6人の考え
「……絶句してない？」
「え？あー、そっか。普通に魔法使ってたね。」
「そうだね！中級は使ってたね！」
「ハレイはなら今の対処は余裕だよね？」
「水と風の対処ならそうですね。」
「他は？」
「これだけならできるかも知れないわね。」
「大丈夫だと思うけど、攻撃して来ないでね？手加減できると限らないから。」
「しませんよ。」
「するだけ無駄だよ。」
「それはそうだね。軽く力を見せておこうと思ってたんだけど、ここでそうなると思わなかったね。」
「2人はよくさっきみたいなのをしてるから、そのときは離れた方が良いわよ？」
「分かりました。」
「先輩、気をつけましょうか。」
「そうだね！」
「鬼とか出さないでくださいよ？」
「普通には出さないよ！前に対処されたしね！」
「鬼って…」
「普通の鬼よりは弱いけどね！」
「遠距離攻撃が無いだけだよね？」
「そうだよ！近距離は普通だよ！」
「………」
「1つしようと思ってた事が終わりましたね。」
「そうなの？」
「うん。」
「そういえば、ソル１つ聞いて良いかしら？」
「どうしたの？」
「ソルって前は獣って呼んでたわよね？」
「言ってたね。」
「今は？」
「人だね。」
「どうして変わったの？」
「別に獣と思ってないからだよ？人間とほぼ変わらないからね。」
「なら何で言ってたの？」
「うーん、みんなに人だと思って欲しくなかったからだね。戦いづらいと困るからね。」
「そうだったのね。」
「うん。」
「それなら人間相手でもあんな事をするの？」
「……どうでしょうね？」
「何かあったら絶対にするね！」
「あの、すみません。」
「どうしたの？」
「あんな事って何なんですか？」
「うーん、なんて言えばいいんだろうね？脅迫は…先輩に対してでしたよね？」
「そうだね！」
「あれってセンが辞めなかったらどうしてたの？」
「本人の事だよね？」
「そうね。」
「うーん、少なくともまだ生きてたんじゃないかな？それも家族の前で。それか、逆になってたかもね？」
「逆もあったの？！」
「そうですね。」
「辞めてよかったよ！」
「まぁ、簡単に言えば家族の前で拷問だね。」
「「「「「……」」」」」
「そうもなるわよね。」
「そうだよね！」
「そうなるとは思ってたけど、そのままだね。」
「そういえば、みんなに契約の事話してないよね？」
「そうだね！」
「なら話すよ。ハレイ達は俺の命令に従う事と侵入者を除く人間と獣人を傷つけられないって感じだね。あー、ハレイ以外は1階か外に居てって言ってくれる？」
「分かりました。」
「5人は1階に居るってものだね。」
「それだけなの？」
「これで十分だと思ったからね。」
「それはそうね。」
「そういえば6人って何歳なの？」
「俺は22歳ですね。」
「私は13歳よ。」
「アルは10歳だよ。」
「私は12歳ですね。」
「あたしは9歳だよ。」
「わたしはさっきも言った通り7歳です。」
「歳上ばっかりだね！」
「そうだね！」
「まぁ、価値の高いのが10歳〜25歳くらいらしいからね。」
「そうなの？」
「パートムがそう言ってたよ。」
「なら、そうなのね。」
「うん。」
「そういえば、6人は今の状況どう思ってるの？」
「俺は仕方ないって感じです。こっちから仕掛けておいて、それで負けたんですからね。」
「ハレイ自身は戦う気は無かったんだよね？」
「そうですね。ただ、止める事が出来ませんでしたからね。」
「ハレイは自由になりたいの？」
「特に思わないですね。今までも縛られてたようなものなので、結果的に自由度は上がりましたからね。」
「これ以上の自由は要らないの？」
「今の所は必要無いですね。」
「そうなんだね。ありがとう。」
「次は誰が話す？」
「私が話すわ。」
「分かったよ。」
「私は出て行きたいわよ。」
「おぉ、言うね！」
「当たり前の事を言っただけよ。」
「まぁ、よほど貢献したら考えるよ。手っ取り早い手段はあるけどね？」
「それは無理ね。」
「別に攻撃して来てもそのあとに何かしたりしないよ？」
「…考えておくわ。」
「うん。殺すまで行かなくても場合によっては解放するかもね。」
「…」
「次はアルが話すよ。」
「うん。」
「アルも出て行きたいね。ここに居たら何をされるか分からないからね。」
「そうだね。今のところは、何もしないだけだからね。これからは分からない、というよりも何かある可能性の方が高いね。多分だけど。」
「そうだろうね。」
「うん。だから…頑張ってね？」
「言われなくてもするよ。」
「数年以内にした方が良いからね。」
「分かってるよ。」
「次は私が話します。」
「うん。」
「私は仕方ないと思います。」
「どうして？」
「リーソル様なら分かると思いますが、私の父は侵攻に積極的でしたからですね。ただ、ルイシには出て欲しいですね。」
「確かに案内されたところならそうだろうね。ただ、シイネはどうなっても良いの？」
「私は良いです。ただ…」
「それなら、俺を倒さないといけないよ？」
「分かっています。」
「じゃあ、頑張ってね。」
「はい。」
「次はあたしが言うよ。」
「うん。」
「あたしはお姉ちゃんも一緒に出たいね。」
「シイネはどう思うの？」
「私はルイシが出るために倒すつもりなので、一緒に過ごしますね。どうなったとしても、です。」
「そうだね。俺を倒したなら一緒に出ればいいし、無理なら一緒にここに居る事になるからね。どっちでも一緒になるね。」
「はい。」
「外で一緒になるよ。」
「じゃあ、頑張ってね？」
「分かってるよ。」
「わたしも出たいです。」
「それは2人がいるから？」
「はい。そうです。」
「俺もどうなってるか分からないよ？」
「それなら探します。」
「見つけたとしても一緒に逃げられるのかな？」
「逃げます。」
「言い切ったね。なら頑張ってよ？」
「はい。」
