大陸間の差
「お兄ちゃん、試したいものってどんなものなの？」
「あー、水輪 保持。こんな感じのだね。」
「そんな魔法あったの？」
「本には無いよ。多分過去に無かったんじゃないかな？」
「そうだよね！でも、その魔法って意味あるの？ただの水の輪にしか見えないよ？」
「実際無いよ。遊びに使えるくらいかな？」
「そっか！」
「うん。消費が水球の10倍あるけどね。」
「そんなにあるの？」
「そうみたいだね。まぁ、使わないから関係は無いと思うけどね。」
「それはそうだね！」
「先生、聞きたいことがあるんですが良いですか？」
「良いよ。」
「迷宮からの物で最上級の物ってどんな物なんですか？」
「うーん、私が知ってる物は本当の意味での最上級では無いと思うよ？それでも良いかな？」
「はい。」
「それなら…実用性がある物だと相手の考えていることが分かる道具とか…翼生って分かるかな？」
「分からないですね。」
「翼が生えるってものなんだけど、それが使えるようになるものとかだね。」
「相手の考えているって方は誰が相手でも効くんですか？」
「そう言われてるよ。」
「……それってどこにあるか知ってますか？」
「ごめんね。それは機密みたいで私程度には分からないよ。」
「そうですよね。うーん…まぁ、大丈夫ですね。実用性が無いものはどんな物があるんですか？」
「複製ってスキルが使えるようになる物とかスキルを消費することで他の人に弱くなったスキルを渡す物とかだね。」
「複製ってどんなものなんですか？」
「その場にある物と同じ物を作り出すものだね。消費が最低でも1000とからしいけどね。」
「分かりました。…スキルを渡す物は使えないんですか？」
「……そう言われてるよ。実際にそうなのかは私には分からないよ。」
「そうですか。まぁ、俺には関係ないことですね。」
「………」
「そういえばこの大陸のお金ってどうなってるんですか？」
「こんな感じの物だよ。金貨が100枚で銀貨1枚、銀貨が100枚で銅貨1枚だね。」
「えっ？金貨が100枚で銀貨が1枚ですか？」
「そうだよ？帝国では違うのかな？」
「えー、逆ですね。金貨が上です。」
「え？金貨がよく使われる感じなのかな？」
「そんなことは無いですね。銅貨と銀貨がメインで使われてます。」
「これよりもこっちの方が上……信じられないよ。」
「俺もですよ。銅貨とかその辺で使われてましたからね。金貨は…戦闘に関する物くらいでしか見なかったです。」
「どうしてなんだろうね？」
「うーん、お金を作ってるところはどこなんですか？」
「管理協会だと思うよ。」
「迷宮の関係で何かあるのかも知れないですね。」
「うーん、何かで黄金の迷宮があるみたいな話は聞いたような気がするね。」
「そんな話が拡がらないんですか。」
「普通にある物だからね。少し広がって終わりなんだと思うよ。」
「まぁ、そうかもですね。うーん、1つ良いですか？」
「どうしたの？」
「この大陸って狙われそうですね。」
「帝国にって話なのかな？」
「それもですが他からもですね。まぁ、他にあるのか知らないんですが。」
「そこまでなのかな？」
「俺はそう思いますが…シルはどう？」
「私もそうだね！というか、帝国よりも他のほうが狙ってきそうだね！」
「そうなんだね。」
「うん！もしかしたらだけど、もう狙われてるかもね！」
「そんな事あるのかな？」
「あってもおかしくないと思うよ！ただそこが勝てるかはわからないけどね！」
「そうなんだね。」
「うん！」
「2人ともありがとね。」
「うん！またね！」
「うん。」
ガチャッ
「防音」
「お兄ちゃん、お金のことだけど今は違うよね？」
「そうだね。まぁ、少し前までは本当だから問題は無いと思うよ？」
「それはそうだね！」
「うん。」
「それよりも金の価値が低いって凄い話だよね。」
「それだけで侵攻されそうだよね！」
「うん。まぁ、それが無くても侵攻はされそうだけどね。」
「それはそうだね！ただ、戦力的に勝てるのかな？」
「俺は他を知らないから何とも言えないけど…簡単に負ける事は無いと思うよ。」
「帝国だとどう？」
「どのくらい動くか次第だと思うよ。本気なら勝負にもならないけど、少しだけ部隊を派遣するくらいならなんとかなるかも？」
「お兄ちゃんは帝国が侵攻してきたらどうするの？」
「質問に質問で答えて悪いけどシルはどうなの？」
「私は…中立がいいかな。」
「もしも、うーん……サンとかログとかが来たらどう？」
「2人に危険がないなら中立がいいかな。」
「危険があれば？」
「その時は2人の味方になるよ。」
「その時に先生が敵だったら？」
「2人を優先するよ。でも2人なら大丈夫だと思うけどね！」
「それはそうかもね。」
「うん！お兄ちゃんは？」
「俺も中立かな。もしかしたら天使の召喚くらいはするかもしれないけどね。」
「それは中立なのかな？」
「さぁ？でもここを獲れば帝国の利益……セヴァンの利益になるから俺の存在がバレないくらいには戦うかもね。」
「そっか！でも、恨みを買わないの？」
「買うかもね。でも、買っても問題無いと思うよ。買うのが嫌なら侵攻しないだろうからね。」
「危険はないの？」
「無いとは言い切れないけど基本的には大丈夫だと思うよ。それにもしかしたら逆に迷宮の物でセヴァンの守りが堅くなるかもしれないよ。」
「それもそうだね！」
「うん。」
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