《はじまりの話》春咲 陽音 / 小川 颯太 2:あなたが良い
[背景: 大学の中庭 ステージ近く]
{{プロデューサー名}}: あの、さっきの舞台、見てました。
颯太: え、俺、ですか?
{{プロデューサー名}}: はい、あなたをスカウトしたいんです。
[背景: 名刺]
ステラプロダクション。
プロデューサー。
[背景: 大学の中庭 ステージ近く]
颯太: 俺? どうして俺を? もっと上手な人、いっぱいいるのに。
{{プロデューサー名}}: そうですね。特にセンターの人はとても上手でした。
{{プロデューサー名}}: でも、わたしはあなたが良いと思ったんです。
颯太: ……俺が?
{{プロデューサー名}}: あなたは、振りを間違えたメンバー、ついていけないメンバー、
{{プロデューサー名}}: そういう人たちと視線を合わせていました。
{{プロデューサー名}}: 誰も、置いていかなかった。
颯太: そんな大袈裟なものじゃないです。
颯太: 俺はただ……俺が楽しく踊りたかっただけで。
{{プロデューサー名}}: それでも、あなたが動くと、みんなの動きが柔らかくなっていました。
颯太: たまたま……だと思います。
颯太: センターの人みたいな、上手い人に引っ張られているチームですよ。
{{プロデューサー名}}: でも、チームとしてダンスが気持ち良かったのは、あなたがいたからです。
颯太: (そう……なのかな)
{{プロデューサー名}}: あなたは、誰かと一緒にいることで力を発揮する人です。
{{プロデューサー名}}: そしてわたしは、そういうユニットを作りたいと思っています。
{{プロデューサー名}}: だから、あなたが良いんです。
颯太: ユニットって……ダンスか何か、ですか?
{{プロデューサー名}}: アイドルVTuberです。
颯太: VTuber……?
{{プロデューサー名}}: はい。
{{プロデューサー名}}: 歌ったり、踊ったり、もちろん配信もしてもらいます。
{{プロデューサー名}}: あなたの力が発揮できる場所だと思います。
颯太: 誰かと一緒に……?
{{プロデューサー名}}: はい。ユニットで。あるいは、視聴者と一緒に。
[背景: 名刺]
颯太: (……先輩は、いつかここを出ていく)
颯太: (誰も置いていかない)
颯太: (みんなで楽しく踊れる場が、もし、あるなら……)
颯太: 俺……やってみたいです。
[END]




