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1.春色
初作品です。
気ままにゆっくりと書き進めていきます。
貴方と出会って何度も季節は巡ったけれど。そして、その中で数えきれないほどの思い出や感情をもらったけれど。
どの季節よりも何よりも、私の中で色濃く残るのは初めて貴方を見た時のこと。
桜の舞い散る、そんな季節に君と出会った。
だんだんと暖かくなって、日のあたる場所で一息ついたら眠りに落ちてしまいそうな心地のいい陽気。
風が吹いてお日様と花の香りが鼻を掠めるたびに思い出す。
大好きで、嫌いな季節。
思い出して、現実に引き戻されて。今も貴方の姿を探している。
どれだけ探しても、私が求めるその姿はどこにもないのに。
願うなら、君の名前をもう一度。