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ブルマーシャツインとスポブラ!

作者: 栗野庫舞

ブルマ、シャツイン、スポブラ萌え用。

 体育祭は終了した。


 男子のあなたは、ひと気のない校舎の横で、女子生徒と向き合っていた。


 体操着姿の女子は、白い半袖シャツの裾をブルマの中に入れている。紺色のブルマは、おへそからお尻までをしっかりと覆う形状だ。あなたから見て右上には、白いメーカーズ・タグもついている。


 この女子は肩辺りまでの黒髪をゴムで一つにまとめており、見た感じは地味な印象しかない。


 性格は、基本的には真面目と言えるものの……、あなたにだけは、かなり大胆な一面を見せる相手でもある。


 そんな彼女があなたの手首をつかみ、自身の平たい胸部に引き寄せた。


 あなたが間近(まぢか)で彼女の体操着をよく見ると、うっすらと白い下着が透けているのが分かった。肩紐が広そうな下着だということも知った。


「私のお胸、ちっちゃいって思っているんでしょう? でも、なぞってみたら、案外興奮するものだよ?」


「そんなことはない」


 あなたは断言した。


「なら、確かめてみましょう」


 あなたの人差し指が彼女につかまれて、そのまま下着の線に沿って、体操着の上で移動させられる。肩から胸部の上、反対側の肩へと進んだ。


 下着の側面は上を通過し、下着の下側も、あなたの指がなぞった。


 最後は下着のカップ部分の、中央に近くない部分で動きが止まり、あなたの指は解放された。


 あなたの否定的な考えは、すでに真逆に変化していた。


「今度は自分でなぞってみてね。後ろはバッククロスだよ」


 そう言って彼女はあなたに背中を向ける。


 彼女の着用するブラジャーはスポーツブラ、略してスポブラというものだった。ずれにくいよう、背中側の肩紐は交差している。


 これをなぞれと、彼女は言っていたのである。


 あなたはやってはいけない気がして、何もしないでいた。


 じっと待っていても、彼女のほうも、一切何もしなかった。


 無。


 このままでは、延々と透けている下着を見ることになりそうだった。


 あなたはしかたなく、女子の背中をなぞり始める。(エックス)に沿って、指を慎重に動かした。


 終わって指を体操着から遠ざけると、彼女は再び体の正面を向けて来た。平らな面は、当然変わっていない。


「まさか本当にやるなんてね、へんたーい」


 からかいの表情で言われ、あなたはイラッときた。


「貧乳のお前にやったって喜べるか」


 あなたは理不尽さを込めて反論した。


「……そんなこと言うなら、実験してあげましょうか」


 彼女は急に体操着の裾をブルマから引っ張り出すとともに、体操着をたくし上げて、白いスポーツブラを(さら)した。


 彼女のひかえめな胸部が、あなたの体へと故意に密着させられる。


 胸部が当たって気持ちいい……とは言えず、むしろ硬くて痛かった。スポーツブラを目に入れる余裕もなかった。


 ただ、彼女の大胆な行動が、嬉しくもあった。


「どうだった?」


 離れた後の彼女は、シャツの裾を丁寧に紺色ブルマの内側へとしまってから、聞いてきた。


「やっぱり押しつけられるなら、貧乳よりも柔らかい巨乳のほうがいいだろ」


 あなたは淡々と感想を述べた。


「え~っ、そういうこと言うぅ?」


 彼女は不満そうだ。


「じゃあ、もし、やってくれる巨乳の子が現れたら、私よりもその子のほうを選ぶってこと?」


「そうだな」


 あなたが肯定した時、彼女は肩を落とした。


「けど……絶対じゃない」


 あなたは言葉を続ける。


「実際には、どっちを選ぶのかは、状況次第だ。その時に貧乳のやつが巨乳よりもかわいいしぐさをしたら、気になる声を出したら、逆転するかもしれない」


 やや、彼女の表情に明りが(とも)った気がした。


「もしそんな時があったら、上手(うま)くやれよ」


 せっかくなので、偉そうにあなたは伝えた。


「上から目線だね。でも、頑張るよ」


 彼女はあなたに笑顔を見せる。


 紺色ブルマに体操着シャツインで、スポブラの内に秘めた貧乳を気にする、地味な女子。


 それでも、そこが()い女子。


 この子を選ぶ可能性のほうが高そうだ。


                    (終わり)

貧乳を選ぶ理由みたいなのを書きました。


最後まで読んで頂き、ありがとうございます。

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