宣言
ガチャッ
「お兄ちゃん……」
「シル…絶対にそこまで怖がって無いよね?」
「バレた?」
「先輩が普通にしてるのにシルが怖がる事は無いと思うよ?」
「確かにねっ!センよりは怖がらない自信があるねっ!」
「……そうだね!というか、シルが怖がる事あるの?」
「……俺は見た事無いですね。」
「……覚えてないねっ!!」
「……無いじゃん!!」
「そうだね!センはいろいろあったね!」
「そうだよっ!!ソルは……ソルも無い?」
「そうですね。怖がった事は無いですね。驚いた事ならあるんですけどね。」
「あったね!」
「はい。」
「シトノ、大丈夫?」
「うん、今はもう大丈夫だよ〜」
「それなら良かったよ。ザレシエは?」
「多分ここに向かってるよ〜」
「そっか。」
「……エウクさん。大丈夫ですか?」
「……まぁ、問題は無いな。少し元気が無いが、恐らく今日の夜には普通に戻るだろう。」
「……それなら良かったです。」
「……そうだな。」
「……内容って見ましたか?」
「……クルシェには見せてないな。」
「……まぁ、それが良いでしょうね。」
「……そうだな。」
ガチャッ
「シトノ!大丈夫?」
「ザレシエ、もう大丈夫だよ〜」
「良かった。」
「ザレシエも大丈夫そうで良かったよ〜」
「私よりもシトノの方が心配だからね?」
「そうかもね〜」
「教皇聖下は何か言ったりしないのかな?」
「17時からするらしいですよ。」
「そうなんだ。えーと、今が15時だから2時間後だね。」
「そんなに時間無いね!」
「ですね。それだけ緊急なんでしょうね。」
「だね!」
「そういえば、あのドラゴンって何メートルあったんでしょうね?」
「最低100メートルとかだと思うぞ。」
「100メートル…大きいですね。あれに勝てるんですかね?」
「俺は無理だな。ただ、バケモノは意外と居るからな。」
「そうなんですね。」
「あぁ。ここにも1人バケモノが居るぞ。ここ最近は依頼で離れてるがな。予定では数日後に戻ってくるな。」
「へぇーどんな人なんですか?」
「爺さんだな。」
「爺さんですか?魔法を使うんですか?」
「いや、斬る感じの剣だな。」
「叩き斬るじゃなくて、完全に斬る感じですか?」
「そうだな。」
「珍しいですね。」
「そうだな。あの人の全盛期はいつか分からないレベルなんだよな。」
「楽しみですね。」
「あぁ。気性も荒くないしな。」
「そうなんですね。」
(「ソルが変身してたんだよね?」)
(「はい。」)
(「普通よりも大分強くなってない?」)
(「なってますね。」)
(「……」)
(「教皇が17時から何か言うらしいよ。」)
(「分かった。警戒はしておく。龍人は頼む。」)
(「分かったよ。」)
(「リュウズ、西の教皇が何かを17時から話すらしい。警戒しててくれ。」)
(「分かった。」)
「そろそろ行きますか。」
「そうだな。」
「やっぱり人が多いですね。先輩、離れないでくださいね?」
「なんでボクなのっ?!」
「だって、メンバー見てくださいよ。」
「えーと、シルは……」
「センの方が心配だね!」
「……」
「そういう事ですよ。」
『余はエリトバン様の代弁者である教皇ディストである。此度の聖戦についての話である。余はエリトバン様のご意志に従うようにしようとした。だが!神敵であるウィンヴァー率いる帝国は一切エリトバン様に従う気を見せず、更には無辜の民を虐殺した!ここからは一切容赦せず神敵を滅ぼす!これは聖戦である!参加すれば良い未来が待っている!」
うぉぉぉぉぉ!!
(「容赦無く滅ぼすってさ。」)
(「とりあえず警戒度を上げるが、どうだろうな?」)
(「しばらく来ない気はするけど、まぁ警戒しないわけにもいかないね。」)
(「そうだな。」)
ドンッ
「先輩、大丈夫ですか?」
「ありがとねっ!」
「はい。帰りましょうか。」
「早く帰ろうか。ここは危ないね。」
「はい。」
ガチャッ
「先輩大丈夫ですよね?」
「うん!問題無いよ!」
「良かったです。」
「ソルは大丈夫?ボクを庇ってたよね?」
「まぁ、庇いはしましたが、傷1つ無いですよ。」
「そっか!良かったよ!」
「そうですね。みんなも大丈夫?クルシェさんはエウクさんが居ましたよね?」
「居たぞ。大丈夫だ。」
「分かりました。」
「私は何も無いよ!」
「…シルに何かあったら、多分大量に死者が出てるよ!」
「そうかもね!」
「私も大丈夫です。」
「私も〜」
「良かったよ。」
「そうだね!」




