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かくりよの乙女〜千年恋唄〜  作者: 桜並木
第一章 巡り逢い
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4.不思議な生き物



目の前に黒い塊がある…。


学校へと向かって10分程歩いた桜花の数メートル先でカラスが塊となって道路に(たむろ)していた。

何かを襲っている様だ。


「うわ…猫か狸か轢かれちゃったのかな…」


この道は車通りは多く無いが結構な頻度で動物の死骸が見つかる。

桜花はカラスを刺激しない様に遠回りして行こうと踵を返した。


その時


『待て!助けぬか!』


「…え!?」


桜花は慌てて振り返ったが誰もいない。

空耳かと首を傾げた。


『娘!聞こえておろう!(はよ)ぅ我をカラス共から助けよ!』


空耳じゃ無かった!

人が襲われてるの!?

桜花は近くにあった木の棒を持ってカラス達を追い払った。

だがカラスの下から出て来たのは人じゃなくーーー。


「…ヘビ?トカゲ?何この生き物」


そこには真っ白なヘビの様な生き物がいた。

しかしヘビならば手など無い。

ヒゲもないし毛も生えてはいない筈だ。

なんだか昔話などで見る龍の様にも見える。


その謎の生き物は不思議な事に傷一つ無かった。

あれ程沢山のカラスに襲われたというのに…。

生き物はうにょうにょと体を動かすと桜花をじっと見てーー。


『助かった。礼を申すぞ。近い内にまた会おうぞ』


そう言うと道路脇の林へと消えていった。

まるでアニメの世界の様な出来事だった。


「何だったの今の?」


まだ夢の中なのだろうか。

とりあえず学校へ行こう…学校?

ハッと我に返り腕時計を見る。

不思議な事に時間が経っていなかった。

時計が壊れたかと耳を当てて聞いてみたが、壊れてはいない様で規則正しい針の音が聞こえて来た。

とにかく急いで学校へ行って有紗にさっきの出来事を話そう!

そう思った桜花は早歩きで学校へと向かう。


その後ろ姿を先程助けた生き物がずっと見ていた事に桜花は気づかなかった。





『ようやく見つけたぞ。我が姫よ』




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