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Kiss of Vampire  作者: かなみち のに
27/112

027

「失礼な奴だ。」

「そうか?私もまったく同じ意見だけどな。」

「なんだとうっ。」

市野萱友維は必要最低限の警備をしていた。

橘佳純が襲われなければ意味がない。

魔女は怠慢で怠惰だと思わせなければならない。

「神社への出入りは把握している。」

「でもそれ以上の予防措置は取ってないよ。」

夜中に自宅が襲われるような事は?

「藍ちゃんがタイマー式のバリア張ってる。」

タイマー式のバリアとかSFでしかないな。

「お前も会ったろ?ボンキュッの魔女。」

「全くどんどんイヤラシクなるよな。」

「神社への道は一本だし実際この前は先回りできてただろ?」

「先回りし過ぎて神社に着いたみたいだけどな。」

保育士の魔女は神社から降りてきた。

「お前は今まで通り通学の安全を確保しろよ。」

その件ですが。

俺や滝沢伊紀がいる事で警戒はされませんか?

「それも考えた。」

「でもお前らただの高校生じゃん。」

「姫様いないのに全くの無防備だったら怪しすぎる。」

それもそうか。

「取り巻きの高校生くらいどうこう出来ないような連中なら」

「魔女達がとっくに見つけ出してるって。」

橘佳純が襲われる場合、

俺や滝沢伊紀では守れないような状況に陥る。と。

「そこに我ら美しき魔女達が颯爽と登場よ。」

魔女の力を借りずとも守ってみせる。

速くそう言い切れるようにならなければ。


影が

バッ

払おうと腕を振る。が

黒猫のノト。

うぶっ

ノトが飛び掛かり、俺の顔にしがみついた

抱き、引き離す。

爪は止めてください。

「うにゃっ。」

うにゃ。じゃなくて。判ってるのか?

「うー。」

判りました。

ノトを降ろすと2,3歩離れ、毛づくろいをする。

ここのところ隙を見せるとノトが飛び掛かる。

危うく叩き落そうとしてしまうが

ギリギリ何とか踏みとどまっている。

「避けたらいいじゃん。」

避けたらノトが何処かにぶつかるかも知れないじゃないですか。

実はそれだけではありません。

「何?お前ノトに何されているの?」

朝、洗面台で顔を洗っていると背中に痛み。

それは背中を登り、頭へ。

彼女が旗を持っていたなら登頂記念に刺しただろう。

「そしたら語尾にだじょって付けろよ。」

この人は何を言っている。

「背中の傷なんてすぐに治るんだろ?」

ええ。

「じゃあ遊ばせてやってくれ。」

「あ、いや。ノトに遊んでもらえ。」

俺は構いませんが三原紹実や市野萱友維に同じことをするかも。

「私達にはしないよ。」

どうしてですか?

「ノトは賢いんだぞ。それにイイ子だ。」

「お前がトイレ掃除とかご飯くれるから恩返ししているんだよ。」

嫌がらせとしか思えない。

「ノトが猫だからその程度のキズで済んでいるんだぞ?」

え?もしかしてノトは俺の

「そんなことより夕飯何。」

はい?あ、はい今日は鶏のトマトソース煮をメインに考えています。

「いやーお前が来てくれたお陰で本当に助かるよ。」

「友維の奴驚くくらい料理がダメでさぁ。」

自分でなさったらよろ

「作るより食べる方が好きだ。」

これか?この人に恋人が出来ない理由って。

「お前は何処かで習ったんか?それとも自力で覚えた口?」

お前はと言うと他にもお姉様に料理を作っていた人が

「おう。一時期結のカレシは私にご馳走作りに来てくれた。」

「あいつは独学だったって言ってたな。」

「理緒ともしばらく暮らしたけどアイツの料理も美味かった。」

「理緒は祖母ちゃんに教わってたんだ。」


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