話し合い
コンコンッ
「お迎えに上がりました。」
「分かった。」
ガチャッ
「案内は頼んだぞ。」
「承知いたしました。」
「ここは何の為の建物なんだ?」
「大聖堂にございます。」
「そうか。」
「こちらの部屋にございます。」
「あぁ。」
ガチャッ
「そちらの席にお座りください。」
「あぁ。」
「それでは始めさせていただきます。落ち着いて話をしてくださるようお願い申し上げます。」
「まずは自己紹介をいたしましょうか。私はティラギと申します。ラプナム炎国の神官長をさせていただいております。プラネス殿どうぞ。」
「プラネスと申します。グラバー海国の外交官です。」
「俺はシテュスだ。シャエフ武国の軍人だ。」
「私はパートムと言います。陛下の補佐をさせていただいております。」
「我はウィンヴァーだ。大ドースト帝国の皇帝だ。」
「ウィンヴァー皇帝陛下、1つお聞きしてもよろしいでしょうか?」
「あぁ。」
「ありがとうございます。皇帝とはどのようなものなのでしょうか?」
「複数の種族を支配下におく王の中の王だ。あくまで王の上で他だとどうなるか知らないがな。」
「ありがとうございます。」
「あぁ。」
「同盟協定の条件を詰めていきましょうか。ウィンヴァー皇帝陛下はどのような条件を求めますか?」
「大陸に近い土地と港を貸す事、街などに人を置く事の許可を出す事、必要に応じて情報を渡す事、必要な場合時に兵力を貸す事だな。何かあるか?」
「我が国には大陸に面する土地がありません。」
「奪還した後で構わない。他にあるか?」
「こちらも大陸側で渡せるところは無い。」
「どうしてだ?」
「大陸側の港は首都のみだからだ。」
「不可能か?首都機能を他に移せば良いだろう。」
「……っ!」
「それとも攻め取った方が良いか?」
「……くっ」
「舐めやがって!雷剣!」
「我に害すると言うのか?」
「当たり前だろうが!!」
「シャエフ武国の考えと捉えても良いのか?」
「……違う場所は無理か?」
「無理だな。」
「……仕方ない。嵐剣。」
「分かった。3人共、頼んだぞ。」
「承知いたしました。」
「分かりました。」
「俺がトップを相手する。2人で3人を相手できるか?」
「勿論です。」
「舐めやがって!!」
ザンッ
キンッ
「このくらいなら余裕だね!」
「万が一の時は我が対応する。パートムは1人を相手しろ。」
「承知しました。」
「2人は残りの3人を頼む。」
「はっ!」
「承知しました。」
「お二人とも落ち着いていただけませんか?!」
「我は大陸側の大きな港と土地を渡すならそれで良いんだがな。」
「その要求を受け入れる事は出来ない。」
「それならば攻め取るしか無いな。そういえば国力の差は分かっているのか?」
「大きな差があるのは知っている。だが、無抵抗で明け渡す事は出来ない!」
「それならば潰すだけだ。」
「陛下、あの物を見せつけるのは如何でしょうか?」
「これか?」
「はい。」
「それならばパートムが使ってみろ。」
「承知しました。」
「死ね!」
ザンッ
タンッ
ドンッッ
ドンッ
「これくらいなら万単位で保有しているぞ?今なら先程の条件で終わらせてやろう。拒否し滅亡するか、受け入れて首都を移して存続するか選ばせてやろう。どちらにする?」
「……待ってもらえないか?」
「1時間までだな。1時間後に返答をもらう。」
「…分かった。少し退出する。」
「分かりました。」




