シルと先輩との話
「それで、どうやって戦うの?」
「消耗を少なく戦う。」
「犠牲は?」
「…仕方ない。」
「報復は?」
「攻めてきたら、徹底的にだな。」
「攻めるの?」
「どれだけ、ここで戦力を削れるかによるが、基本的には攻める。」
「捕虜はとるの?」
「力を封じる道具をいろいろなところに配布するからそれでできれば確保してほしい。」
「確保した後は?」
「情報を抜き取る。その後は、まぁそいつ次第だな。」
「相手にとって良くてどんな感じ?」
「良くて奴隷だな。」
「なら、処理するなら俺にくれない?スキルに使いたいからね。」
「わかった。できる限りそうする。」
「ありがとう。」
「相手は、人じゃないよね?」
「あぁ。そうだ。」
「わかったよ。」
「もしも、人を巻き込んだら?」
「…よほどじゃ無い限り問題ない。攻めてくる奴らのせいになる。」
「わかったよ。動員は、どのくらいでかけるの?」
「基本的にすぐだと思っていい。」
「学生と兵士の優先順位は?」
「有望なら学生だな。」
「わかったよ。」
「王都以外は?」
「そこの守備兵に任せる。ただ分けるほどの戦力は相手にないだろう。」
「こっちの物質は?」
「食料は、数カ所に保管してあるし問題無い。武器は、出来る限り消耗したく無いな。」
「どこに保管してあるの?」
「兵の指揮所だな。本当は、分けたいが数がないからな。」
「相手は、撤退する可能性がある?」
「あるが少なくとも半分は、損害が出ないとしないな。」
「誰まで情報を伝えるの?」
「確実に大丈夫なやつだな。」
「わかったよ。」
「命令は来るの?」
「ソルは、誰と動きたいとかあるか?」
「シルとあと先輩が1人いるね。」
「名前は?」
「センストだよ。」
「わかった。そこは3人で組むようにする。」
「ありがとう。遅くていつくらいになりそう?」
「おそらく1週間以内だな。」
「来るとしたら、夜?」
「だろうな。」
「わかったよ。裏切り者は分かるの?」
「分からないな。信頼出来るのを陛下の近くにこっちから派遣するが、守り切れるか分からないな。」
「わかったよ。もしも裏切ったりした人がいたら?」
「敵だな。」
「わかったよ。じゃあ最後にもう1回聞くけど、相手は人じゃないんだよね?」
「そうだ!陛下を襲った、ただの獣だ!」
「わかったよ。何かあったら、また言ってね。あと、もしも陛下を害した奴が分かったらどうすればいいの?」
「危険なら気にしなくていい。ただ余裕があるなら、捕らえてくれ。」
「わかったよ。じゃあパートムも気をつけてね。」
「あぁ、ソルたちもな。」
「うん。じゃあね。」
「先生、終わりましたよ。」
「分かりました。じゃあ戻りますか?」
「はい。今って何時くらいですか?」
「今は、6時30分ですね。今日は、どうしますか?」
「すみませんが、今日は休みます。」
「わかりました。」
「先生、気をつけてくださいね。」
「分かってますよ。リーソル君も気をつけてくださいね。」
「はい。気をつけますね。」
(今は時間を気にしてられないね。あと少しで氷属性を使えそうだからそれは出来るようになっておきたいな。)
(「2人とも起きてますか?」)
(「起きてるよ!おはようお兄ちゃん!」)
(「むにゃ、」)
(「シルはおはよう。センパーイ申し訳ないですが起きてくださーい。」)
(「ん?」)
(「先輩、あっ!!消さ」)
(「えっ!?なに?!消さないで!?」)
(「ハハハッ!先輩、どんな感じだったんですか?」)
(「心臓がすごいことになってるよっ!!」)
(「ハハッ!それもですけど、寝てる時にきたらどうでした?」)
(「なんだか、夢の中に入ってくる感じ?」)
(「よく分からないね!」)
(「やってみないと分からないよ!」)
(「2人ともすみませんね。こんな時間に」)
(「大丈夫だよー!」)
(「うん!何かあったの?」)
(「結論だけ先に言うと、王都に獣人が攻めて来るらしいです。」)
(「え?獣人?」)
(「はい。獣人です。」)
(「あと、すみませんが氷属性があと少しで使えそうなので練習しながら話していいですか?」)
(「それはいいけど、そんなに猶予がないの?」)
(「遅くても1週間後くらいらしいです。」)
(「パートムの情報なの?」)
(「まぁ、パートム経由ではあるけど、サースライナー公爵家だね。」)
(「そこは敵じゃないの?」)
(「じゃないらしいですね。」)
(「裏切り者に警戒してたとかでよく分からないことになってたらしいです。」)
(「裏切り者ってどこに?」)
(「近衛ですね。」)
(「そこにかぁ、」)
(「とりあえず、重要な所から話しますね。」)
(「おねがい!」)
(「はい。まず敵は北の山脈に拠点があります。そしてそこは頑丈で突破が難しいです。
兵力は少ないですがいろいろあって攻めてきます。ただ正面からではなく、奇襲をしてきそうです。それに士気を下がるのを重視して攻めてくるそうです。
相手はできれば捕縛したいそうです。
あとは、相手は人ではなく陛下を害する獣です。」)
(「簡単に言えばこんな感じですね。」)
(「ボクたちは、どう動く事になるの?」)
(「とりあえず、俺たちは、まとめて動けるようにしてもらいました。それ以上はなんとも言えないです。」)
(「わかったよ。」)
(「あとは、城や保管庫を除く建物を壊してもいいらしいです。」)
(「それは、戦いやすいね!」)
(氷槍ができた。)
(「それと、夜に来る可能性が高いらしいです。」)
(「ここは、狙われるの?」)
(「多分そうですね。ただ情報は、確実に味方にしか渡してないそうですね。」)
(「それは、わかったよ。」)
(「それと、先輩こっちの寮にいます?多分先生に言えば行けそうですよ。」)
(「そっちの方が良いかな?」)
(「動きやすくはなりますね。」)
(「じゃあ、そうしようかな。」)
(「ごめんけどシル、先生に伝えてくれる?」)
(「いいけどお兄ちゃんは?」)
(「今日は休むよ。」)
(「あれ?ソルっていつ話を聞いたの?」)
(「ついさっきです。」)
(「いつ起きたの?」)
(「5時ですね。」)
(「早いね!」)
(「そうなんですよね。それもあって今日は休むことにします。」)
(「サンたちには、話すの?」)
(「話さないね。先輩の事については、適当に学校の新制度とかなんとか言って欲しい。」)
(「わかったよ!」)
(「よろしくね。」)
(「お兄ちゃんの事を聞かれたら?」)
(「その時は、まぁ風邪って言っておいて。」)
(「おっけー!」)




