話し合いと戦いの報せ
(眠ったね。効果時間は3時間20分くらいだね。まぁ、そこで起きても寝ないよりも良いね。念力で、浮いたね。)
(起こさないように、ベッドに寝させて、オッケーだね)
(俺も寝ようかな。)
「ソル君、おはよう。」
「シイ、おはよう。」
「少し、話したいけど、大丈夫?」
「大丈夫だよ。行こうか。」
「風壁、土壁」
「悪かったな。」
「いえ!昨日も言いましたが陛下は悪くありません。それに、私を眠らせたのは陛下ですよね?」
「そうだな。」
「ありがとうございます。」
「攻撃したんだぞ?」
「攻撃と言っても、私の為なのでしょう。それなら感謝と
陛下のお手を煩わせてしまって申し訳ありません。」
「感謝は、受け取ろう。謝罪は断る。ただ、俺も謝罪はしないが良いか?」
「はい。大丈夫です。」
「シイは、王都に来る旅はどうだったんだ?」
「その時はタルクが居たので、交互に起きていました。」
「タルクを信頼してるんだな?」
「旅の最中や人としてなら信頼出来ますね。ただ、お城などの護衛では信頼出来ません。」
「そうか、それならここでも信頼出来ないか?」
「はい。お城は、パートム閣下がいらっしゃったので最悪な事はあり得ませんが、ここは絶対とは言えないので今のままなら、居ない方がいいですね。」
「そうか、俺がある程度起きてても良いが…」
「私のために起きていただく必要はありません。」
「そう言うよな。センストと少し話して来て良いか?」
「はい。」
「先輩、少し良いですか?」
「どうしたの?」
「聞きたいことがあるんですけど、呼び出した生き物って先輩が眠るとどうなるんですか?」
「呼び出しのは、消える事は無いけど、動かないよ!」
「ありがとうございます。」
「大丈夫だよ!」
「待たせたな。」
「いえ、大丈夫です。」
「そうか。土壁。シイは、信頼できて強い人がいないとダメなんだよな?」
「そうですね。壁だと突破される可能性もありますので」
「それはそうだが、人でもそうだと思うが。」
「信頼出来るくらいの力を持っている人が音も出せずにやられるのなら、私がいても関係ありませんから。ただ、壁を突破するだけなら無音で出来ない事は無いと思いますので。」
「そうか。まぁ、仕方ない。キツそうなら眠らせるからな。」
「分かりました。」
「おかえり!」
「ただいま。」
「2人で何かあったの?」
「別に無いよ。ただ、話してただけだよ。」
「そっか!」
「うん。」
「皆さん、おはようございます。」
「おはようございます。」
「本日は、授業と言うよりは、お知らせに近い内容です」
「お知らせですか?」
「はい。詳しい事は、後で話します。」
「では、説明します。まず、今日情報がここに入ってきました。その内容が、南東方面で力を持つ、リアスト公爵家と南方面で力を持つサースライナー公爵家が大規模な戦闘状態になったそうです。」
(継承権2位のところかな?と王家に一応従ってるところかぁ。うーん、サースライナー公爵家は戦力が少ないらしいけど、大丈夫なのかな?)
「リアスト公爵家とサースライナー公爵家って本当ですか?」
「はい。」
「シイ、リアスト公爵家を知ってるの?」
「うん。簡単に言うと、今のこの国で最大の戦力を保持しているところだよ。」
「…サースライナー公爵家って戦力少ないって話だった気がするんだけど、」
「そうだよ。」
(パートムはどう動くのかな?)
「先生、どうして始まったんですか?」
「……リーソル君とシイサさんは、少し来てもらえますか?」
「分かりました。」
「はい。」
「他の人には、言わないでくださいね。」
「分かりました。」
「はい。」
「まず、王位の継承順は知ってますか?」
「上の方は分かります。」
「私もです。」
「それなら、リアスト公が王位を狙っているという情報がサースライナー公爵家から、王家に伝わりました。そしてその情報が伝わったのが気付かれた後にこうなりました 」
「サースライナー公爵家は、防諜にも力を入れていると聞いているんですが、どこで漏れたんですか?」
「時間的な予測ですが、おそらく遠距離での会話が可能な道具での話を聞かれたと考えられます。」
「今までそんな事はあったんですか?」
「いえ、ありません。」
「その道具は、使いづらくなったんですよね?」
「そうなります。」
「王太子殿下は高齢でしたよね?」
「そうですね。」
「リアスト公は、どれほどなのでしょうか?」
「30歳くらいですね。」
「なら、王位を手にする方法は…」
「そうですね…そうなりますね…」
「……」
「表でここに攻めてくる事はあると思いますか?」
「少なくとも数年は無いと思います。いくら戦力が多くとも、そう簡単にサースライナー公爵家の勢力とそれを支援する勢力を突破できないでしょう。」
「支援する勢力に王家は入っていますか?」
「いえ、戦火の拡大を恐れてしていません。少なくとも表向きには、」
「そうですか。」
「……」
「王家は、何か言ってますか?」
「いえ、言ってません。」
「そうですか。分かりました。」
「では、戻りましょうか。」
「分かりました。」
「…はい。」
「あっ!おかえり!」
「ただいま。」
「えーと、時間が時間なので一旦休憩ですね。」
「さっきの2つのところは、デカいのか?」
「シイ、どうなの?」
「…大きいよ。とても。」
「そうなんだな!」
「まぁ、獣人の時みたいには、少なくとも数年は、無いらしいよ。」
「そうなんだね!」
「うん。」




