西側
「ソル、良いか?」
「どうしたの?」
「サースライナー公爵領であるものが見つかったんだ。」
「防音。何があったの?」
「この球体だな。」
「これはどんな効果なの?」
「魔力を貯めておいて、必要な時に引き出す事が出来る。ただ、今までは管理されてなかった事もあって、大昔に貯められていた魔力を少しずつ放出してたみたいだな。」
「それのせいでサースライナー公爵領は魔物が多かったんだね。」
「みたいだな。」
「どのくらい貯まるの?」
「最大1億らしいな。」
「1億って、それは何の為に作られたんだろうね?」
「分からんな。ただ、個人用では無いだろうな。」
「そうだろうね。それどうするの?」
「ソルいるか?」
「良いの?」
「まぁ、俺は1万も無いからな。他も変わらん。」
「じゃあ、とりあえず持っておくよ。何かあれば言ってね。」
「あぁ。それと、これが西側の大国のお金だな。基本的に使えはするぞ。無駄な事が多いがな。」
「ありがとね。」
「大丈夫だ。」
「研究ってどうなってるの?」
「外洋船は出来てはいるが、大陸の発見には程遠いな。」
「まぁ、そこは10年100年単位だろうからね。」
「そうだな。」
「それと、今の兵数はどのくらいなの?」
「常備兵が人間40万、鬼100、吸血鬼300、鯨50、龍人3500、ドワーフ20万だな。徴兵すれば、人間、龍人、ドワーフは増えるぞ。」
「配置はどうなってるの?」
「人間は帝国内に20万、ドワーフ領に15万、龍人領に5万だな。他はそのままだな。」
「そっか。エルフはどうなってるの?」
「北の3分の1程度を制圧してるみたいだな。」
「そっか。鯨を威圧用に派遣とかしても良いからね。」
「分かった。」
「じゃあ、そろそろ行くね。またね。」
「あぁ。またそのうちな。」
「うん。」
「じゃあ、行来ましょうか。」
「うん!」
「そうだね!」
「じゃあ、憑依しますね。」
「うん!」
「解除。」
「ここが…」
「そうだね。入りましょうか。」
「うん。」
「うーん、何かありました?」
「ボクも無いね。」
「あったよ!!これだね!」
「えーと、西側の中での東の大国のニアランド王国のカヘネ商会の子供…うーん、分からないね。」
「そうだね。まぁ、どうせ通るよね?」
「その予定ですね。」
「じゃあ、その時に探せば良いよね!」
「それはそうですね。まぁ、俺としてはどっちでも良いんですけどね。」
「私が良くないよっ!!」
「ありがとね。」
「うん!」
「えーと、大丈夫そうですね。移動。」
「解除。」
「あれは軍かな?」
「そうなの?」
「はい。あそこに5人居ますね。まぁ、逃げる必要は無いですよ。」
「そっか!」
「はい。」
「君達はどうしてここにいるの?」
「東の方から来たんですよ。大きな街に行く為にですね。」
「街の場所は分かる?」
「はい。」
「それなら、気をつけてね。」
「分かりました。」
「普通に終わりましたね。」
「そうだね!ここって治安どうなの?」
「聞いた話だと、ここは元々別の種族がいて、それを征服したみたいなんですよね。それで、その種族が正面戦闘を避けて被害を与えてるみたいですね。」
「種族は分からないの?」
「そうですね。聞いても良かったんですが、そこまで聞くのもつまらないかなぁと思ったので。」
「まぁ、全部分かっても面白く無いかもね!」
「そうですよ。」
「あそこが街ですね。」
「名前は分かるの?」
「知らないですね。正直ここからは知らないです。わざと聞かなかった感じですね。」
「余裕があるんだね!」
「実際ありますからね?」
「そうだね!」
「壁高く無い?」
「まぁ、侵攻の拠点ですからね。攻められる事もあり得る場所だから堅くしてると思いますよ。」
「そうなんだね!」
「はい。」
「次は3人かな?」
「はい。」
「どうしてバウカに来たのかな?」
「観光とお金を稼ぎにですね。」
「どうやって稼ぐつもりなの?」
「特に考えて無いんですよね。何かありますかね?」
「そうだね、冒険者ギルドって言うのがあるよ。」
「冒険者?ギルドはなんとなく分かりますが、冒険者ってなんですか?」
「簡単に言えば雑用かな。出来たのが3年くらい前だから遠くから来たのなら知らないのも無理は無いね。」
「急に出来たんですね?」
「そうだね。理由は僕には分からないよ。それと、入って良いよ。」
「ありがとうございます。」
「冒険者ギルドの場所は入って、2つ目の十字路を右に行くと、人が集まってるところがあるんだけど、そこだからね。」
「ありがとうございます。」
「大丈夫だよ。」
「なんだか丁寧だったね!」
「そうだね!」
「あそこまで丁寧なのは見た目も関係してそうですね。」
「そうだね!センの見た目は子どもだからね!」
「シルも変わらないよっ!!」
「センよりは大人みたいだよ!」
「シルの方が子どもの見た目だと思うよ?!」
「俺はどうなんですか?」
「ソルはシルよりも大人みたいだね!」
「うん!センよりもね!」
「ありがとうございます。それと、そろそろ見えて来ますよ?」
「あー、本当だ!気づかなかった…」
「私も一緒だね…」
「アハハッ」




