状況の整理
「ありがとうございました。」
「いや、大丈夫だ。」
「先輩、そいつらどこに連れて行きますか?」
「どこがいいのかな……」
「とりあえず、俺たちの方の寮の空き部屋に入れますかね。」
「ごめん、シル今どんな感じか聞いてきてもらえる?」
「わかったよ。」
「ほら、お前ら来い。」
「クソッ!」
「来ないんだったらしょうがないし、引きずって行こうかな。」
「チッ!」
「来るならさっさと来いよ。俺はいいけど、先輩は…」
「……」
「チッ!」
「ここに入ってろよ。窓があるね。土壁。よし。塞げたね。先輩どうします?ここに居ます?」
「……すこしはなれるよ、ここおねがいしてもいい?」
「大丈夫ですよ。それと先輩、両親の遺体は空間魔法に入れてあるのでそこは大丈夫ですよ。」
「ありがとう」
(「とりあえず、学校の寮からは追い出したらしいよ。ただ学校に散らばってるらしいよ。」)
(「ありがとうね。ログたちは?」)
(「今は休んでるって。」)
(「それなら良かったよ。それで被害は?」)
(「死者だけで最低150人。負傷者軽傷も含めては500人以上らしいよ。しかも場合によっては、いろいろしてから殺されたらしいよ。その話が伝わって士気がとても低いらしいよ。」)
(「うーん。思ってた以上の被害だね。パートムの情報は何かあった?」)
(「街で戦ってるってのは、わかったよ。」)
(「ありがとう。助かったよ。」)
(うーん。被害もだけど士気の低下もきついなぁ。今の時間は、7時30分だね。うーんそろそろいったん安定するかなぁ?)
コツコツ
(?誰だろね?敵かな。なら、短剣を足下にばら撒いておこうかな。)
ガチャッ
(別の部屋だね。)
ガチャッ
(近づいてるね。)
ガチャッ
(隣かな。)
ガチャッ
「ここか。お前ら助けに来たぞ。」
(敵だね!なら短剣を10本操作して、足に刺した後に首を切ろうかな。)
グサッ
「グッ!」
ザンッ
グサッ
グサッ
グサッ
(5本使ったけどどうかな?)
「あぁ、、」
(うーん死んだかな?まぁついでに5本首に刺しておこうかな。)
グサッ
グサッ
グサッ
グサッ
グサッ
(すごい見た目だね。まぁ、回収しておこうかな。ちゃんと死んでるね。)
(「シル、来てもらっていい?」)
(「どうしたの?」)
(「敵が来てね。倒したんだけど、今動けないんだよね。」)
(「わかったよ。じゃあ行くよ。」)
(「よろしくね。」)
「来たよ。」
「ありがとう。あと、ほんの少しだけここに居てもらっていい?」
「いいよ。」
「ありがとうね。」
(食べ物を持っていかないとね。)
「ありがとうね。」
「いいよ。それよりも大丈夫そうなの?」
「分からないね。大丈夫になるからは、ここから次第なんじゃないかな?」
「そっか。うん。じゃあこれ持ってくね。」
「ありがとう。お願い。」
「うん。」
(じゃあご飯食べようかな。)
(どうしようかなぁ。パートムが来てくれたら楽なんだけどね。街の被害も知りたいね。どんな感じなんだろうね。まぁ、なんとなくなら予想がつくけどね。)
(本でも読もうかなぁ?する事がないね。)
(今は12時かぁ、そういえばこいつらご飯いるのかな?)
「お前ら、ご飯食うのか?」
「当たり前だろ!」
「へぇー、獣の事は知らないからなぁ。教えてもらえて助かったよ。じゃあこれでも食べるか?」
(適当なパンでも渡せばいいか。)
「くっ!」
「安心しなよ。なにも入ってないぞ。まぁ、食べないならそれでもいいがな。別にまだ死ぬほどじゃないしね。」
「クソッ!」
(へぇー、パンでもいいんだね。)
(「パートムの話はどうなってるの?」)
(「そろそろこっちに来るって。」)
(「じゃあ2人で来れたらこっちに来てね。」)
(「おっけー。」)
(「行けそうだよ。」)
(「じゃあ、お願いね。」)
(「おっけー。」)
(「寮の前に着いたよ。」)
(「わかったよ。」)
(来たね。)
ガチャッ
「ソル、そいつらか。どうする?こっちの設備のある所に移動するか?」
「したいんだけど、シル、先輩に言ってくれる?」
「いいよ。」
「じゃあお願いね。」
「パートム、案内してね。」
「あぁ、じゃあ着いてこいよ。」
「ここなら大丈夫だろう。」
「そうだね。ここまで厳重なら大丈夫だと思うよ。」
「信頼できる奴をここに置いておくぞ。」
「よろしくね。」
「あぁ。じゃあ移動するか。」
「うん。」
(「移動したの言ったよ。」)
(「ありがとう。」)
「ここだな。入ってくれ。」
「わかったよ。」
「あいつら、どうするつもりなんだ?」
「それは先輩次第だね。ただ先輩もすぐに殺さないと思うけどね。」
「まぁ、する事が決まったら道具と場所は貸してやるよ」
「ありがとう。それで状況は?」
「まず学校は、確認できてる範囲は潰せた。ただ、まだ隠れてる可能性はある。」
「次に街だな。街は東西南北の4つで考えるぞ。まずは、東だな。ここは見てると思うが街は、破壊されて人は痛めつけてからころしてたな。次に西は、街は無事だが、人は速く殺されているな。南は、抵抗すれば殺されるがしなければ、大丈夫だったな。まぁ物資がある限りは、だかな。最後に北だな。ここは、他のところよりも略奪がひどいな。簡単に言えばこんな感じだな。」
「ここに敵は?」
「どこも今は居ないな。ただ撤退しただけだな。」
「今日も攻めてくる可能性はどのくらい?」
「規模はともかく来るには来るだろうな。」
「そういえば、人はどんな感じなの?」
「場所で大きく変わるな。」
「どんな順番で戦意があるの?」
「高い方から、西、東、北、南だな。ただそこまでの違いは無いが。」
「被害は?」
「まず、学校は死者200人、負傷者は軽傷も含めると800人はいるな。」
「1番上のクラスは、どうなの?」
「死者は、居ない。負傷者も軽傷で大丈夫だな。」
「街は、そもそもの人口が分からないからどのくらいかは分からないが死者だけで最低、東が1000人西が3000人南が500人北が1500人だな。」
「死者だけで6000人かぁ、死んでないだけなのは、どのくらいはいるの?」
「分からないが心と体を合わせて10000人はいてもおかしく無いな。」
「そっか、これは少しだけでも毎日続けばやばいね。」
「そうだな。このままだと暴動などが起こる可能性があるな。」
「敵の被害は?」
「捕縛したのは、100人行かないくらいだな。殺したのは300人負傷は700人くらいだな。ただ負傷は、すぐに回復すると考えた方がいい。」
「こっちの被害は?」
「兵が3000人いてそのうち死者が300人負傷者が1000人だな。そして学生はいろいろなところを合わせて2300人のうち死者300人負傷者が1000人だな。」
「合わせると、5300人のうち死者が600人負傷者が2000人かぁ。きっついね。」
「そうだな。」
「城は?」
「特になかったな。」
「捕まえてたのは、どうなってるの?」
「大した情報は無いな。それと大体は、殺す事になるだろうな。」
「そのときはよろしくね。」
「あぁ。」
「武器はどうなってるの?」
「壊れたりして足らないくらいだな。」
「じゃあ兵士を増やすのも難しいね。」
「そうだな。」
「さっさと殺して、物を増やした方がいいかもね。」
「そうだな。ただ、明日は数は少ないだろうな。流石に相手にも被害があるからな。ただ来るには来るだろうがな。」
「貴族の動きは?」
「今の所は、大丈夫だな。ただこのまま続くと分からんな。」
「どんな状況になったら、攻めるの?」
「まず敵の数がもっと減らないと厳しいな。」
(きっついなぁ。)
「パートムなら、どのくらい相手できるの?」
「俺は、個人の守りが強いからなぁ、同時なら20人くらいだな。」
「うーん。凄いけど、それで変わるほどでは無いね。」
「そうだな。」
「何か王家に良い道具とか無いの?」
「道具かぁ、防衛で使えそうなのは無いな。攻撃ならなくは無いが。」
「うーん。周囲の貴族から援軍を得られない?」
「きついだろうな。そこに来ない確証が無いからな。」
「傭兵とかは?」
「この辺りに居ないな。」
「王都の外側を更地にするとかは?」
「少なくとも今は無理だな。もっとやばくなれば分からんが。」
「敵の居場所は?」
「分からないな。」
「うーん、まとめるときっついね。捕まえてるやつの要らないのを処理するくらいしか無いなぁ。」
「そうだな。とりあえず、速く準備を整える。あとは、戦力をまとめるか。」
「そうなると、民の被害が増えて、戦意がさらに落ちそうだけど。」
「そうだよなぁ、」
「近衛は使えないよね?」
「そうだな。今の状況で動かせないし、裏切り者も居るからな。」
「うーん、処理を街中でしたら、少しは戦意も上がるかなぁ?」
「上がりはするだろうがデメリットの方が大きいな。」
「うーん、何か強くて目立つ魔物の魔心石とか無い?」
「ドラゴンくらいだな。それをどう使うんだ?」
「できるか分からないけど、先輩が使えるかもしれないんだよね。」
「使えてもドラゴンは、戦意は上がるだろうがそれだけになると思うが。」
「もっと下がったら使えたら使うべきだろうね。ただ今はそこまで影響はないだろうね。」
「最悪、殲滅はできるの?」
「被害を考えなければいけるだろうな。」
「それなら、被害は増えるだろうけど戦力を固めるしかない?」
「そうなるか。」
「俺が王都の1部を消し飛ばしたら武器は多くなるだろうけど、意味ないしね。」
「そうだな。」
「じゃあ戦力をまとめるって事でいいの?」
「そうするしかないな。」
「分かったよ。じゃあ、処理の準備はよろしくね。」
「あぁ。分かってる。」




