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ログハウス計画






 朝晩、少しずつ涼しくなってきた。


 


 ログハウスの中は、木の温もりがあって心地いい。


 


 素人の作ったにしては、いい感じのログハウスだ。


 


 木の匂いが、落ち着く。


 


「……いいな、これ」


 


 ぼそっと呟く。


 


 カラスと子狐も、気に入っているようだった。


 


 となると――


 


「……もう一つ作るか」


 


 一瞬、そう思う。


 


「いや、冗談だ」


 


 さすがにもう自分で建てる気はない。


 


 だが――


 


「……注文はありだな」


 


 考えを切り替える。


 


 調べてみる。


 


 いろいろ出てくる。


 


 そして――


 


「……はっきり言う」


 


「高い」


 


「すごく高い」


 


「……まじか」


 


 思わず声が出た。


 


 だが、気になる。


 


 問い合わせをして、実物を見に行くことにした。


 


 カラスと子狐もついてきた。


 


 カラスは、バッグの中から見学している。


 


「……怪しいな」


 


 小さく呟く。


 


 帰ってから――


 


 三週間ほど、いろいろ調べた。


 


 値段、仕様、間取り。


 


 比較して、考えて――


 


「……決めた」


 


 建てることにした。


 


 金の心配はない。


 


 問題は――


 


「……場所だな」


 


 裏山に建てるのはやめた。


 


 インフラを考えると、面倒すぎる。


 


 電気、水道、いろいろある。


 


「……家の近くか」


 


 使っていない畑がある。


 


 親父に話す。


 


「あそこの畑でログハウスを建てたい」


 


「いいぞ」


 


 あっさりだった。


 


 あとは申請だ。


 


 手続きは任せることにする。


 


「……やっぱり近くが楽だな」


 


 インフラも引きやすい。


 


 費用も抑えられる。


 


 設計プランも、すでにできている。


 


 あとは――


 


「許可と判子だけか」


 


 そこまで来ていた。


 



 


 朝晩は、さらに冷え込むようになってきた。


 


 肌寒いを通り越して、寒いと感じる日もある。


 


「……もう冬か」


 


 そう呟く。


 


 ログハウスの契約は済んでいる。


 


 許可も下りた。


 


 あとは建てるだけだ。


 


 場所は、今の家から徒歩一分ほどのところ。


 


 少し離れた、ぽつんとした場所だ。


 


 周りからは見えにくく、気づかれにくい。


 


「……ちょうどいいな」


 


 カラスと子狐もいる。


 


 人目につかない方が都合がいい。


 


 そこから倉庫まで道を作れば、さらに便利になる。


 


 動線も繋がる。


 


「……悪くない」


 


 環境としては、かなりいい。


 


 むしろ最適だった。


 


 工事がいつ始まってもいいように、準備もしておく。


 


 周りの木を伐採し、抜根もしていく。


 


 怪力を使えば、根ごと簡単に抜けた。


 


「……楽だな」


 


 そう思ったのも束の間――


 


 葛の蔓がひどい。


 


 絡みついていて、これがなかなか面倒だった。


 


「……こっちは大変だな」


 


 ぼやきながら処理していく。


 


 土地の草も刈る。


 


 軽く整地もしておく。


 


 あとは――


 


 ここまでの道も広げておいた。


 


 トラックでも入りやすくなる。


 


「……こんなもんか」


 


 ひと通り終える。


 


 あとは工事を待つだけだ。


 


「工事は来年か」


 


 すぐには始まらない。


 


 まあ、仕方ない。


 


「……ゆっくり待つか」


 


 そう思った。






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