メインストーリー 6-4: 役の輪郭
[背景: レッスンスタジオ]
恒一: お疲れ様。
律: お疲れ様です。
恒一: 歌うというのは、大変だな。
恒一: 簡単だとは思っていなかったが、想像以上だった。
律: そうですね。
律: 僕らの場合は、カラオケと違って
律: キャラクター性も出さないといけませんし。
律: 特に『きらめきぼし☆』みたいな歌とは、
律: 相性の悪いキャラだなって思いますし。
恒一: それでも、雨谷くんはかなり、Lというキャラクターを
恒一: 掴んで歌っているように見える。
恒一: 演じるというのは、どういうことだろうか。
恒一: 参考にできるかわからないが、聞かせてほしい。
律: 演じる、も人それぞれだと思います。
律: 僕の場合は、演じているというより、
律: そのままそれになる感じなんですよ。
恒一: それになる……。
律: 最初は、役と自分て遠いんです。
律: でも、近づいていって、重なるときがあるんです。
律: 自分の中に役があるのとも、役を被っているのとも違う。
律: 役の輪郭と自分の輪郭が同じになる感覚っていうか。
律: ……すみません、ちょっとうまく説明できなくて。
恒一: いや、とても貴重な体験談だと思う。
恒一: 役の輪郭、か。
律: でも、恒一さんの場合、あまり気にしすぎない方が良いと思います。
恒一: どういう意味だろうか。
律: 恒一さんは、そのままでもだいぶKって感じがします。
律: キャラクター設定がそうなんでしょうけど。
恒一: そのままでもアンドロイド、と言われるのは複雑な気分だ。
律: あはは、すみません。
律: でも、悪い意味じゃないですよ。
恒一: 心配しなくても良い、わかってはいるつもりだ。
律: 多分、恒一さんは、用語とか定義とかを詰め込んで、
律: それがそのまま役作りになるタイプなんだと思います。
律: だから、そのままで大丈夫なんじゃないかな。
律: あくまで、僕の見た感じでは、ですけど。
恒一: いや、とても助かった。ありがとう。
恒一: 次のレッスンから、迷いが少し消えそうだ。




