初めの獲物
「アイツって居るの?」
「あの人なら居るぞ。」
「話せる?」
「少し待っててくれ。」
「うん。」
「大丈夫だとよ。同じ部屋だ。」
「分かったよ。」
コンコンッ
「入って良い?」
「あぁ。」
ガチャッ
「王家に訴える事がある人連れて来たよ。預けて良い?」
「あぁ。こっちに来てくれ。」
「はい。」
「あれはどう使うつもりなんだ?」
「見た目的に殺されたら、広げやすいでしょ?」
「そうだな。」
「あとはついでだね。」
「そうか。用件はこれで終わりか?」
「そうだね。何も変わって無いよね?」
「あぁ。」
「じゃあ、終わりだね。またね。」
「あぁ。じゃあな。」
「じゃあ、出発しますか。」
「うん!」
「先輩は休めました?」
「うん!ゆっくりしたよ!」
「それなら良かったですよ。体調崩すと大変ですしね。」
「そうだね!ソルは大丈夫なの?」
「俺は大丈夫ですよ。…たぶん」
「たぶんっ?!」
「まぁ、本当は大丈夫ですよ。」
「そうだよねっ!!」
「はい。」
「そういえば、先輩は王家の勢力圏から出るの初めてですか?」(「歩いて出るのが、ですよ。」)
「そうだね!何かあるのかな?」
「関所くらいはあるかもしれないですね。」
「そうなんだね!」
「はい。」
「街を出て4日目だね!」
「はい。そろそろ境ですね。」
「そっか!」
「何も無かったねっ!」
「そうですね。まぁ、主要な道では無いですしね。それに敵対してるってわけでも無いですしね。」
「それもそうだね!」
「はい。」
「そろそろ1週間だね!」
「ですね。そろそろ出てくる場所ですよ。」
「そうなんだね!やっと戦う事が出来るね!」
「そうですね。まぁ、強さは知らないですよ?」
「そっか!」
「はい。」
「少し道から外れますか。」
「うん!」
「お兄ちゃん、音したよ!」
「分かったよ。どっちの方?」
「あっちだね!」
「えーと、あれは狐かな?2メートルくらいあるけど。」
「2メートル?!」
「はい。まぁ、本物か分かりませんよ?」
「そうなの?」
「はい。狐の魔物は幻覚とかそんな感じのものを使うらしいですよ。」
「へぇー、そうなんだ!」
「らしいですよ。あれ先輩が倒します?」
「そうだね!するよ!」
「頑張ってくださいね。…時々、素であのサイズの狐も居るらしいですよ。」
「えっ?!」
「まぁ、余程運が悪く無ければ大丈夫です。」
「怖いなぁー!」
「大丈夫だと思いますよ?たぶん。」
「…鬼!行って!」
「自分で行かないんですか?」
「怖いよっ!!」
ドカンッ
「普通に偽物でしたね。」
「良かったよ!解除、狐からは何を取るの?」
「えーと、魔心石と尻尾ですね。」
「分かったよ!じゃあ、行ってくるね!」
「はい。」
「流石に弱かったですね。」
「だね!本当にただの幻だったからね!」
「幻影剣、これとは違いましたね?」
「そうだねっ!それは本当に厄介だよ!」
「そうですよね。それに便利です。」
「戦いでも?」
「はい。相手を消し飛ばす事がありませんからね?」
「……そっか!!」
「そうですよ?先輩もそこまでじゃなくても、狐だと魔心石を壊す事はありますよね?」
「まぁ、無いとは言えないね!」
「その延長ですよ。」
「そっか!」
「はい。」
「音がしたよ!」
「どこの方?」
「あっちだよ!ただ、複数居るね!」
「ありがとね。」
「うん!」
「1.5メートルくらいも狼ですね。ちょうど5匹だし1年生で倒す?」
「はい。」
「良いわよ。」
「じゃあ、よろしく。魔心石以外は要らないからね。魔心石もできればで良いよ。」
「分かりました。」
「…弱いですね。」
「まぁ、道の近くだからね!」
「それはそうですね。もっと奥に行きます?」
「ボクは良いけど、みんなは?」
「大丈夫ですよ。」
「はい。」
「問題ありません。」
「良いわ。」
「じゃあ、行きましょうか。」
「どの方角に向かうの?」
「南東ですね。」
「何か理由あるの?」
「西にメインの道があるんです。それで、南は公爵の主要な領地なんですよ。なので南東です。まぁ、正直適当で良いですけどね?」
「結論が適当なんだねっ!!」
「そうですよ。」
ここから数話の相手の種類や数は確率です。




