第3話 国は小国でしたが十分でした。
王様につられ、馬車にのった庸斗。
王様は腰が低いようで、丁寧に話しかけてきた。
「いま、この馬車は100人の兵士が守っておるので、安心してくだされ。私は。第46代カレト王国王カレト・ラントスです。」
「僕は、和久田庸斗です。僕Eクラスなんで大したことはできないと思うんですが、大丈夫ですか」
「謙遜されなくても、Eクラスというのは勇者の中のはなしで、この世界の人達と比べると、ずっと強いのです。それに、できないことをさせるつもりはないのでご安心を」
よし、これはあたりなのではないだろうか。王様は礼儀正しくて、できる範囲のことでいいといってくれている。魔族は、クラスメイトに任せて、僕は、悠々自適にすごせるぞ。やったー。
「その、勇者様たちはみなおなじような服を着ていますが。礼儀作法のようなものなのでしょうか」
「これは制服と言って、学校から決められた服です。毎日、服を選ばなくていいのでらくなんですよ」
「なるほど、皆さま、学校の方々だと。それは、優秀なのでしょうね」
「優秀な人もいますけど。僕は、そこまでではありません」
「いえいえ。学校で学んでおられるのですから、謙遜なさらず」
賢いと思われたら困るぞ
「いえいえ」
「いえいえ」
どこか、日本人のような王様であった。
それから、王様とお互いの世界のことをはなした。
どうやら、大きな戦争はないが、ちいさな小競り合いはあるらしい。
さっきの、主要な5か国のほかに、小さな国やエルフの国など世界同盟に属さない国はたくさんあって、そこと戦争することもあるのだとか。でも、庸斗のことは戦争に出さないので安心してほしいとのことだった。
それから、しばらくして、夜になり、カレト王国につく。
遠くから見ると、王国のすごさがわかる。小国とはいえ、国である、ますます庸斗はこれからの生活に期待が持てるようになった。つくと、大勢の文官っぽい人がならんでいた。
「陛下、お帰りなさいませ。ご無事であること、なによりうれしいことでございます。して、勇者はいかがでしたか」
「ふむ、こちらの方は、勇者、和久田庸斗どのだ。ご丁寧に扱うように」
「おー、勇者様が」
期待で胸がひろがっている彼らだったが、庸斗はめんどくさいと思いながら過ごしていた。
「勇者さまをおへやまで連れて行ってさしあげろ」
王様の気遣いで部屋にいった庸斗であった。
部屋でけー。ベッドでけー、まどでけー
すべてのでかさに語彙力が無くなる彼は、入り口でメイドさんをみて異世界を感じていた。
大きなベッド、これをみて考える
上、下、右、左に大きな人形だろ、あとその周りをちいさな人形で囲って、おっと、抱きしめるようの抱き枕を一つ。こんだけ大きいんだ、たくさん置こう。庸斗には、もう、理想の姿が思い浮かべられており、この国で、探せばあるだろうと思っていた。
そのあと、つかれていたのか、すんなりと寝れた。
寝るとき、近くが光ったきがした。




