本とシイ
「では、再開しますね。ただ、説明できる事が少ないのでこの時間で終わりそうですね。何か質問ありますか?」
「戦力比は、どのくらいですか?」
「表に出ていたのは、1:7ですね。ただ、サースライナー公爵家の方が多く戦力を隠していると思います。」
「分かりました。戦況はどうですか?」
「初期に奇襲されてサースライナー公爵家が押されていましたが、今は膠着しているようです。」
「何か変わったりしないんですよね?」
「はい。何も無い限りはそうですね。」
「今日は、ここまでですね。」
「ありがとうございました。」
「図書室に行って良い?」
「おう!」
「良いよ!」
「何があるかしらね。」
「どうなんだろうね?良いのがあれば良いけどね。」
「そうね。」
「闇以外あったね。」
「そうだね!」
「誰が何を借りるのかしら?」
「俺は、風が欲しいな。」
「良いよ!」
「……うん。」
「ありがとね。」
「大丈夫だよ!」
「……私は……土がいい」
「良いよ!」
「そうね。」
「私もそうだね。」
「……ありがとう。」
「うん!」
「私は光が欲しいね。」
「大丈夫だよ!」
「そうね。」
「ありがと。」
「良いよ!」
「私は火が欲しいわね。」
「おっけー!」
「ありがとね。」
「うん!」
「私は氷で良いかな!」
「派生属性なんだね?」
「うん!メインは剣だからね!」
「そうだね。」
「みんな悪いけど、シイとあの部屋使っていい?」
「いいよ!」
「おう!」
「いいわよ。」
「……うん。」
「ありがとね。」
「風壁、土壁、水壁、氷壁。」
「シイ、大丈夫か?」
「陛下の方が大丈夫でしょうか?」
「俺は、大丈夫だな。少なくとも今は。ただ、シイは今も大丈夫そうに見えないからな。」
「そうですか。私は、少しは落ち着きました。」
「それなら良い。パートムがいるが、セインが狙われる可能性もあるぞ。大丈夫か?」
「パートム閣下がいらっしゃるのですよね?」
「基本的にいるだろうな。ただ、ずっとでは無いだろうな。」
「その間は、どなたがついておられるのでしょうか?」
「分からんが、ゴシャタあたりだろうな。」
「それなら、大丈夫です。」
「そうか。俺が狙われる事はそう無いだろうから、そこは安心すると良い。」
「…はい。」
「まぁ、出来ないだろうな。」
「そうですね。陛下がお強いのは分かっています。しかし、」
「まぁ、そうだな。使ってくるかは分からんが、俺よりも余裕で強い奴も相手に2桁は居そうだな。ただ強いだけなら、数えられないくらいかもしれんな。」
「……」
「ただ、正面から戦うだけでは無いからな。俺は生きていれば良い。だから勝てそうになければ逃げる。」
「分かりました。それなら相手が強くても、時間稼ぎくらいなら少しくらいは出来ます。」
「そうなってほしくは無いがな。」
「そうですね。」
「ここにいる事だし戦うか。」
「陛下とですか…」
「まぁ、攻撃したく無いのなら俺が攻撃すれば良いか?」
「そうしていただけるとありがたいです。」
「分かった。なら俺が攻撃しよう。」
「じゃあ、始めるぞ。」
「はい。」
「火槍 ツェーン土棘 ツェーン 水落 ツェーン」
「水壁、風壁、土壁、風城。」
「大丈夫そうだな。」
「はい。これなら大丈夫ですね。」
「じゃあ、次いくぞ。」
「分かりました。」
「土棘 ツェーン氷槍 ツェーン 落雷 ツェーン」
「土壁、土壁、土壁、風城、風城、風城、くっ、風城、風城、風城、土壁、土壁、土壁、土壁、土壁。」
ドンッッ
「大丈夫か?」
「一応、大丈夫です。ただ、消費が多いですね。」
「それは俺もだな。それに消費量は、俺が上だろうな。」
「そうなのですか?」
「あぁ。割合で言うと分からんが。」
「陛下は魔力が多いのですね。」
「それもあるが、このローブをつけて確認してみろ。」
「え?1300ですか?」
「そうだな。それがだいぶ大きいな。」
「こんな物があるのですか?」
「これは、スキルを組み合わせて作られた物だな。効果をまとめた感じだな。」
「これは、陛下が?」
「物を手に入れたのはそうだな。」
「加工は、どなたが?」
「契約を結ぶ気はあるか?」
「はい。」
「即答するのか。」
「そうですね。」
「内容を言ってないぞ。それに俺は獣人にあんな事をしてたぞ?即答して良いのか?」
「はい。大丈夫です。」
「…そうか。まぁ、別にあんな事をする気は無いが。それなら後で伝える。他にも伝えたい事はあるしな。」
「分かりました。」
「本気で倒すが良いか?」
「大丈夫です。」
(アリに変身)
(土棘)
(10倍)
(氷槍 ツヴァイツィヒ)
「くっ、風城、風城、風城、風城、風城、風城、風城。」
「落雷 ツヴァイツィヒ」
「風城、風城、風城、風城、風城、風城、風城、風城、風城、風城。」
ドンッッ
(生きてるね。なら、魔石を使って、)
(土棘 ノインツィヒ)
「風城、風城、風城、風城、風城、風城、風じょ」
ザクッッ
「生きてるのか?」
「どうなんでしょうか?後1分程は動けますね。」
「確かにこれは時間稼ぎできるな。」
「はい。そうです。」
「ここから生きられるのか?」
「厳しいと思います。絶対とは言えませんが、」
「そうか。ここから攻撃されたらどうなるんだ?」
「体の全てが消えない限りは、異常な速度で回復します」
「そうか。なって欲しくは無いが、時間稼ぎにピッタリだな。」
「はい。そうですね。」
「戻って来たな。」
「そうですね。」
「契約はどんな感じが良い?」
「どんなものでも大丈夫です。」
「…なんでも良いのか?」
「はい。大丈夫です。」
「セインと相反する事を言うかもしれないぞ?」
「セイン様が陛下を優先すると言っておられましたよ。」
「そうか。一方的に変更できても良いのか?」
「はい。」
「分かった。それなら、契約書を作る。」
「分かりました。」




