説明
「シイ、ついてきてもらっても良い?」
「えっと…」
「あ、ごめんね。騎龍人×10。大丈夫?」
「ありがとうございます。」
「俺の用事だしね。セイン、何かあったら……まぁ、分かると思うよ。」
「はい。私のことはお気になさらずに。」
「ありがとね。」
「防音、森部屋。」
「どうなさったのですか?」
「種族についての話かな?人間だと思う?」
「陛下の御話でしょうか?それともパートム閣下のお話でしょうか?」
「両方…ついでにシルも聞いておきたいかな。」
「シルちゃんもですか?」
「うん。まぁただのついでだよ。」
「分かりました。シルちゃんは人間……一応人間の範囲内だと思います。」
「私ってそんなにギリギリ?」
「…うん。」
「…まぁいいや!2人は?」
「………私からは言えないかな。」
「2人とも違うって!」
「そうもなるよね。だって?パートム?」
「……俺は人間なんだがな。」
「客観的に見てどう?」
「……ノーコメント。」
「それが答えだね。」
「うん!」
「……」
「シイ、俺とパートムは人間じゃないとしたら何だと思う?」
「パートム閣下は鬼や龍人みたいな感じの…何かですかね?」
「……ソルはどうなんだ?」
「陛下は……人間から適応力を集めてまとめた何か…ですかね?」
「化け物だな。俺よりも。」
「それと同等の扱いなんだけどね?」
「……」
「陛下、このような御話をなされてどうされたんですか?」
「そろそろ本題に入ろうか。俺は人間じゃないよ。」
「パートム閣下はどうなのですか?」
「情報的には人間だけど…」
「信じられないね!」
「うん。」
「……」
「シイ、何か感想ある?」
「えーと…陛下に関しては特に無いんですが、パートム閣下はどうなってるんですか?」
「どうなってるの?」
「…普通の人間だぞ?」
「どこが?」
「……どこか。」
「ないね!!」
「……」
「シイは契約を変えなくて良いの?」
「??何の話ですか?」
「えー、この国の王家は人間なんだよね。それで俺は違うんだよ。改めて聞くけど変更とか破棄する?」
「初めてお会いした時から同じですよね?」
「中身はそうだね。」
「それならありませんよ。」
「人間じゃないから何をするか分からないよ?」
「私にですか?」
「うん。」
「どうぞ?それに人間でも大して変わらないと思います。」
「うーん……例えばシイを殺して身体を奪うかもしれないよ?」
「どうぞ?」
「……現実でだよ?」
「それがどうされましたか?」
「………奪った身体でセインとかタルクとかフィンとかを殺すかもしれないよ?」
「フィンちゃんは辞めて頂ければありがたいですね。」
「……セインとタルクは?」
「タルクは過去を考えると悲しいですが仕方ないです。お姉ちゃんは…納得しそうなので。私が何か言うことはありませんよ。」
「セイン……」
「否定しきれないね!」
「そうだね…」
「陛下、私に関することなら何をされても構いませんよ?」
「…分かったよ。」
「解除。どこに居るか分かる?」
「こっちの方角ですか?」
「正解。分かったの?」
「なんとなくですが。」
「そうなんだ。」
「また普通じゃない人が半分を超えたね!」
「そうだね。そういえば種族を言ってなかったね。俺は魂だよ。」
「魂ですか…普通は見えないんですか?」
「うん。今種族のことを話してるのが5人なんだけど普通が2人なんだよね。」
「パートム閣下とシルちゃんが見えて、見えない人が……センちゃんとシトノちゃんが知ってるんですか?」
「そうだね。」
「センちゃんが分からないんですか?」
「みたいだよ。」
「よく分からないですね。」
「確かにそうだね。」
「シイって永く生きるつもりはある?予想でしかないけど多分精神的にキツイよ。」
「どなたが生きられるのですか?」
「今のところ俺のことを知ってる4人だね。すぐに決めなくても良いからね?」
「え?決めても良いんですよね?」
「変えられるし別に大丈夫だよ。」
「変えるつもりはありませんが生きますよ。」
「…そんな気はしたけど決めるの早くない?」
「…逆に断るのを想像出来たか?」
「……出来なかったし今も無理だけど。」
「…だろうな。」
「…うん。」
「それじゃあ忙しいだろうけど無理しない程度に頑張ってね。」
「はい。失礼します。」
ガチャッ
「思ってた以上に早かったんだけど。」
「確かに内容の割に大分早いな。」
「うん。」
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