


 新しいことが、少しずつ動き始めていた。





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