襲撃
今回と次回は苦手な人がいるかもしれません。
苦手な方は避けていただけると幸いです。
(今日はどうしようかな?うーん…適当に迷宮にでも行こっと。)
(身体どうしようかなぁ…うーん、1回したらマシになるのかな?まぁ、試せば良いだけだよね。)
(「フェル、今大丈夫?」)
(「大丈夫っすよ。」)
(「この辺りに誰か居る?」)
(「その辺りは…そこから少し東の森の中に数人居るっすね。」)
(「性別は分かる?」)
(「あー、昨日の話の関係っすか?」)
(「うん。1回すればマシになるか試そうと思ってね。」)
(「それなら少し急いだ方が良いかもっすね。先客がいるっすから。」)
(「分かったよ。あー、ここから見える範囲に誰か居る?」)
(「居ないっすね。」)
(「ありがと。」)
(土囲)
(「変えたんすか?」)
(「うん。人間のまま行っても実験にならないからね。」)
(「それもそうっすね。」)
ダンッ
(「ミスった…」)
(「何がっすか?」)
(「もっと遅いつもりだったんだけど身体の性能を忘れてた。」)
(「言っても少しだけ人間よりも速いだけっすよ?」)
(「そう?それなら良いんだけど。」)
(「そうっすよ。シトノ…より少し速いくらいっすね。」)
(「そのくらいなら大丈夫そうだね。」)
(「そうっすね。」)
(「あれだよね?」)
(「そうっすね。あの5人と1人っす。」)
(「5人の方は人間だと思うけど、1人の方って人間?」)
(「エルフっぽいっすね。」)
(「そうなると森人って種族かな?」)
(「エルフじゃないならそうだと思うっすよ。」)
(「ここにエルフは居るの?」)
(「居ないっすね。」)
(「ほぼ確実に森人かな?」)
(「そうっすね。それと、まだ行かないんすか?」)
(「うーん、どのくらい戦えるか見たいんだよね。」)
(「それならもう少し近づいたらどうっすか?」)
(「そうだね。蟻。」)
(「それも便利っすよね。」)
(「本当にね。使い方次第では軽く1つの集団くらいなら壊滅させられるだろうしね。」)
(「ウィンの場合はそんなものは必要ないと思うっすよ?」)
(「まぁ、そうだね。」)
「お嬢ちゃん少し良いかぁ?」
「私ですか?」
「おう。少し用事があるんだが良いかぁ?」
「…どんなものですか?」
「ついて来て欲しいんだよなぁ〜?来てくれるかぁ?」
「…すみませんがもう帰るので。」
「そうかぁ。それは仕方ないな。」
「それでは失礼しますね。」
「あぁ。」
(「囲んでるよね?」)
(「囲んでるっすね。それに包囲を縮めてるっすね。」)
(「逃すつもりは無さそうだね。」)
(「そっちの方がウィンにとって良いと思うっすよ?」)
(「まぁ、そうだね。」)
「こんにちは〜」
「…ッ、こんにちは。それでは。」
「少し待ってくれよぉ?」
「すみません。急いでるので。」
「俺には関係ないかなぁ?」
「あなたに関係なくても私にはあるんです。」
「そうか〜 さっきの言葉は間違ってたわ。悪いなぁ。俺達だったわ。」
ガサッ
「……」
「抵抗しなければ死なないぜぇ?」
「…森人に手を出していいと思っているんですか?」
「何か問題があるかぁ?」
「協会が…」
「どうやって確認するんだ?死ねばそれまでだし、生きてても調査するとは限らないぜぇ?」
「……調査は、、」
「金の力って凄いからなぁ。お嬢ちゃん1人なら調査すらさせないことも出来るかもなぁ?」
「……」
「抵抗はするか?」
「……」
タンッ
「するんだなぁ!」
(「協会って腐ってるんだね。」)
(「そうなんすか?」)
(「会話は聞こえないの?」)
(「聞こえないっすよ?聞こえるところが例外っすからね?」)
(「今のところ?」)
(「そこはなんとも言えないっすね。」)
(「そっか。まぁ、お金でこの事を握り潰すらしいよ。」)
(「個人が腐ってるんすかね?」)
(「分からないけど、正直全体が腐ってた方が俺からすると都合が良いからそれで良いんだけどね。」)
(「まぁ、ウィンからするとそうかもっすね。」)
(「うん。おー、1人倒れてるね。」)
(「…見てなかったんすか?」)
(「どうでも良いからね。全員に勝つとかなら別だけどね。」)
(「…そうっすか。その倒れてるのは他の奴からの誤射?っすよ。」)
(「誤射…どうなんだろうね?」)
(「なんとも言えない感じだったっすね。わざとでもあり得そうな感じではあったっすよ。」)
(「そうなんだね。っと、そろそろ終わりそうだね。」)
(「そうみたいっすね。結局ボロ負けっすか。」)
(「まぁ、数の差があったから仕方ないよ。」)
(「それはそうっすね。それで、ウィンはどうするんすか?」)
(「そろそろ行こうかな。」)
(「分かったっす。」)
「離してくださいっ!」
「そんな事をするわけないだろぉ?抵抗したわけだしどうなるか分からないなぁ?」
「……」
バンッバンッ
「暴れても何も変わらないぞぉ?」
「……」
「そのまま大人しくしてな。」
「……」
ダンッ
「なn、」
ザンッ
「は?」
ダンッ
ザンッ
「なんだお前!」
「なんだって言われても答えに困るよ。」
ダンッ
ザンッ
「死ね!」
トンッ
ダンッ
「そっちがね?」
ザンッ
「あとは…」
ザンッ
「終わりっと。」
「あなたは…?」
「俺は…獲物を奪いに来た人間かな?」
「……え?」
「俺の目的はそいつらと変わらないよ?」
「……っ!」
タンッ
ダンッ
「逃げられると思ってたの?」
ドンッ
「きゃっ!」
「大人しくした方が良いよ?さっきのこと見てたのなら分かるよね?」
「………いやです!森杖!」
「杖?まぁ、何でも良いや。」
タンッ
ブンッ
「普通?」
トンッ
ドンッ
バキッ
「…これだけ?」
「発動!」
ばさっ
ばさっ
「森が騒ついてる?」
「いってください!」
シュッ
シュッ
シュッ
「木の枝?」
ザンッ
(木の枝が俺についてくる?多分木の枝を操る感じかな?まぁ無視すれば良いや。)
ダンッ
「逃さないよ?」
ドンッ
シュッ
「動いたらどうなるか分かるよね?」
「………わかりますが、森の入り口に近づきましたよ?今離すなら何もありませんが、これからどうなりますかね?」
「俺には何も無いよ?」
「ここなら人は来ますよ。」
「うん。それがどうしたの?」
「…私の種族はわかっていますよね?」
「森人だよね。保護されてるってのも知ってるよ?」
「…それならこの状況を見られるとどうなるかわかりますよね?」
「うーん、何も無かったことになると思うよ?さっきも話してたよね?」
「…普通の人に見られたらどれだけのお金が必要になるでしょうね?」
「0かな?殺したら見られたところで何も無いからね?」
「……勝てると思っているんですか?」
「勝てないと思ってるの?ここに来るような人に。」
「ここには強い人も来ますよ。」
「そうなんだね。まぁ、負けないけどね?」
「…負けると思いますよ。」
「へぇ。そんな相手が居るなら来てもらいたいくらいだよ。レベルが上がるからね。」
「……そんな剣で勝てるような人達では無いですよ。」
「まぁ、こんなもので勝てる相手に勝っても意味は無いよ。俺はスキルも使ってないからね?」
「あの人達は身体能力も技術もスキルも道具もとても優れています。そんな集団に勝てると思っているんですか?」
「さぁ?」
「今ならまだ間に合います。離してください。」
「顔を見られたからね。離すなら処理をしてからだよ?」
「…私は何も話しませんよ。」
「ごめんね。信じられないよ。」
「……」
「そもそも離さないけどね。負けるつもりなんて全く無いから。」
「………」
「本当にそんな人が居るのか知らないけど、そろそろチャンス?も終わりかな。全然来ないからね。」
「………っ、」
「危ないね。」
パチャッ
「自分から剣に当たりに来る程なんだね。俺には分からないね。」
「あなたに理解出来るなんて思ってないですよ。動物…エルフと同レベルのあなたには。」
「エルフ…会ったことはあるの?」
「実際に会ったことはないに決まってますよ。」
「見たことはあるの?」
「道具でなら見たことはありますよ。」
「そうなんだ。それだけなのに恨んでるんだね。」
「当たり前ですよ!」
「そうなんだね。まぁ、何でも良いけど。そんなことよりもそろそろ良いかな?」
「良いわけがないです!」
「良いんだね。分かったよ。」
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