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28話 夢の中 痛む前に美味しく食べよう

 朝起きると左目の少し上と右腕に痛みが走った。

 鏡を見ると金髪美少女の顔の左目の上に青あざが出来ていた。袖をめくると右腕にも青あざがあった。


 鮫島達にやられた怪我?

 夢の中にまで影響するのか。


 僕は回復魔法のスキルを青あざの部分にかける。淡く暖かい光が心地よい。気がつけば、青あざはなくなり、傷一つない肌になる。少し安心したが、殴られた瞬間の不快な感覚だけが心に残っていた。殴った手や蹴った足に昨日の鮫島達の肉体を抉った感覚も思い出し、進んで人を殴るなんてしたくない、そう思った。




 いつものように街の中でランニングし、三種類の素振りを思い出しながら行う。跳躍素振りはまだぎこちないが、現実より身軽な体が完成系の形に向かってサポートしてくれるようだ。


 部屋から出て、食堂に向かうと、ユキさんとユキさんのどこか似た綺麗なお姉さんに会う。


「もしかして、あなたがマコトさん? 娘と夫がお世話になりました」


 レオナさんと名乗る、ユキさんのお母さんに頭を下げられた。ニコリと笑顔を作るが、声といい仕草といい、どきりとする美人さんで息を呑んだ。現実世界では絶対に僕には縁のないタイプの綺麗系の大人だ。


「え、あの、全然気にしないでください!」


「気にするわよ。娘と仲良くしてあげてね」


 そう言って、レオナさんは宿から出て行った。


「私のお母さん、領主の館で住み込みして働く文官なの」


 どうりで今まで見なかったわけだ、と思った。


「お母さんがね、心配して朝早く見にきたみたい」


「いや、それだけじゃないさ。いつもより保存食と薬を備蓄しとけって言ってきた」


「えっ?」


「まあ、マコトちゃんは関係ないさ。なんかあったらウチに来てくれ。それよりも、今日は奮発して贅沢なシチューを作るから、どこかで晩飯食ってこないでくれよ」


 なんのことだろうと思ったけれど、マッスルさんの贅沢シチューの方が気になった。普段のシチューでも美味しいのに贅沢版なんて、見逃すわけにはいかない。


 僕は朝食をもらって、すぐに治療院に向かう。

 今日は、妙に街の衛兵や冒険者、商人にすれ違った。

 到着すると、シグレ院長から


「おい、マコト。今日はお前だけで軽傷者の治療しろ。アカリは受付業務の合間にこのレシピ通りのポーションの配合をしてくれ」


「えー、私受付嬢じゃないの?」


「使えるやつなら猫の手だって借りたいんだ。できるよな?」


「わかった、わかった。しゃーないからやるよ。時々でいいから、受付嬢だって思い出してよね」


 アカリさんは受付にベルを置いて、エプロンを身につけ、調合室に入っていく。


「あいつはなんでもできるんだ。サボりぐせが有るがな」


 そう言って院長は診察室へ消えていった。


 今日の僕の担当した治療は15人程度。いつもより怪我人が多く、モンスターにやられた者が多かった。僕の回復魔法で十分対応できたのと、前に比べて僕自身の疲れが溜まりづらかった。仕事に慣れてきたのかもしれない。

 重傷は軽傷者に比べて少なかったが、いつもよりも多い。そして、何より冒険者の表情が妙に険しかった。


 仕事を終え、いつもより高い給料をもらい、急足で、靴を預けていたお店にたどり着く。

 ソールは付け替えられ、歩いた感じの違和感はなく、気分よくお金を支払えた。


 宿に戻ると、燻製のお肉を作る燻された香ばしい匂いが漂っていた。でも、これはメインじゃないはず、今日はシチューだ。部屋に戻り、着替えて食事を摂る。

 贅沢シチューと言われていた分、日持ちのしにくいだろうお肉が多かった。

 美味しさの裏に何か違和感を感じながら、匙にたっぷりと具を乗せて口に入れた。


ーーー

クエスト終了

治療院で見習いとして回復魔法に特化して仕事をする

exp +50 MP +5 魔力+2 知力+1

ーーー

クエスト終了

減量目的のランニング

体重-1.0kg 耐久+1

ーーー

クエスト終了

刀術のトレーニング(素振り)

exp +10 HP+1 筋力+1 俊敏+1 姿勢(良)

ーーー




名前:マコト アズマヤ

レベル7

性別:女

EXP:256/ 350

HP:58/ 86→87

MP:13/ 109→114

身長:155 cm

体重:58.0kg→57.0kg

筋力:27→28

魔力 : 33→35

敏捷:23→24

知力 : 26→27

耐久:29→30

魅力:32

スキル : 格闘Lv2、刀術Lv1、生活魔法[クリーン、水生成]、絆の連結Lv1、精神耐性Lv3、睡眠耐性Lv1、石化耐性Lv1、検索Lv3、解析Lv2、話術Lv2、回復魔法 Lv5、人体構造理解Lv2、マルチタスクLv2、犬と猫に好かれやすい、疲労回復(速)、姿勢(良)

 いつも読んでいただきありがとうございます。

 感想や評価等、作品を書く励みになっております。


 シチューはパン派とご飯派で醜い戦争がよく行われますよね。

 ホームベーカリーを買って出来立ての食パンを作れるようになると、シチューの世界がまた一つ広がります。

 ホームベーカリーで食パン作るの、楽なんですけど発酵の時間が必要で、材料入れてから焼き上がるまでだいたい4時間はかかります。

 でも、焼きたての食パンはとてもシチューに合いますよ!

 おっと、こんな時間に呼び鈴が鳴ってる。

 うあああ! ご飯派が攻め込んできたぞおおおお!


 明日も21時に更新します。

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― 新着の感想 ―
ホームベーカリー……うちにも昔ありました。結局、めんどくさくなって作らなくなりましたが。^_^; 魔物が大量発生しているんでしょうか。また試練の予感ですね。頑張りなはれや。
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