迷宮での出会い
「シルは街に行くんだよね?」
「うん!ジュサとメリと行くよ!お兄ちゃんはいいの?」
「うん。3人で楽しんで来てね。」
「わかったよ!お兄ちゃんはどうするの?」
「俺は適当に迷宮にでも行って来るよ。」
「気をつけてね!」
「シルの方こそね?」
「うん!」
(魔物すら居ないね。適当に散歩でもしようかな。)
(うーん、人が居るから銃も使えないね。本当にただの散歩になりそう。)
(うん?騒ついてるね。行ってみようかな。)
「……」
「待てっ!!」
「いやだね♪光矢♪」
ザクッ
(光の矢?なんだろ?)
「っ!こんなもの!意味無いなッ!」
「しつこいよ!嫌われるよ!」
「そんなの知らんな!」
(…どうしようかな。状況が分からないね。まぁ、なんとなくなら分かるけど。あの光の矢?は連発出来ないのかな?すれば勝てそうなのに。)
「そろそろ人もいるんじゃないのかな?良いのかな♪」
「そいつは殺せば良いだけだ!」
「僕にも勝てないのによく言うね♪」
「殺さないようにしてるだけだ!殺したら意味が無いからな!」
「言い訳だね♪」
「勝手にそう思ってな!」
「そう思っておくね♪」
(うーん、俺が入り口の方に居るから近づいて来てるね。逃げても良いんだけど……まぁ、良いかな。)
「そろそろキツイんじゃないか?!」
「そ、んなこと、ないよ♪」
「どう見t、」
(短剣投げれば良いかな?調整して…それっと。)
グザッ
「ぐっ、落s、」
ザンッ
「怪我は無いですか?」
「…うん♪ありが、と♪」
ドンッ
「大丈夫ですか?」
「疲れた、だけだから…大丈夫♪」
「それなら良かったです。他に相手は居ませんかですか?」
「いないよ♪」
「分かりました。それなら休みますか。」
「うん♪」
「何があったんですか?」
「僕が少し奥に行ってたらそいつが襲ってきた感じだね♪」
「知ってる人ですか?」
「知らないよ♪」
「目的って分かります?」
「僕かな♪」
「それはミルさんが持ってる何かとかですか?」
「身体だね♪」
「えーと、そんなことの為にこんな所で襲ってきたんですか?」
「多分だけどね♪」
「アホですね…」
「それでもあと少しで成功してたから…ありがとね♪」
「それは…はい。」
「お礼しないといけないけど何かあるのかな?」
「適当にご飯を奢ってもらうくらいで大丈夫ですよ?」
「助けてもらった僕が言うのはダメかもしれないけど僕の価値がご飯と同じなのは嫌かな♪」
「うーん、それなら武器とかはどうですか?」
「僕を売った時の値段と比べてどうかな♪」
「売ったことが無いので分からないですね。」
「武器と比べてどうかはわかるよね♪」
「まぁ、大分安いんでしょうね。」
「そうだと思うよ♪」
「うーん、何も思いつかないですね。」
「なんでもいいよ♪」
「なんでもと言われても…」
「僕でもいいよ♪」
「えーと、それだと助けた意味が無くないですか?」
「僕はそれとは嫌だから意味はあるよ♪」
「うーん…」
「ソルくんは欲求がないのかな?」
「そんなことはありませんが…」
「それなら僕に魅力がないのかな?」
「そんなこともありませんが…」
「なんでもしてあげるよ♪」
「うーん、そんなことを言うとミルさんが酷い目に遭いますよ?」
「いいよ♪」
「……ミルさんって戦えるんですか?」
「少しなら戦えるよ♪」
「それなら時々一緒に迷宮に行きませんか?」
「僕はそれでいいけどソルくんは本当にそれでいいの?」
「大丈夫ですよ。それじゃあよろしくお願いしますね。」
「よろしくね♪」
「あの光の矢?について聞いても良いですか?」
「いいよ♪でもいつから見てたのかな?」
「それを使ったくらいからですよ。」
「そうなんだね♪光矢は消費が大きめのスキルだよ♪」
「どのくらい使えるんですか?」
「少し特殊なもので日によって変わってくるよ♪使えない日もあるね♪」
「…多い日は何回くらい使えるんですか?」
「100回とか使えるよ♪」
「今日はどうだったんですか?」
「今日は10回くらいだったんだけどもう使っちゃってたんだよね♪」
「消耗した状態で戦いになったんですか?」
「そうだね♪」
「武器って使わないんですか?」
「この中に弓矢はあるよ♪さっきは使えなかったけどね♪」
「まぁ、使えるような状況では無かったですよね。」
「そうだね♪」
「他には無いんですか?」
「一応短剣はあるけど僕がそこまで得意じゃないよ♪」
「遠距離がメインですか?」
「そうだね♪」
「丁度良いですね。俺には遠距離攻撃が出来るスキルが全然無いんですよね。」
「スキル以外はあるのかな?」
「さっきみたいに何かを投げたりは出来ますけどそのくらいですね。」
「近距離でのスキルはあるのかな?」
「ありますけど…衝撃。」
ボンッ
「こんな程度ですよ。怪我はしてもそれだけですね。」
「ソルくんは剣がメインってことでいいのかな?」
「…剣と身体ですかね?」
「良く動けるんだね♪」
「まぁ、そうですね。」
「明日って来れますか?」
「大丈夫だよ♪」
「それなら10時くらいにこの辺りでお願いします。」
「わかったよ♪それじゃあね♪」
「はい。」
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