ソウン伯との話
コンコンッ
「御食事をお持ちしました。」
「あぁ。入ってくれ。」
「失礼いたします。」
ガチャッ
「陛下どうぞ。」
「あぁ。」
「セイン様もどうぞ。」
「ありがとうございます。」
「皆さんもどうぞ。」
「ありがとうございます。」
「ゴシャタ、少し良いか?」
「はい。どうなさいましたか?」
「ソウン伯を明日以降に玉座の前に連れて来れるか?」
「はい。大丈夫です。いつがよろしいでしょうか?」
「そうだな、明日の10時頃でいいか?」
「承知しました。」
「よろしく頼む。」
「分かりました。」
「陛下、部屋の外に居ますので、何か御座いましたらお申し付けください。」
「あぁ。よろしく頼む。」
「承知いたしました。」
「どのような順で寝るの?」
「うーん、どうしましょうか。何かありますか?」
「セイン様は真ん中が良いと思うよ!」
「そうですね。セインはそれで良いか?」
「はい。」
「陛下は、内側の方が良い気がしますね。」
「どうして?」
「そっちの方が安全だからだよ。」
「シイも先輩も近距離戦は苦手だよね?」
「ボクはそうだね!」
「私もそうですね。」
「それなら、俺とシルが端で良いかな。」
「陛下が危険ではありませんか?」
「ゴシャタがそもそも居るからな。それに先輩、鬼を出してもらえますか?」
「鬼?張りぼてになるよ?」
「大丈夫です。」
「それなら、分かったよ!」
「鬼がいて音を出さない事は無いと思うからね。」
「それは、そうですが…」
「まぁ、大丈夫だよ。良いね?」
「……分かりました。」
「うん。先輩とシイはどうしますか?」
「私が陛下の方で良いかな?」
「良いよ!」
「ありがとね。」
「うん!」
「おやすみなさい。」
「はい。おやすみなさい。」
「おやすみ!」
「おはようございます。」
「あぁ。おはよう。」
「ベッドどうでした?」
「本当に良いよ!やっぱり寮のとは比べられないね!」
「そうだね!」
「はい。このベッドをご使用なさっていたのに、寝てみたいと話していたんですね。」
「そうだね!本当だよ!まぁ、シイの方を知らないけどね!」
「私というか、セイン様のだよ。」
「そうだったんだね!」
「うん。」
「まぁ、俺もそのベッドは知らないからね。寝てみたいってのも完全な嘘では無いよ。」
「ほとんど嘘だよね!」
「……」
「知ってたよ!」
コンコンッ
「陛下、よろしいでしょうか?」
「あぁ。今出る。」
ガチャッ
「陛下、行きましょうか。」
「あぁ。あー、皆も来てくれ。」
「分かりました。」
「こちらですね。」
「あぁ。」
「ソウン伯はもう前に居ます。ただ、時間を気にする必要はありません。」
「分かった。セインにシルとセンはついていてくれ。」
「はい。」
「シイは俺の近くで良いな?」
「はい。」
トンッ
カンッ
ガンッ
「これか。」
「ゴシャタ、良いぞ。」
「承知いたしました。」
ギィィ
ガンッ
「シイサを見てどうした?」
「陛下は騙されています。」
「誰にだ?」
「陛下のお側にいるシイサにです。」
「何を騙されていると言いたいのか?」
「我がハトジケ公爵家が陛下の御命を狙うという事はあり得ません!」
「そうか?ならば、誰が狙うのだ?シイサ…チョウゴ侯爵家と言うのか?」
「その通りです!」
「わざわざチョウゴ侯爵家が我に攻撃する意味はなんだ?ホーペンス公爵家の配下だろう?」
「確実な事は分かりませんが、リアスト公爵家についたのではないでしょうか?」
「何の為だ?チョウゴ侯爵家はホーペンス公爵家の重臣だろう?」
「リアスト公側につき陛下を殺害すると、リアスト公が側近にするなどと言ったのではないでしょうか?」
「まぁ、そちらの方が影響力は持てそうだな。だから、ハトジケ公爵家が我を害する事は無いと言いたいのか?」
「その通りです!」
「仮にそうだとしたらどうして欲しいんだ?」
「我がハトジケ公爵家に対する攻撃をお辞めになってもらいたいです。」
「そうか。ただ、もう発表したぞ?ここから辞めろと言うのか?」
「…その通りです。」
「無理だな。例えばどうであろうと、もう無理だな。まぁそうだな、ハトジケ公爵位と公爵領の返還。それと、公爵家から人質を出すのなら考えよう。」
「……っ!」
「そのくらいしない限りは辞めることは無い。どうする?まぁ、お前にそのような権限は無いだろうがな。」
「確認をとっていただけないでしょうか?」
「確認か、もうしたんだがな。変わらないだろう。まだ何も起きていないわけだしな。ゴシャタ連絡はとれるか?」
「はい。少しお待ちくださいませ。」
「あぁ。」




