第2話 よくある異世界転移?続き
「では、これより、競りを始める」
「我ら5人はそれぞれ、国のトップに立つものである。優秀なものは、我らで競い合いスカウトをする権利を得る。また、スカウトされてない人も、来たい国を選んでくることが可能である。何か質問はあるか?」
最悪である。まさか、ドラフトなんて選ばれるわけのないし、まぁ、だれかSクラスのやつのいる国をについていけばいいか。
なんて思っていると
生徒会長の芹松蓮が言う
「なぜ、僕らを一つの国にまとまらせないのでしょうか。魔王を倒すなら、強い人たちでまとまった方がいいのではないでしょうか」
真ん中の王が言う
「ふむ、簡単に言うには、魔王は勇者の相打ちになってもういないのだ。今はその残党だけがいて、散らばっている魔族を倒すためにそれぞれの国に来てもらいたいのだ」
魔王もういないのか、なら余計に大丈夫そうだ。Eクラスの僕はおとなしくしておくべきであろう
「質問がないなら、さっそくスカウトに入る。事前にスカウト順番はきめてあるのでな。」
おそらく、強い国、大きな国から選ぶのだろうな。
「では我が国、ノートリアム帝国は、芹松蓮、勇者を指名する。」
「我が、ステンドラ王国は相沢美由、賢者を指名する。」
「我が、ミサンナ神国は、浜口乃亜、聖女を指名すり。」
「我が、オシブル多種族国は、城井紅蓮、剣星を指名する。」
ここまでは、正直、予想通りである、そして、最後の国だがどうやら指名する権利がないようだ。おそらく、1番国として弱いのだろう、ここだけには行きたくないな。
「では、これより、どこの国に行きたいかを選んでもらう」
選ぶことのできなかった、国の王様は全く偉そうではなく苦労しているような雰囲気を感じる。
そして、それぞれの国が国の強さを言う。軍の強さであったり、宗教的な国であること、研究に力を入れていること、多様性に富んだ国であることなどを熱弁していた。例の国はというと、小さな声で精霊を扱うことが強みであると言っていた。
そんなに、悪くはなさそうだが、ほかの国の方がよさそうだと思っていると、苦労の王様と目があってしまった。
そんな顔しないでくれ、僕にも命がかかっているんだ。
周りがその国以外に散らばっている中、懇願するような目で見てくる。
たしかに僕は妖精使いだけどEクラスなんだぞ。どうせ、なにもできない。
まてよ、どうせなにもできないとあっちもわかっているはずだ。おそらく外交的に誰も来ないのがまずいだけだろう。ならむしろ、楽できるのではないだろうか。
僕は、周りが注目している中、まっすぐと、カレト王国の王様のところへと行った。
王様は歓喜の顔を浮かべる。
どうせ、期待されていないのだかららくだよな?そんな風に考える庸斗であった。
周りを見渡すと、驚愕の目を向けられている。少し、気持ちいい。予想通り、生徒会長よ副生徒会長のところに人が多くて10人ずつ、書記と風紀委員長のところに6人ずついた。僕のところは当然一人であった。
所詮はEクラスだ。ほかの、国の王はたいして興味があるようではなく、むしろ、よかったのではないかと思っている。
Aクラスのしゃべらない君は、書記のところにいた。ずいぶん積極的相な顔つきなんったもんだ。こんなに、人は変われるんだな。
それぞれ決まったところで
「これにて、第1回、世界勇者召喚を終わりとする」
偉そうな人が言い、終わった。
僕は、友達に心配そうな顔をされながらも、カトレ王国の王様についていった。




