スラム街
「……まだ大丈夫そうですね。」
「……そうだね。ここは普通とスラム街が交わるような所だからね。本番はここからだよ。」
「……分かりました。シル、剣を目立つようにしてもらえる?」
「……おっけー。」
「人が多いね!」
「そうだね。」
「なんだか、みんな静かだね?」
「そうですね。まぁ、俺は少し疲れただけですよ。」
「私もだよ!」
「私達はこの辺りは来ないから新鮮なだけだよ〜」
「そうなんだね!」
「そうだよ〜」
「……危ないですしね。」
「……そうだよ。用も無いからね。」
「……運良いね。ここまで何も無いのは。」
「……ですね。もうだいぶ進んだはずなんですけどね。」
「……ここからの道で言うと、半分は過ぎてるよ。」
「……このままいけば良いんですけどね。」
「……難しいだろうね。」
「……はい。」
「……10人くらいが近づいて来てるよ。」
「……やっぱり運が悪いかもね。」
「……ですね。どっちの方向?」
「……あっちとあっちから半分ずつだね。」
「……おふたりはクルシェさんについてもらえますか?」
「……うん。頑張れ〜」
「……はい。」
「……うん。」
「どうしましたか?」
「殺れ!」
「土棘」
ザクッ
「グァァ!」
「まだ来ますか?」
「…まだに決まってる!」
「土棘、土棘、土棘、土棘、土棘」
ザクッ
「グァァァァ!」
「どうですか?これが最後の警告ですよ?」
「…ここでこの傷ならどうせ死ぬ!なら、せめて道連れにしてやるよ!」
「仕方ないですね。土棘、土棘、土棘、土棘、土棘」
ザクッ
「グッ、」
ドンッ
(「シル、どう?」)
(「倒したよ。」)
(「分かったよ。じゃあ戻ろうか。」)
(「うん。」)
「ここからどこに行くの?」
「こっちだよ。」
「ここは?」
「お店だよ。珍しい物が安くある事もあるよ。」
「そうなんだね!」
「……奪った物な気がしますね。」
「……そうだろうね。まぁ、安いのは事実だろうけど、流石に割に合わないと思うよ。2人にとってはどうか知らないけどね。」
「……物によりますね。」
「……うん。」
ガチャッ
「らっしゃいー」
(うわっ、悪名強化って本当なのかな?)
「すみません、これって本物なんですか?」
「それは、どうだろうね?」
「触って良いですか?」
「大丈夫だぞ。」
「ありがとうございます。」
指輪
知名度に関する系統のスキルを強化する。悪名強化が1番効果がある。
(本物なんだけど…値段は金貨1枚…多分銀貨が100枚分だね。今持ってる額は大体、金貨10枚…生活費は正直0だから問題は無いね。)
「これをください。これで良いですか?」
「大丈夫だな。持っていけば良い。」
「はい。」
「みんなは何か買いました?」
「普通の物を買ったよ!」
「そうなんですね。じゃあ戻りますか?」
「そうだね。今は15時30分…急がなくても大丈夫そうだね。」
「そうですね。」
「……後ろから7人が来てるよ。」
「……先に行っててもらえる?」
「……おっけー」
「今消えるのなら、死なないですよ?どうします?」
「何言ってんだ?!行くぞ!」
「土棘、土棘、土棘、土棘、土棘、土棘、土棘」
ザクッ
「グァァァァ…」
「……倒したよ。」
「……お疲れ様。」
「……うん。」
「どこで発表するんですかね?」
「多分街の中央だと思うよ。だから、東西南北の道から見えると思うよ。」
「そういえば、どうやって発表するんですか?教皇聖下はここに居ないですよね?」
「そうだね。ただ、イジウンって分かるかな?」
「分からないね!」
「言ってしまえば、エリン教…分かるかな?」
「それは分かりますね。」
「なら、エリン教の総本山がイジウンなんだけど、一方通行で映像と音を送る事が出来るんだよ。まぁ、ある程度大きな街だけなんだけどね。」
「そうなんですね。便利ですね。」
「そうだね。」
(「エリン教?って西の宗教?」)
(「そうですね。流石に知らないのは怪しいので俺が話しました。」)
(「まぁ、確かに怪しいね!というか、東でも知ってる人たくさんいるよね?」)
(「まぁ…」)
(「……」)
「おふたりはどうしますか?」
「みんなはどこで見るの〜?」
「ここって南が近いですよね?」
「そうだね〜」
「じゃあ、南ですかね。」
「それなら、一緒に行くよ〜」
「分かりました。」
「早く着きそうだね!」
「ですね。何かあります?」
「うーん、無いね!」
「それなら、家に来ますか?」
「良いの?」
「大丈夫ですよ。」
「じゃあ、行くよ!」
「はい。」
「……良いんですか?」
「……まぁ、何かするつもりならスラム街ですれば良いし、それに正直大分、力量差あるよね〜?」
「……無いですよ?」
「……そうなんだね〜 一瞬で7人を倒して戻ってきたけどね〜」
「……帰っただけかもですよ?」
「……そもそも人数が分かるような距離じゃないと思うよ〜?」
「……あれは俺も意味がわからないですよ。」
「……あれは、なんだね?」
「……そうですね。まぁ、普通の生活をしたいだけなので別に強さがバレても大丈夫ですけどね。」
「……良かったよ〜もしかしたら消されるかもしれなかったからね〜」
「……流石にしないですよ。この程度では。」
「……良かったよ〜」
「……そうですね。」
「お邪魔しまーす!」
「どうぞ。」
「おー、綺麗だね!」
「そうですね。ザレシエさんがしてるんでしょうね。」
「私かも知れないよ〜?」
「…………無いですよ。はい。」
「……失礼じゃない?」
「……してるんですか?」
「…………」
「だと思いました。」
「……リーソルは綺麗にしてるの〜?」
「俺はしてますよ?妹と先輩にさせるわけにはいかないですよ。当たり前ですよ?」
「…本当かなぁ〜?」
「本当ですよ?こんな事で嘘は吐かないですよ。」
「……」
「シトノも片付けすれば対等になるよ?」
「……それは面倒くさい。」
「……ずっと擦れますね。」
「……それは悔しいね。」
「…まぁ、仕方ないですよ。」
「…仕方ない、掃除するよ!」
「リーソルさん、ありがとうございます。」
「いえいえ、俺は楽しんでただけですよ。」
「すぐに散らかすので大変だったんですよ。私が言っても意味が無かったんですよ。」
「大変ですね。」
「はい。」
「……シトノ、大変だね。」
「……センスト…」
「……センで良いよ。」
「……セン」
「……ソルに遊ばれて可哀想だね。」
「……センも?」
「……うんっ!!」
「セン、良かったねっ!!」
「何がっ!!」
「仲間が出来てだよ?」
「……仲間じゃないよ〜」
「どんまい!出来てなかったね!!」
「……」
「可哀想ですね〜。」
「……風矢!」
「土壁。危ないですよ?」
「どこがっ?!」
「うーん、何かが危なかったんじゃないですかね?」
「何も無いよねっ!!」
「そうですね。」
「……流石に仲間じゃないね〜」
「どうなるのかな?楽しみだね!」
「ならないよ〜」
「それならそれで面白いから良いよ!」
「可哀想だね〜」
「そろそろ行きますか。」
「そうだね!」




